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ロミオ、アインシュタイン...あるタイプの人物を表すのに使われる有名な名前

ロミオ、アインシュタイン...あるタイプの人物を表すのに使われる有名な名前

長年にわたり、社会に大きな影響を与えた実在の人物や架空の人物がいます。

時にはそのインパクトが大きすぎて、彼らの名前自体が誰もが理解できる意味を持つ新語になることも珍しくありません。

英語にはこのような言葉がたくさんあるので、今回はそのいくつかを紹介していきます!

ネイティブとの会話でよく登場するものばかりですので、ぜひここで覚えてみてくださいね。

特定の意味を持つ人の名前9選

Einstein|アインシュタイン

おそらくこのリストの中でもっともよく知られている名前ではないでしょうか。

アルベルト・アインシュタインはドイツ出身の物理学者で、相対性理論で世界的に有名になりました。たとえアインシュタインが何をした人なのかよくわからなくても、多くの人は彼が非常に難しい科学を研究した知的な人物であったことを知っていますよね。

それゆえに、英語では「アインシュタイン」は「天才」という意味で使われるようになりました!

You should ask Ron. He's a real Einstein when it comes to programming.
「ロンに聞いてみるといいよ。彼はプログラミングに関しては天才だよ」
Barry's a really funny guy, but he's no Einstein.
「バリーは本当に面白い人だけど、決して頭は良くない」

Sherlock Holmes|シャーロック・ホームズ

シャーロック・ホームズは、イギリスの作家アーサー・コナン・ドイルによる一連の著作の主人公であり、優れた探偵です。ロバート・ダウニー・Jrやベネディクト・カンバーバッチといったハリウッド俳優が映画で演じているのを見たことがあるかもしれませんね。

シャーロック・ホームズは、たいていの人が見逃してしまうような小さな細部に気づき、予測を立てるのが得意な探偵です。このスキルのおかげで、ロンドンやイギリス各地で起こる難解でミステリアスな犯罪事件を解決することができるのです。

先ほどアインシュタインの例を挙げましたが、その名前の科学的なニュアンスに比べれば、誰かを「シャーロック」と呼ぶのは、その人の賢さや、または問題の答えを素早く見つける能力を褒めることになりますが、実はあまり知的に見えない人にジョークとして使うこともできるのです!

Vince
I think we're lost.
「道に迷ったみたいだね」
Ellie
Great job, Sherlock. We've been lost for the last 30 minutes!
「そりゃそうだ(当たり前だろ!)ここ30分道に迷ってるよ!」

Romeo|ロミオ

シェイクスピアの悲劇『ロミオとジュリエット』は、彼のもっとも有名な戯曲のひとつであるだけでなく、世界中でもっとも有名なラブストーリーのひとつでもあります。

家族が戦争している間に恋に落ちる悲劇のカップルについては、すでにご存知でしょう。この物語は、人々が愛のためにどこまでやるかを示すことでよく知られています。

当然ながら、「ロミオ」とは、恋に落ち、おそらくそのために自分自身をコントロールできなくなってしまった人を、英語圏ではこう呼んでいます。シェイクスピアのロミオと同じように、ちょっとロマンチックで、ちょっと悲劇的な人を表すことが多いです。

しかし、次に紹介する名前と似たような意味を持つこともあります...。

Carlos
She's all I can think about…
「彼女のことしか考えられない...」
Jim
Calm down, Romeo. You've only been on one date with her.
「落ち着け、ロミオ。彼女とデートしたのは1回だけだろ」
I'm focused on my work right now. I don't have time to play Romeo.
「今は仕事に集中してるんだ。ロマンチックな恋人を演じている暇はないんだ」

Don Juan|ドン・ファン

ドン・ファンは「女たらし」、つまり多くの女性と気軽に関係を持つ人物として有名です。彼は1600年代に初めて物語に登場した架空の人物ですが、それ以来、ジョニー・デップ主演の1994年の映画など、さまざまな場所に登場しています。

ロミオがプレイボーイを指すこともありますが、「ドン・ファン」と呼ばれる方がそのニュアンスは強く、皮肉や冗談で使われることが多いです。

Pete thinks he's so cool, but he's definitely no Don Juan.
「ピートは自分がイケてると思ってるけど、彼は決して女たらしではない」
He's got a reputation as a bit of a Don Juan. He's with a different woman every time I see him.
「彼は遊び人として知られているよ。会うたびに違う女といるんだ」

Hercules|ヘラクレス

次に紹介するのは、ローマ神話に登場する伝説のキャラクターで、その驚異的な強さで有名なヘラクレス。このリストの他の何人かの名前と同じように、ヘラクレスはドウェイン・ジョンソン/ザ・ロック主演のものやディズニーアニメ映画など、長年にわたって多くの本や映画に登場してきました。

実際、ディズニーは『リトル・マーメイド』や『アラジン』をリメイクしたような実写版の製作を計画しています。

このような経緯から、誰かを「ヘラクレス」と呼ぶのは、その人がとても強くてマッチョなことを意味します。ただし、ドン・ファン同様に皮肉で使われることも多いです。

I like to work out, but I'm no Hercules.
「体を鍛えるのは好きだけど、そこまでマッチョでも強くもない」
I can't believe how different Jeff looks compared to the last time I saw him. When did he become Hercules?
「前回会ったときと比べて、ジェフがこんなに変わっているなんて信じられない。彼はいつそんなマッチョになったんだ?」

