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長文化する TOEIC Part7 を最後まで終えるコツ5選

長文化する TOEIC Part7 を最後まで終えるコツ5選

「まとまった長文を読むのが苦手」
「難しくなってきた Part 7 に耐えられない」

TOEICを始めたばかりの方も、すでに対策を進めている方も、対策や本番で最も苦戦するであろう Part が長文読解の Part 7 だと思います。
というか、そもそも対策をする気持ちすら湧かないくらい、厄介ではないでしょうか。

今回の記事では、難しいと言われる Part 7 に太刀打ちできるようにするためのコツを5つお伝えします。

そのコツ通りに学習を進めていけば、長い長い Part 7 を終える道が開けていきます。

では、そのコツについて、最初に結論から申し上げます。

「魔法のようなコツは1つとてありません」

もし「◯◯だけでできるようになる」という内容を期待しているならば、ここでそっと「閉じる」ボタンでページを閉じることをオススメします。
正直、コツコツとやっていく方法しかありません。コツだけに……。

皆さん、覚悟はできましたか?
5つのコツは以下の通りです。

では、1つめから順番に参りましょう!

1.英文を読む自分に慣れよう

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ぼくは専門学校や大学で講師をしているのですが、次のような質問をよく受けます。

「Part 7 ができるようになるには、何をしたらいい?」

この質問に対しての返事はいつも決まっています。

「毎日、何かしらの英文を読んでいますか?」

多くの学生は英文を読んでいません。皆さんはどうでしょうか?

本番では Part 7 だけでも60分弱は英文を読み続けなくてはなりません。
多くの方がそれくらいの時間がなければ、解き終えることができませんから。

これだけ大量の英文を、本番で処理しなくてはならない。
なのに、練習ではそれをしていない。ましてや、1分たりとも読んでいない。

練習でやっていないことを、本番でやろうとすることって大変なんです。
練習でやっていたとしても、その成果を出すことさえ難しいのですから。

ですので、最初にお伝えしたいコツは「英語を読むことに慣れる」ことです。
普段から英文に触れるようにし、英語を読む自分に慣れていくのです。

ただ、最初から本番と同じ量である「Part7を1セット」というのでは荷が重いですよね。
何とかスタートできたとしても、続けるのが難しいと思います。

Part 5 を1問読むことから始めよう

そこで、ぼくは次のようなアドバイスをすることが多いです。

「Part 5 を1問読むことから始めよう」

Part 7 の対策が苦手な方でも、Part 5 の短い文であれば、多少は抵抗が減りませんか?

Part 5 は文法や語彙が問われる穴埋め問題ですが、読み物として Part 5 の英文を使ってみるのです。
問題として解いていたときには気づかなかった語句や文構造に驚かされるでしょう。

実は、ぼく自身も Part 7 を解くのが面倒なときがあります。
でも、英文を読まないと、力が落ちてしまう、と心配になるのです。

そんなときに活躍するのが Part 5 の問題集。
片っ端から次々と読んでいく、ということをしています。
皆さんがすでに解いたもので構いませんから、読み物として使ってみてください。

短い文の積み重ねが長文です。つまり、Part 5 の積み重ねが Part 7。

まずは、短い文を読むことから始めてみましょう。

2.キレイな日本語訳は止めよう

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日本の英語教育で大事にされているものの一つが、英語を日本語に置き換えるという「日本語訳を作る」学習。

皆さんは TOEIC の Part 7 の英文を読む際に、日本語訳を作っていませんか?
しかも、プロが作った日本語訳を作ろうとしてはいませんか?

もし日本語訳を作ることにこだわっているのであれば、今すぐにそれをやめることをおすすめします。

ご存知の通り、TOEIC には日本語訳が問われる箇所はありません。
にもかかわらず、日本語訳にこだわるのは変ではありませんか?

もちろん、英文の理解度を確かめるために、日本語訳を作ることは効果的です。
しかし、日本語訳を作ることばかりしていると、やっかいなことが生じます。

それは「時間がかかる」という問題です。Part 7 は時間との戦い。
そんな中で、じっくりと日本語訳を作っている暇はないのです。

英語のコアをおさえる

では、どうすればいいのでしょうか?

