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英語力の伸び悩みは「ペラペラ」一歩手前のサイン?正しいオーバーラッピングとシャドーイングで会話力を向上させよう!

英語力の伸び悩みは「ペラペラ」一歩手前のサイン?正しいオーバーラッピングとシャドーイングで会話力を向上させよう!

こんにちは。英会話講師のタッキーです。

ある程度英語の基礎ができているはずなのに、「話す」ことに苦手意識がある方は意外と多いのではないでしょうか。

英会話を一定期間やっていて、何とか日常会話はできるけど...
「いまいち、ペラペラ話せる感覚がつかめない」
「自然のスピードに近づけようとすると、頭の中の英作文が追い付かない」

そんな悩みをお持ちの方にお勧めの学習法が、オーバーラッピングシャドーイングです。実は、これらを上手に活用しペラペラ感覚を味わうための訓練をすることで一気に会話力が向上します。

本記事では、この2つの英語学習法の極意をお伝えします。

「英語ペラペラ」とは

「彼女、英語ペラペラなのよ~」と誰かが言っていたとしたら、あなたはどんな人物を想像しますか?

おそらく、英語を話すときに考え込んだり言いなおしたりせず、よどみなく美しい発音で話す人物を想像すると思います。

そんな、理想の状態になってみたいですよね!

自分の今の状態からはとても想像できない・・・とお考えの方も多いかもしれませんが、日常会話をある程度スムーズにすることは、実は思っているほど難しくないのです。

では実際に何をすれば良いのでしょうか。それは以下の2つです。

①ペラペラのハードルを下げる
②オーバーラッピングとシャドーイング

②は、やり方さえわかっていればできますが、①は、少し意識を変えないとできません。

この2つについて、できるだけ分かりやすくお伝えしますので、実践して会話力アップにつなげましょう!

1. ペラペラのハードルを下げる

日本語ペラペラですか?

まず、質問させてください。あなたは日本語ペラペラですか?

日本語で話をするとき、あなたはよどみなく、完璧な日本語で会話していますか?

スピーチなど事前に原稿を作って話すときはそのような状態かもしれませんが、通常の会話の場面を想像すると、意外とそうでもないのです。たとえ日本語でも、言葉を選びたいときは一瞬止まりますし、考えをまとめるのに少し沈黙があったりします。

これは英語も同じです。私たちの頭の中にある、「ペラペ~ラ〜ッ」と話しているイメージは、おそらく海外ドラマや映画のイメージが強いと思うのです。普段の英語での日常会話は、考え考え話す人もいますし、話すスピードも人によって異なります。

要は、「これがペラペラ」という定義はないのです。

「ペラペラ」とはどんな状態のことなのか

では「英語ペラペラ」とはなんなのでしょうか?

私の意見ですが、それは:

★自分の伝えたいことを言葉で表現できる英語の基礎がある
★会話がシラけない程度のテンポでコミュニケーションが取れる
★会話の後に、「伝わらなかった」「分からなかった」という嫌な後味がない

この3点をクリアしている状態。

ある程度英語の学習をされている方がぶつかるハードルは、会話の実践の部分です。頭では理解しているのに、うまくしゃべれない。発音がなかなか上達しない。

そこで、「いくら勉強してもペラペラにならない」と自信をなくしてしまうのですが、実は、この悩みが出てくる段階というのはペラペラ一歩手前なのです。

悩んだ時がチャンス

英会話講師をしていて感じるのは、このペラペラ予備群が方がものすごく多いということ。

すぐにでも話せる基礎はあって、あとは訓練さえすれば急激に上達しそうなのに、「私は会話が苦手だ。向いていない」と落ち込んでしまっているのです。

宝物を一生懸命掘り続けて、あと1掘りで手に入るのに諦めてしまうなんて、ものすごく勿体無いと思いませんか?

英語圏のアナウンサーレベルにすぐなれるわけではないかもしれませんが、あなたがなりたいのは、日常会話をソツなくこなす “English speaker” なのではないでしょうか?

