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PenとPinが同じ発音!? ニュージーランドを旅行する前に知っておきたい4つの英会話TIPS

PenとPinが同じ発音!? ニュージーランドを旅行する前に知っておきたい4つの英会話TIPS

海外旅行に行く前といえば「これからはじめる旅行」が楽しみでワクワクする反面、「自分の英語が通じるか。相手の英語が分かるか」ちょっと不安な気持ちも入り混じって、不思議なドキドキ感に包まれますよね。

ふだん、自分たちが見聞きしている英語は主に標準的なアメリカ英語です。ところが一口に英語といっても、日本語にも地域によって訛りや方言があるように、国や地域によって話される英語や使われる単語が少しずつ異なります。

ニュージーランドは公用語の1つに英語がありますが、「ニュージーランド英語」と呼ばれ、標準的なアメリカ英語とは少し違うものです。

そこで今回はニュージーランド英語に的を絞って、旅行に出発する前に知っておきたいニュージーランド英語の特徴や、旅行中に知っておきたい英語にまつわるちょっとしたTIPS(コツ)を紹介します。

ニュージーランド英語を知っておこう

ニュージーランド英語

まず最初のTIPSはニュージーランド英語の基礎知識として発音の違いと、先住民マオリ族の言葉についてです。

ニュージーランドの英語は基本的にイギリス英語がベースとなっています。

そのため綴りは "center" ではなく "centre" 、 "color" ではなく "colour" になるなど、学校で習った単語の綴りとどこか少しだけ違うものがあります。またガソリンを "petrol" 、1階を "ground floor" 、2階を "first floor" と呼ぶなど、呼称の違いもいろいろあります。

アメリカ英語とイギリス英語の違いは「同じ英語でもこんなに違う!アメリカ英語とイギリス英語の単語と文法」をご覧ください。

PinもPenも同じ発音?

ニュージーランドに到着して、現地の人が話している英語を聞くと普段聞き慣れた英語と発音が違うことにきっと驚くでしょう。人によっては「あれ? 全然聞きとれない」と戸惑うかもしれません。

例えばニュージーランドの場合、Pin(縫い針)もPen(ペン)も同じ発音、eightは「アイト」と聞こえます。

今回は、いくつかあるニュージーランド英語と一般的な英語とで異なる発音のなかから、顕著に違うものを2つ紹介します。

「/e/ エ」の発音が「/i/ イ」になる


・Pen(ペン) … /pin/ ピン 安全ピンの"pin"と同じ発音。
・Ten(10) … /tin/ ティン 缶詰の"tin"と同じ発音。
・Bed(ベッド) … /bid/ ビィッド
・Test(テスト) … /tist/ ティスト
・Seven(7) … /sivn/ シィヴン
・Yes(はい) … /yis/ イィス
・Friend(友だち) … /frind/ フリンド

「/ei/ エイ」の発音が「/ai/ アイ」になる

Eight(8) … /ait/ アイト
・Eighty(80) … /aiti/ アイティー
・Sunday(日曜日) … /sundai/ サンダイ
・Mate(仲間、友だち) … /mait/ マイト
・Rain(雨) … /rain/ ライン
・OK(オーケー) … /okai/ オーカイ
・Name(名前) … /naim/ ナイム
・David(デイビッド) … /daivid/ ダイヴィッド

原住民マオリ族の言葉が生活の中に

マオリ
Photo by Axel Magard

ニュージーランドには3つの公用語があります。1つは英語、2つ目に手話(ちなみに世界で初めて ”手話” を公用語にしたのがニュージーランドです)、そして3つ目の公用語は先住民マオリ族が話すマオリ語です。

ニュージーランドを旅行する上でマオリ語はまったく知らなくても問題ありませんが、挨拶や地名、食べ物の名前で日常的に使われているケースもあるので、それらについては覚えておきましょう。

マオリ語の読み方と発音は簡単です。ローマ字読みとほぼ同じなので日本人がマオリ語を読むとマオリ族の人に「あなたマオリ語読むの上手ね!」と褒められるほどです。

発音でローマ字読みと違うのは "Wh" を "F" と同じ音で発音することと、 "ti" を "チ" ではなく "ティ" 、 "tu" は "トゥ" と発音することくらいです。

読み方の例

マオリ語読み意味
Aotearoaアオテアロアニュージーランドのマオリ語
Kumaraクマラさつまい
Ka paiカパイよくできました
Whitiangaフィティアンガ地名

挨拶

ニュージーランド国内のホテルやアクティビティーの受付や、マオリ族のショーを見に行くと "Kia Ora" という言葉をよく耳にします。英語の "welcome" や "Hello" と同じ意味で、読み方は「キア オラ」です。

"Kia Ora" と言われたら、こちらも "Kia Ora" と返してあげましょう。

地名

ニュージーランドは多くの地名がマオリ語のまま使われています。
例えば有名な観光地 "Rotorua" は「ロトルア」と読みます。意味は "roto" が「2」、 "rua" が「湖」のため「第二の湖」ということです。