答えはシンプルで、「英文のコアとなる幹」をとらえることです。
細かいところまでわからずとも、ざっくりと内容をとらえることを心がけましょう。
特に、英語の幹である「主語(誰が・何が)+述語(どうした)」をおさえるのです。
1つの英文が積み重なったものが長文ですから、1つ1つをさっと読み取るわけですね。

Part 7 の英文の日本語訳をきれいに整えるのではなく、素早く内容を読み取るトレーニングをしていきましょう。

3.解き方を変えよう①:段落ごとに一呼吸を置く

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ここからは問題と効率よく向き合うための2つのポイントをお伝えしましょう。
1つめが「段落ごとに一呼吸を置く」というものです。

Part 7 の中でも長い文章になると、どうしても先へ先へと焦って読み進めてしまいます。
うまく読めればいいのですが、読んだ気になって進んでいる場合があります。

目は先に進んでいるのだけれど、内容が頭に入っていない。

そんな経験はありませんか?
内容が頭に入っていなければ、設問/選択肢と本文を行ったり来たりする必要が出てきます。
そうすることで、回答に要する時間が増えていって、結局は「時間切れ」という結果を招いてしまうのです。

「一息」の入れ方

そこで、今回のポイントを意識してほしいと思います。
表などが入っている短い文章は参照箇所がわかりやすいので、いつも通りの解き方で構わないと思いますが、記事やEメールなどの長い文章で効果を発揮してくれるでしょう。

段落があれば、その段落まで読みきったところで一息をつく。
一息をついたら、読んだ内容を振り返る。

ただそれだけです。
段落ごとのつながりを無視して読み進めるから、後で文脈という流れがわからなくなってしまうのです。
その流れを確認するための「一息」だと思ってください。

もし英文に段落がなかったならば、自分で適当な区切れ目を作りましょう。
ぼくは設問の数を目安にして、本文を区切るようにしています。

「一息」をつく暇があるのなら、先に進んだほうがいい、と思われるかもしれません。
しかし、この「一息」が本文の理解度をぐっと押し上げ、回答のスピードを上げてくれると信じています。

4.解き方を変えよう②:難問は捨てる

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問題と効率よく向き合うためのポイントをもう1つお伝えしましょう。
「難問は潔く捨てる」ということです。

時間管理が問われる Part 7 でやってはいけないことの一つが「悩みすぎる」ことです。
1問に時間をかけすぎて、解けるはずの問題も落としてしまうのがもったいないんですね。

どんな問題も1問の重みは同じです。
「これは解けないな」と思ったら、次の問題に潔く進みましょう。

「難問と言われても、どれが難問かわからない」という声を聞きます。
基本的に、少し悩んでも解けないもの、と定義しています。
ただ、見た目でわかるものも中にはありますので、ご紹介しましょう。

簡単な難問の見分け方

例えば、"What is suggested/indicated about 〜?"という見た目の問題は難しいです。
答えの手がかりとなる箇所を特定しづらく、解くのに時間がかかってしまうから。

「この種の問題が来たら飛ばす」と、事前に決めてしまっていいでしょう。
今のぼくは、この手の問題を飛ばすことはしませんが、「時間をかけてもいい問題だ」とメリハリをつけた回答をしています。

答えの手がかりが本文中にある Part 7 で粘りたくなる気持ちはわかります。
ただ、Part 7 を最後まで終えるには、捨てる勇気を持つことをおすすめします。

5.解きまくろう

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最後にお伝えするコツもいたって地味です。
Part 7 の問題を「解きまくる」ということです。

本番では旧形式であれば48問、新形式であれば54問を一気に解くわけです。
Part 7 の問題自体、そして問題回答という行為に慣れることが重要だとわかります。
練習でやっていないことを本番でやろうとするのは都合が良すぎますよね。

であれば、「解きまくる」しかありません。
「本文と設問を行き来する」という問題回答の流れをできる限り多く体験すること。

Part 7 の1セットを一気に解くことが理想的ですが、時間を確保するのが難しかったり、集中力が続かなかったりしますよね。

であれば、細切れでも構いません。
とにかく「解きまくる」自分に出会いましょう。

この行為を避けては、Part 7 を最後まで解き終えるのは難しいと思います。
本文を読み、設問を解くことは楽なことではありません。
それは練習でも本番でも同じです。

だからこそ、何度も Part 7 の世界に浸りましょう。
その積み重ねによって Part 7 によく出るストーリーや文章形式に慣れることができますから。

まとめ

お読みいただいた通り、魔法のようなコツはありません。
ここまでお読みくださった方に、もう1つだけ、そして、何よりも大事なコツをお伝えしたいと思います。

それは

「コツを自分で実践する」

ことです。

実践という「行動」がなければ、何も変わりません。
英語力もスコアも動くことはありません。

ですから、ここで知ったコツをぜひ明日から、いや、今からでも活かしてください。
そうすれば、難しい Part 7 に対しても、少しずつ道が開けていきます。
「Part 7 を最後まで解き終えられた」というご報告をお待ちしております。