西東 たまき
(更新)
みなさん英語は学校で一通り勉強してきたわけですが、一度遠ざかってしまうと自信をなくしてしまう方が多いようです。
世の中は英語ができる人にますます有利になっていることを考えると、かつての知識を活用できたらいいな、と思いますよね。
語学の上達にはそれなりの時間が必要なので、いきなり「ペラペラ」はムリですが、合理的なステップを踏めば、かつての知識を基に着実な成果を上げることは可能です。
多くの人が「英語ができるようになりたい」と言いながら、宝の持ち腐れをしています。埋もれてしまった英語知識を今一度掘り起こして、改めて取り組んでみましょう。
ただし、取り組み方は試験目的の勉強法とは異なります。今回は、「初心者が英語の上達を実感できる勉強法」をご紹介します!
漠然と「英語ができるようになりたい」というだけでは目標が大きすぎます。しかし、ゴールが決まれば、何をどう勉強すべきかが見えてきますよ。
「日常会話ができる」、「海外旅行で困らない」、「仕事で使える」など、使う英語の分野と求めるレベルによって取り組み方は変わります。
勉強を始める前に「自分が目指す英語はどういったものか」、「求めるレベルは?」を明確にしましょう。
必要なスキルについても明確化しましょう。
日常会話や海外旅行が目的なら、「聞く」「話す」スキルは欠かせませんし、仕事で使おうとするなら、「聞く・話す・読む・書く」をバランス良く勉強する必要があります。
あるいは、職場によっては「聞く・話す」よりも、「読む・書く」重視になるかもしれません。
必要なスキルを明らかにすれば、何を重点的にトレーニングすべきかが分かります。
多くの英語初心者の気を重くするのが文法です。
実のところ、文法が分からなくても話を通じさせることはできます。ジェスチャーと片言の単語でコミュニケーションできたという成功体験は結構よく聞きますよね。
でも、複雑なやり取りはムリです。英語で情報や知識を得ることもできません。
その場限りのシンプルなコミュニケーション以上のものを求めるなら、やはり文法にのっとった英語を身につける必要があります。
文法辞典があるくらいですから、本格的に勉強しようとするとかなり奥が深いですが、一般的には中学レベルの文法があれば十分。
実際に教科書を見たら、見覚え・聞き覚えがあるものもきっとあるはずです。かつての知識を呼び覚ましましょう。
英語の文法の覚え方と効率的な勉強法については、ぜひ下記記事も参考にしてみてください。
英語ができる人とそうでない人の違いを出しているのは、語彙の量です。
文法が骨組みであれば、そこに肉付けしていくのは語彙です。多ければ多いほど英語がラクになります。
知らない言葉が少ないほど「読む・聞く」がラクになりますよね。「書く・話す」も語彙が豊富だと、より正確に伝えることができます。
以下は、膨大な数の英単語を初心者が覚えるときのコツです。
手あたり次第に覚えるのではなく、自分が必要とする分野の表現を中心に取り組みます。
たとえば、日常生活で使う語彙と仕事で使われる語彙はかなり違います。目的に沿った分野から広げて行くようにしましょう。
たくさん覚えた方が良いと言っても、具体的にどれくらい覚えるといいのかの目安については下記記事もぜひ参考にしてください。
単語はそれだけを取り出して覚えるのではなく、形容詞・名詞・動詞などをセットで覚えます。
学校のテスト対策では「単語とその和訳を暗記」という勉強法でよかったかもしれませんが、実用的な英語を身につけようとするならその方法は非効率です。
たとえば、feeling「感覚、感情」だけを切り取って覚えるのではなく mixed feeling「複雑な感情」のような組み合わせで覚えることで具体的な使用例が分かります。
また、そうすることで文脈的におかしな単語の使い方を避けることができるようにもなります。
たとえば、person を覚えるとき good person「良い人」というセットで覚えていれば、「彼女は良い人です」を和訳するのに person と human のどちらを使うべきか悩む必要がありません。
どちらも「人、人間」の意味ですが、この文脈で human を使うのは不自然になります。
普段から言葉を覚えるときは分脈も意識する習慣を持っておくと、こういう不自然さに気付くのに役立ちます。
一人で取り組める「読み・書き」に比べ、相手が必要な「聞く・話す」が苦手になりやすいのは当然です。
でも「使える英語」を目指すならそうも言っていられませんよね。次は、初心者が「聞く・話す」をトレーニングするコツです。
単語を覚えるときは発音もあわせて覚えましょう。「どんな発音か頭で知っている」のではなく、ちゃんと口にも覚えさせることです。この心掛けは、いざ話すときに大きな違いになります。
インターネットの辞書なら意味を調べると同時に発音も聞かせてくれますね。ぜひ活用してください。
話すときは単語ではなく文章で話すことになります。文章としてつながった状態の英語を話すことにも慣れておきましょう。音読はその練習になります。
自己流で読むのではなく発音サンプルに従って読むのがポイントです。文章になると単語は元々の発音と同じとは限らず、前後の言葉とつながって音が変わってしまうことが多々あるからです。
これに慣れていないと知っている単語も別物に聞こえるので、通じません。
英語の音読トレーニングについては下記シリーズもぜひご覧になってください。
一人で勉強していると、どれほど上達したのか実感するのが難しいですね。
上達が感じられないとやる気にも影響が出てしまいます。昔はそれでも仕方がありませんでしたが、今は嬉しいことにSNSがあります。
例えばFacebookやTwitterなどへの投稿を試してみることをお勧めします。趣味の合うFacebookグループに参加したり、興味のあるTwitterアカウントをフォローして英語で投稿してみるのです。
カジュアルで短い英語で良いので気軽に挑戦できます。実際、単語ひと言だけの投稿も目に付くことでしょう。また、自分のコメントに対する反応も期待できます。
同時に、ほかの人が使う英語表現から学べることもたくさんありますよ。辞書や教科書にない表現や使い方を知る機会にもなります。
投稿によっては言葉が崩れすぎていて分かりにくいものもあるので、納得のいくものを探してみましょう。
下記記事では普段のSNS時間を「英語学習タイム」に変える方法について説明しています。
中には、SNSを使うのを不安に感じる人もいます。
膨大な情報の流れにいきなり入っていくのが心配なら、今の時代はオンラインレッスンがあります。
家にいながら好きな時間に英会話の勉強・トレーニングができるのがオンラインレッスンの強み。
プロの講師が一対一で対応してくれるので初心者でも自分のペースで勉強することができます。さらに、疑問・質問に直接答えてもらえるのも大きなメリットです。
効率的かつバランス良く英語を勉強したいなら、オンラインレッスンの活用も検討してみましょう。
オンラインレッスンを受けるときのコツについて、こちらの記事もぜひ参考にしてください。
「英語初心者」といっても、多くの人は学校で英語を集団学習した経験があります。
「もはや何も覚えてない」と思うかもしれませんが、英単語や英文を目にすれば、数珠(じゅず)つながりに思い出してくることが何かしらあるはずですよ!
インターネットやSNSがなかった以前に比べ、初心者が英語を勉強する環境は各段に良くなっています。
ぜひともこの恵まれた環境を活かして、試験のためでなく英語を勉強する楽しさを感じて欲しいと思います。