Houdini|フーディーニ

ハリー・フーディーニは、おそらく世界でもっとも有名なイリュージョニスト、つまり観客の目を騙すマジシャンの一種です。

彼のもっとも有名なパフォーマンスには、ロープや手錠で拘束された状態で、鍵のかかった箱や水中コンテナといった極めて危険な状況から脱出するものがあります。

そのため、誰かを「フーディーニ」と呼ぶのは、逃げるのが得意な人を意味します。

She's a Houdini; she always seems to avoid punishment even though it's always her fault.
「彼女はフーディーニみたいで、いつも自分のせいなのに罰を避けることができる」
He's coming closer. Let's do a Houdini and get out of here before he sees us.
「彼が近づいてくるよ。彼に見つかる前にここから抜け出そう」

Scrooge|スクルージ

エベニーザ・スクルージは、チャールズ・ディケンズが1843年に発表した有名な小説『クリスマス・キャロル』の主人公。この小説を読んだことがなくても、何年にもわたって作られた映画版などを見たことがあるかもしれません。スクルージをモデルにしたディズニーのキャラクターもいますね!

『クリスマス・キャロル』の物語は、他人に残酷な仕打ちをし、金にしがみつくためなら何でもする冷徹な実業家スクルージから始まります。この物語はあまりにも有名なので、今では彼の名前は同じように冷徹な性格の人物を表すのに使われるのです。

つまり「スクルージ」とは、気前がよくなく、友好的でもなく、一緒にいて感じがよくない人のことを指します! クリスマスシーズンにもっともよく使われますよ。

Janet is such a Scrooge. She never comes to any holiday parties.
「ジャネットはケチだしつまらない。ホリデーパーティーに絶対来ないんだもん」
Ben used to be a real Scrooge, but he offered to pay for everyone's lunch today. What happened to him?
「ベンは昔すごくケチだったのに、今日はみんなにランチを奢ってくれた。一体何があったの?」

Barbie|バービー

バービーは1959年にアメリカで発売されたファッションドール。ルース・ハンドラーによって作られ、娘のバーバラにちなんで命名されました。デビュー以来、バービーはすぐに世界的なアイコンとなり、アニメやさまざまな商品に登場しました。

また、2023年には、マーゴット・ロビー主演の実写映画が公開される予定です!

そんなバービーは、成功したキャリアを持ち、男性に依存することなく派手な生活を送っているため、女性にとって良いロールモデルだと考える人もいます。

一方、彼女の体が非現実的であり、女の子はバービーと自分を比べることで自分の体に否定的なイメージを持つようになる、と彼女を否定する人もいるのです。

その結果、バービーは一種の作り物や不自然な美しさ、知性や深みのなさを象徴することになったのです。誰かを「バービー」と呼ぶとき、実はそのネガティブな特徴を指していることが多いのです。一般的には、美しいけれど表面的な美しさしかない女性のことを指します。

People treat her like a Barbie, so she works extra hard to prove that she isn't.
「人々は彼女をバービー人形のように扱うので、彼女はそうではないことを証明するために一生懸命働いている」

バービーのボーイフレンドであるケンも、しばしばバービーと同じ批判を受けます。バービーとケンのカップルは「完璧」のように見えますが、浅はかで偽物のように見られることが多いのです。

Ugh, those two are like Barbie and Ken. I can't stand it.
「あの2人はバービーとケンみたいだ。耐えられない」

Frankenstein|フランケンシュタイン

この名前はここまで見てきた名前とは少し異なり、人ではなく物について話すときによく使われます。

1818年に発表されたメアリー・シェリーの有名な小説の中で、ヴィクター・フランケンシュタイン博士は死体の一部から人間を作り上げます。彼が自分の創造物を生き返らせることに成功したとき、彼の周りのすべての人に影響を与える恐ろしい一連の出来事が始まります。

フランケンシュタインの怪物には名前がないけれど、単に「フランケンシュタイン 」と呼ばれることが一般的ですね。

今は、この名前は2つの異なる意味で使われています。1つ目は、メアリー・シェリーの小説のように、最終的に創造主にとって危険な存在になる創造物を指します。この用法は「monster(モンスター)」と一緒に使われることも多いです。

The actor's Twitter account slowly turned into a Frankenstein monster that destroyed her career.
「俳優のツイッターアカウントが徐々にフランケンシュタインの怪物と化し、彼女のキャリアを破壊した」
Some people are worried that AI will eventually become a Frankenstein's monster~ 
「AIがやがてフランケンシュタインの怪物になるのではと心配する人もいるようです」

もう1つの用法は動詞で、複数の異なるものの部品から作られたものを指す、とてもカジュアルな言い方です。

 I like to build radios. I Frankensteined this one out of some old equipment I found in my garage.
「僕はラジオを作るのが好きなんだ。ガレージで見つけた古い機器から、これを作ったんだ」

Franken- は接頭辞として使われることもありますよ! この用法は上で説明したものと似た意味を持っています。

I had a bunch of different foods in my refrigerator, so I put them all into the pot and made a Franken-stew! Want to try it?
「冷蔵庫にいろいろな食材があったので、全部鍋に入れて創作シチューを作った! 試してみたい?」

人の名前を使って会話に彩りを!

ある名前が一般的な言葉になるためには、その名前の由来となった人物や物事が非常に有名でなければなりません。

英語圏に住むほとんどの人は、たとえその人物について詳しく知らなくても、これらの名前を知っているでしょう。

英語学習者にとって、これらの名前を使うことは会話に彩りを添え、よりネイティブ・スピーカーに近い発話ができるようになるので、ぜひ機会があれば試してみてくださいね!