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国内外で活動中のクリエイター直伝!英語学習&コミュニケーションのイロハ|新井リオ

国内外で活動中のクリエイター直伝!英語学習&コミュニケーションのイロハ|新井リオ

新井リオです。
6/8(月)に行われた、『Adobe×DMM英会話スペシャルオンラインセミナー』にゲスト講師として登壇させていただきました。

当日話した内容に新たな補足を加え、ブログでもシェアしたいと思います!

構成は以下の3つ。

  • STEP1「海外クライアントと仕事をするときに意識すること」
  • STEP2「海外クライアントとのメールについて」
  • STEP3「オンラインレッスンの効率的な生かし方」

僕自身、DMM英会話を5年以上続け、これまでに多くの海外クライアントと仕事をしてきました。

「これから海外で仕事をしてみたい!」と思うクリエイターの皆さんはもちろん、オンラインで勉強をする全ての人にとって、役立つお話をしたいと思います。

是非最後まで読んでみてください。

・セミナーのアーカイブ動画はこちら

自己紹介

本文に入る前に、簡単に自己紹介をします。

僕は2014年にグラフィックデザイナーとしての活動を始め、2016年にカナダにわたりフリーランスになりました。

2018年に帰国した後も、インターネットを通して(自分の場合はInstagram経由が多いです)、主にアメリカ・カナダ・中国・韓国などのクライアントと仕事をしてきました。

現在はデザインよりもイラストレーター寄りの活動をすることが多く、実際の仕事ではこんなイラストを描いています。

新井リオさん作品

では具体的な内容にいきます。

STEP1 海外クライアントと仕事をするときに意識すること

海外クライアントと
仕事をするときに意識すること

1. 海外クライアントは「英語力」ではなく「作品力」で仕事を依頼してくれる

はじめに、一番大事なことを書いてしまいますが、日本人の僕たちが海外クライアントから仕事をいただけるのは、「英語力」ではなく「作品力」が評価されたときであると、強く感じます。

もちろん英語力は大事です。勉強は絶対に続けた方がいいです。

しかし、日本でどれだけ「英語が上手い」と言われてきた人も、ひとたびネイティブスピーカーと同じ土俵に立った瞬間、「その中では英語が一番下手な人」になってしまう可能性があります。

しかし「作品」は違います。

作品の魅力は、ノンバーバル(非言語)であることです。
作品のクオリティこそが、世界という広大なフィールドに飛び出した自分を救ってくれるのです。

逆の立場になって考えてみるとわかりやすいかと思います。

みなさんが自社のビジュアル制作をしてくれる海外クリエイターを探しているとき、

①日本語は最低限しか話せないけど、自社のスタイルにマッチした最高の作品を作ってくれるクリエイター
②日本語はかなり上手いけど、技術が足りず、自社のスタイルにもマッチしないクリエイター

という2人がいたとき、仕事を依頼するのは①のクリエイターさんではないでしょうか?

メールの中にちょっとくらい文法的なミスがあっても、許せる気がしませんか? むしろ「母国語ではない言語を使って連絡をとってくれてありがとう」という感情すら抱きそうです。

実際、自分もいまだに細かい部分で英語のミスをしてしまうときがありますが(すごく昔「message:メッセージ」を「massage:マッサージ」と送ってしまったことがありました…)、それで怒られたことは、一回もありません…!

繰り返しますが、クライアントが求めているのは「英語の上手さ」ではなく「素晴らしい作品」です。

だからこそ、(あくまで個人的な体感ですが)、本当に海外クライアントと仕事をしたいなら「作品7:英語3」くらいの比率で練習した方が近道だと思っています。

2. 完璧な英語を話す人の方が少ない

英語はいま、「国際言語」と言われています。

「母国語として英語を使う人口」よりも「第二言語として英語を使う人口」の方が多いというデータもあるように、世界では完璧な英語を話す人の方が少ないのです。

実際、僕が仕事をした中国や韓国のクライアントさんは、「英語の文法的なミス(sが抜ける、時制が違うなど)」がかなり多い印象でした。

僕はこのとき、「日本人って、実は英語上手いんじゃないの?」と思いました。

スピーキング力の低さは今も改善するべき点ではありますが、代わりに「日本人の文法レベルは高い」といえると思います。リモートでの海外クライアントとの仕事は「メール」でのやりとりが多いので、僕たち、ここには自信を持っていいと思いますよ!