他にもクジラやイルカを見られることで有名な『Kaikoura(カイコウラ)』、世界的に有名な星空を観測できる街『Tekapo(テカポ)』もマオリ語の地名です。

【動画あり】本物の天の川を見たことありますか?星が降り注ぐ絶景の夜空「テカポ」ニュージーランド

食べ物

レストランに行くとよく魚の名前にマオリ語を見かけることがあります。

  • Hoki(ホキ) … 日本語でもホキと呼ばれています。白身の魚で実はマクドナルドのフィレオフィッシュに使われている魚。ニュージーランドが原産です。
  • Tarakihi(タラキヒ) …タカノハダイと呼ばれるスズキの一種で白身魚
  • Moki(モキ)... Tarakihi同様スズキの一種
  • Warehou(ワレホウ) … イボダイの一種
  • Kina(キナ) … ウニ
  • Paua(パウア) … アワビ

 

入国審査が最初の難関

入国審査

日本を飛び立って飛行機の中までは意外と日本語が通じます。ところが飛行機をいったん降りるとそこは完全な英語圏。そしてニュージーランド旅行で最初の難関となるのが「入国審査」です。

なぜ入国審査が難関になるのでしょうか。ニュージーランドでは国内の自然環境や生態系を維持するために、果物など食べ物の持ち込みに関して徹底した検査がおこなわれているのですが、荷物検査では英語のやり取りが求められます。

(Do you have) anything to declare?
何か申告するものを持っていますか?

このように聞かれたら、食べ物がある場合は "yes" と答えて、何を持っているか説明しましょう。ちなみに「梅干し」は果実にあたるため持ち込みできません。また海外で飲みたくなる味噌汁のレトルトも具材がアウトの可能性があるので、持っていくのは控えるのが無難です。

 

レストラン・カフェの見慣れない単語たち

カフェ

ニュージーランド英語で戸惑うのは、ホテルなどの宿泊施設やアクティビティー中ではなく、意外と「食」という文化に触れるレストランやカフェかもしれません。

Flat Whiteはどんなコーヒー?

ニュージーランドでは多くのレストランやカフェでラテやカプチーノといったエスプレッソマシンを使ったコーヒーが提供されています。

そしてコーヒーメニューの一番上には "Flat White" とよく書かれています。他にも "Long Black" や "Short Black" といった日本ではあまり馴染みのないコーヒーが載っています。

それらがどんなコーヒーかというと、


Flat White

ラテよりも牛乳が少ない濃いコーヒー。小さなカップに入って出てくる。

Long Black
エスプレッソをお湯で少し薄めたコーヒー。ニュージーランドには「ブレンドコーヒー」がないため、ブレンドコーヒーを飲みたい人はLong Blackを頼みましょう。もしコーヒーが濃すぎる場合にはお湯をもらうことができます。

Short Black
エスプレッソのこと

Can I have a long black with some hot water on the side?
ロングブラックを1つください。それとお湯を別でください。

"With some hot water on the side" はコーヒーとは別でポットなどの容れ物に入れてお湯を頼むときに使える表現です。もし牛乳を少しだけ欲しい場合は "with some milk on the side" と言えばOKです。

「持ち帰り」はTake away

コーヒーに限らず、ケーキやマフィン、時にはレストラン/カフェで食べきれなかったものを持ち帰りたい時、「テイクアウト take out」ではなく、 "take away" という言い方をします。

客:Can I have a flat white?
フラットホワイトをください。

店員:Take away or having here.
お持ち帰りですか?それともこちらで飲まれますか?

客:Take away please.
持ち帰りでお願いします。

その他にも、以下のような表現があります。

Can I have a take away latte?
ラテをテイクアウトでください。

Do you do take away?
テイクアウトやっていますか?

Can I take away these cakes?
これらのケーキ、持ち帰りできますか?

"Can I have a take away latte?" と "Do you do take away?" の2つは "take away" と「持ち帰り」という名詞として使っているのに対して、 "Can I take away these cakes?" は "take away" を「持ち帰る」という動詞として使っています。

 

タバコを吸える場所がない! そんなときは

ニュージーランド 禁煙

日本でもここ数年喫煙場所がどんどん減っていますが、ニュージーランドは2004年からレストランやホテルなどすべての商業施設内での禁煙が法律で義務化されました。またそれ以外の多くの場所で喫煙が禁止されています。

ところで禁煙エリアには "Smoke free" というサインがあります。 "Smoke free" と見て「タバコを自由に吸っていい」と勘違いしてタバコを吸ってしまうと最悪の場合、罰金が課せられますので注意しましょう。 "Tax free" が免税がかからない(=免税店)という意味と同様に、 "Smoke free" も「〜が無い」という意味で用いられ、禁煙エリアを表しています。

どうしてもタバコを吸いたい場合は

Where can I smoke?
どこでタバコを吸えますか?

Do you know where I can smoke?
タバコを吸える場所を知っていますか?

と周りにいる人に聞いてみましょう。

 

まとめ

ニュージーランド英語の発音の特徴や入国審査時、レストランやカフェで使える表現を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

今回紹介したような違いを自分たちも使い分けて話さなければいけないわけではありません。関西の人たちが関東の人たちと違和感なく話せるのと同じように、ニュージーランドに住んでいる人たちはアメリカ英語やイギリス英語を理解することができます。

それでも何も知らないよりもコミュニケーションがグッとスムーズになるはずなので、ニュージーランドに行くときはぜひ頭の片隅にでも入れておいてください!