もしそうなら、ペラペラはすぐそこまで来ています。一通りの基礎が分かったら、少し学習の方法を変えましょう。参考書や単語帳とのにらめっこの時間を少し減らして、とにかくアウトプットする時間を確保しましょう。

そして、正しい方法で会話の技術を効率よく身につけていきましょう。

2. オーバーラッピングとシャドーイング

用意するもの

用意するものは音源付きのテキストだけです。すでにCD付きのテキストをお持ちの場合は、それで結構です。新しく買いそろえる必要はありません。

用意するテキスト類は、自分の文法と語彙力の範囲内で選びましょう。知らない単語が少しあるくらいのレベルでも大丈夫です。1文1文読み進めるのも苦痛なほど難しい物はオススメしません。

もう一つのポイントは、自分の好きな文章や会話文を選ぶことです。いくらスラスラ読めるようになっても、面白いと思わない文章では効果が半減します。「こんなスピーチしてみたいな」と思う文章を選びましょう。

オーバーラッピング

音源を追いかけるように読む「シャドーイング」。そして、音源と同時に読む練習をする「オーバーラッピング」

シャドーイングが英語のリスニングと発音に効果的というのはよく知られていますが、もしかして、いきなりシャドーイングをしようとしていませんか?

シャドーイングを効果的でない方法で行っている生徒さんがすごく多いのですが、その一つが、いきなりシャドーイングをするやり方です。これは、できるようになるまでの時間がかかり、むずかしいので途中であきらめてしまう可能性が高いです。

シャドーイングの前に、オーバーラッピングを行いましょう。

オーバーラッピングの手順は:

①テキストの文章に分からない単語や表現があったら調べ、意味を理解する
②文章を何度か音読し、ある程度間違えずに読めるまで練習する
③「テキストを見ながら」「音源と同時に」読む練習をする

この流れで行います。

ポイントは、文章の意味が分かった状態で行うことと、オーバーラッピングの前に自分で音読をしておくこと。この手順を踏んでオーバーラッピングを行うことで、自分の言い回しのリズムや間の取り方が間違っている部分が良く分かります。

最初はなかなかスピードについていけないかもしれませんが、繰り返すうちに、ほぼCDの音に合わせて読めるようになります。これができるようになったら、シャドーイングの準備は整っています。

シャドーイング

オーバーラッピングができるようになったら次はシャドーイングです。必ず手順通りに行いましょう。

①オーバーラッピングができるようになった文章で行う
②「音源を追いかけるように」「テキストを見ずに」読む

この手順通りに行います。

②の「テキストを見ずに」の部分を行っている人が意外に少ないのです。テキストを見ながらシャドーイングすると、どうしても視覚に頼ってしまうため、聞こえてくる音と自分の発音に集中できません。聞こえてくる音と自分の発音の違いも意識するために、テキストは見ないで行いましょう。

追いかけるタイミングは、”My name is Takiko.” という文章であれば、“My name” が聞こえてきたあたりで追いかけるといいです。実は、これは間隔を開けるほど難しく、間隔を少し開ける練習をすると記憶力も鍛えられるため、リスニング力を上げるのに効果的です。

シャドーイングまでをやりこなすのは少し時間がかかりますが、テキスト数ページ分できるようになっただけでも、かなり自分の英語が滑らかになったのを実感できると思います。

滑らかになったと実感するころには、相当アウトプットしていますので、会話の時も、自然と英語表現が出てくるようになるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?

会話力を上げて英語ペラペラに近づくには:

①英語ペラペラに対するハードルを下げる
②音源付きテキストを準備
③まず音読⇒オーバーラッピングでスムーズに読めるようになる
④テキストを見ずにシャドーイングできるようになる

英語を学ぶ方の多くは、「かっこよく英語を話せている自分」にあこがれていると思います。留学や海外生活なしでも、かっこいい ”English speaker” になることは可能です。

せっかく英会話を学ぶんだったら、正しいオーバーラッピングとシャドーイングで、ぜひかっこいいスピーカーを目指しましょう!