3. 海外を一括りにしない

「"海外"では今どんなスタイルが流行っている?」
「テイストを"海外"仕様に寄せた方がいい?」

よく、こんなことを訊かれます。

しかし、「海外」というくくりは大雑把すぎるのではないか?と思います。

というのも、イギリスと中国で流行っているものは違いますし、また、日本もアメリカから見れば海外なわけです。

たしかに「世界トレンド」みたいなものはありますが、そのような「流行を追いかけ続ける働き方」を何歳まで続けられるか?を一度自分と相談してみてください。

僕もトレンドを追いかける働き方を経験しましたが、「これって本当に自分が人生かけてやることなのか?」と悩んだことがありました。

今は、「自分が追求したい作風を、世界のどこかに求めてくれる人がいる」というスタンスで仕事をしています。

そう考えるとやはり、僕が今日やるべきことは「自分自身の作品クオリティの向上」なんです。

自分自身、作品力にはまだまだ圧倒的な実力の不足を感じているので頑張っています。世界は広いです。

STEP2 海外クライアントとのメールについて

1. めちゃくちゃ調べる

次は、具体的なメールの話です。

海外クライアントと数通メールをやり取りすると、「これなんて意味だろう…」という英語表現が絶対にでてきます。

そんなとき僕は、めちゃくちゃ調べます。

英語の意味を調べる

これは、アメリカのアーティストからグッズデザイン依頼がきたときの実際のメールです。
この中に僕は、3つのわからない表現がありました。

調べ方にもコツがあるので、紹介します。

①Google画像検索

Googleで画像検索

まず、僕がよく使うのは「Google画像検索」です。

画像は、作品と同じくノンバーバル(非言語)なところがいいです。

視覚情報だと「イメージを共有」しやすいんです。誤解が減ります。

②Twitter検索

Twitterで検索

検索には、Twitterもよく使います。

だれかが数時間前に実際にツイートした英語表現が見られるので、僕はTwitterを「生の無限例文集」と呼んでいます。

「" ”」で囲うと、ひとかたまりの単語として検索することもできます。

③ネット辞書検索

ネット辞書で検索


出典:weblio
Oxford Learners Dictionaries

わからない単語は、ネット辞書を使って検索します。

このとき大事なのが、和英辞書だけでなく英英辞書でも検索することです。
(オススメは、Oxford Learners Dictionariesです。)

そうすると、「ネイティブスピーカーが実際にどんなことを伝えたくてこの単語を使ったか」がわかるんです。

制作意図がより伝わりますし、純粋に英語の勉強にもなります。

2. 誤解が生まれやすいんだという自覚を常に持つ

これだけ注意深く調べても、母国語ではない言語を使う仕事では、「誤解が生まれやすい」という自覚を常に持っているべきだと思います。

「文法ミスはしてもいいけど、制作意図は誤るな」ということです。

僕自身、誤解によって仕事が難航してしまった経験があります。このときは結果的にうまくいきましたが、なにか一つでも不明な点があれば、こう訊くのがいいと思います。

There is something that I would like to confirm. Is it correct that ~ ?
「確認したいことがあるのですが、〜ということで合っていますか?」

訊くことをためらってしまう気持ちもすごくわかるのですが、不明点を「なんとなく」で乗り切ってミスしてしまうよりも、「クライアントと一緒に最高の作品を完成させる」のが僕たちクリエイターの仕事ですので、ためらわずに訊きましょう。

「英語でビジネスをするなら、まずは書籍を買わなきゃ…」と思う人もいるかもしれませんが、「ビジネスをしているときに自分が本当に使うフレーズは人によって異なる」ということを、是非ここで覚えておいてください。

例えば、僕が英語のメールで送るのはほとんど「イラストについての説明」です。

でも、どんなビジネス英会話集にも「イラストを説明する英語」は載っていないんです。

これはイラストレーターに限ったことではありません。デザイナーはデザインにまつわる英語、カメラマンは写真にまつわる英語…というように、人それぞれ「自分に合った英語」があります。

では僕たちはどうすればいいかというと、自分でオリジナル例文を作るんです。

以下で「オリジナル例文」の習得法を説明していきます。

STEP3 オンラインレッスンの効率的な生かし方

1. 受けるのではなく使う

オンライン英会話の様子

オンラインレッスンほど実践的な英語学習ツールは、現時点では存在しない!と断言できます。

なぜならオンラインレッスンは、「受ける」のではなく「使う」ことができるからです。

どういうことか?

通常、語学留学や英会話スクールでは、複数の生徒に対し一人の先生でレッスンが行われます。これだと、「事前に学校が決めたカリキュラムで」授業を進めるしかありません。

しかしオンラインレッスンは完全マンツーマンなので、いきなり「自分がやりたいこと」に取り掛かれます。

また、生徒が複数人いる通常の英会話スクールでは、1時間の授業のうち、実際には数分しか話していない、ということも起こり得ます。しかしオンラインでは生徒が自分一人しかいないので、自分が英語を話す時間が格段に長くなります。

1レッスン200円前後〜という格安の料金も含め、オンラインレッスンは現時点で最強の英語学習ツールであると本気で思います。(だからこそ、僕自身5年以上続けています。)

2. とにかく添削してもらう

DMM英会話には教材も豊富に用意されていますが、予約時に「Free conversation」を選べば、実質的にはオリジナルレッスンを受けることができます。

この利を生かし、僕はオンラインレッスンを「添削道場」(とでもいいましょうか)的に使います。

《流れ》

①添削してほしい英文を準備する

クライアントに送ろうとしているメールの文章を、メモアプリなどに用意しておきます。

②先生に頼み、添削してもらう

レッスンが始まったら、先生にこう訊いてみます。

I wrote an email that I'm going to send to my client. Could you check and correct it?
「クライアントに送る予定のメールを書いたのですが、添削してもらってもいいですか?」

そしてチャットボックスに自分で書いたメールをコピペします。

ミスがあった場合は先生が正しい英文を教えてくれます。

これで、英語のフレーズ集にも載っていないけど、「自分にとって本当に必要なビジネス英文」がゲットできるんです。

これは、今後違う仕事でも使える自分だけの「オリジナル例文」になるので、瞬時に言えるくらい繰り返し口に出し、徹底的に覚えます。

3. 生活にも応用できる

生活にも応用できる

上記の使い方は、日常生活で使うフレーズにも応用できます。

英語で日記を書くんです。

どういうことか?

僕たちが生活の中で実際に使うのって「教科書例文」ではなく、「日記に書いてしまうくらいパーソナルなこと」だと思うんです。

例えばよくある会話には、

「最近仕事はどんな感じ?」
「今日は学校どうだった?」
「週末は何しているの?」

というものがあると思います。

これらの質問には、日記の内容(その日起こった出来事や、頭で考えたこと)がそのまま回答として使えるんです。

僕は「英語日記」を書く習慣を5年以上続けています。

自分で書いた「英語日記」を、「オンラインレッスン」で添削してもらう。この組み合わせが最強なんです。

ここで覚えた例文たちが、いつか始まるかもしれない海外生活や海外クライアントとの仕事を救ってくれるんです。

僕はこうしてゲットしたオリジナル例文を「宝物」のようにさえ感じます。

さいごに

以上になります。
海外クライアントと仕事をする際の心得から始まり、メールのやりとり、オンラインの生かし方、日記を使った日常生活への応用まで幅広くお話してきました。

どれも大事で是非参考にしていただければと思いますが、最後にひとつ付け加えるならば、「仕事も勉強も、是非楽しんでください!」ということです。

「英語の勉強」と思うと気が重くなりがちですが、これは「海外のクライアントと仕事をする」という夢を叶えるための着実な第一歩であり、全くネガティブな出来事ではないはずなんです。

最初に話したように、英語力だけで能力を判断されるわけではありません。

是非、肩の力を抜いて、自分が海外のクライアントと仕事ができるかもしれない可能性にワクワクしながら、まずは一歩を踏み出してみてください。

不思議なことに、「楽しんでいる人」には世界から仕事が集まる、と僕は思っています!

セミナーのフル動画はこちら!

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