タッキー
(更新)
みなさんは英会話のテキストや単語帳を本屋さんで選ぶとき、何を基準にして選びますか?
デザインで選んだり、ネットの評判で選んだり…選び方はいろいろあるでしょう。
でも、そうやって選んだ教材を最後まで終わらせることができずに、また新しく買ってしまった、なんて経験はありませんか?
このような「教科書難民」は、本当にたくさんいらっしゃいます。本来は、英会話の基礎を学ぶのにいくつものテキストは必要なく、大切なのは、1~2冊を「自分のものにする」ことです。
それができない理由は簡単。「自分に関係のないこと」が書いてあるからです。興味のあることだけなら、自ら時間を見つけて取り組めることでしょう。
今回は、自分の興味のあることや自分に必要なことしか載っていない英単語帳「オリジナル単語帳」の魅力と作り方をご紹介します。
昔から言われていることですが、「継続」は、何かを成し遂げるうえで一番強力な武器です。学問にしろ、ダイエットにしろ、困難を乗り越えて継続することが成功への近道となります。語学ももちろん同じ。
しかし、何かをコツコツ続けることは、決して簡単なことではありません。
なぜ簡単ではないか。その理由の一つは、途中で飽きてしまうから。そしてなぜ飽きてしまうかというと、今の自分に関係ないことや、必要ではないことを続けようとしているからなのです。
継続できない理由が、「自分に関係ないことだから」だとしたら、「自分に関係があること」にしてしまえばよいのです。
例えば、単語帳に、”architecture”(建築)と書いてあったとします。海外旅行で会話をしたいだけの私が、英語を勉強しようとするときにこの単語に出会ったら、「うわ、長くて面倒くさい!」と思うでしょう。つまりこの単語は、今の私には「関係ない」し、「必要ではない」のです。
せっかく勉強する気になっているのに、続けられないときはどうしましょう。
続けられる内容にしてしまえばよいのです。
自分で自由に内容を変えることができること、これがオリジナル単語帳の最大の利点です。
以前、【英単語を本当に「覚えた」かどうかはどこで判断するのか?会話に活かせる英単語暗記術】でもお伝えしたのですが、英語を学習するにあたって、具体的な目的を持つことが重要です。
目的を明確にすることで、自分が将来英語で会話しているイメージがわき、学習意欲を保つのに非常に役立ちます。
あなたの英語習得の目的は海外旅行ですか?それともビジネスでしょうか?
将来英語が話せるようになった時に、自分の英語を披露しているシーンを想像できますか?
英語を話す場面が思い浮かばなければ、一生懸命頑張っていても、なんのために頑張っているのか分からなくなってしまいます。
目的は、どんなものでも大丈夫です。
「海外旅行で英語を話したい」「同級生の留学生と話したい」「海外支店に転勤したい」「洋画や海外ドラマを字幕なしで見たい」「洋楽をかっこよく歌いたい」「TOEICの点数を履歴書に書きたい」など、ご自分の目的をはっきり定めて、そこに向かって楽しく英語を学んでいきましょう。
自分の興味のあることしか書かれていない、夢のような「オリジナル単語帳」を作る最初の一歩は、想像力。私は、想像力は、語学を習得するうえで非常に大切なことだと思います。
具体的なほうがわかりやすいと思うので、例えばあなたの英語学習の目的が「海外旅行」だとします。そして行きたいところがオーストラリアだとします。
想像してみましょう。
旅行中、あなたは英語でどんな会話をするでしょうか?ちゃんと相手の顔も想像しながら考えてみましょう。
「この辺においしいレストランはありますか?」
「これと同じもののSサイズをください。」
「~に行くには、何番のバスに乗ればいいですか?」
「私は日本から遊びに来ました。あなたはどこから来ましたか?」
「あの建物が入るように写真を撮ってもらえますか?」
いくらでも出てきますね。
上記ようなことがさらりと英語で言えますか?
もし、引っかかってしまうようなら、それこそがあなたのオリジナル単語帳にのせるべき単語や表現です。
単語帳を最初に作るときは、なかなか言いたいことが見つからずに苦労することがあります。でも慣れてくると、想像力も豊かになり、あんな事やこんな事も言ってみたい、と次々と言いたいことが溢れてくるようになることでしょう。
私自身は、英語を不自由なく話せるようになるのにすごく時間がかかりました。
その苦労した経験をもとに、このオリジナル単語帳を使い、ポルトガル語の日常会話を2か月で習得した経験があります。私がポルトガル語を学習していた時は、今みたいにネットでどんな単語も調べれば出てきたり、単語帳のアプリが数えきれないほどあるような時代ではなかったため、ひたすら辞書とノートを使ってやりました。
一方現在は、オンラインレッスンや単語帳アプリなど、英語を独学するためのツールが充実していて、本当にうらやましいなと思います。前ならノートに書いていくことをお勧めしていましたが、今ならスマホなどにストックして単語帳を作る方法でもいいでしょう。
オリジナル単語帳を作るのに必要なのは、辞書(ネット検索でも可)と、ノート(スマホでも可)の二つだけ。スマホ検索を使えば、どこでもスマホ一つでできるということになりますね。
最近では、単語帳をオリジナルで作れる機能の付いたアプリもあります。そういうのを利用してもいいですね。
例えば、DMM英会話ユーザーであれば無料で利用できる英単語学習アプリ『iKnow!』なんかもオススメです。
想像力を膨らませて、あなたが英語を話しているシーンを思い浮かべます。
実際に頭の中で会話してみてください。すると、言いたいのに言えない表現にぶつかるはずです。
①で言えなかった英語表現を、辞書やネット検索で調べます。
例えば、「何がおすすめですか?」と言えなかったとしたら、この表現そのままもしくは、「おすすめ」「すすめる」などで英語を検索してください。
②で調べたものを、自分が考えた文章だけでなく、面白いなと思ったもの含め片っ端からリストアップします。
自分だけのものですから、何を書いてもいいのです。覚える作業をしやすくするために、ノートに縦線を引いて、左に日本語、右に英語、という感じで書いていくとよいでしょう。
下記は単語帳を作るときの見本です。ぜひ参考にしてみてください。
辞書やネットで英単語を調べると、例文や関連語が載っている場合が多いです。その中で、「あ、この表現いいな」と思うものもすべて書いてしまいましょう。
単語だけでなく、文章があったり、熟語があったり、ことわざがあったり、何を書いてもかまいません。ルールは、「興味のあることを書く」ということだけです。
自分の好きなものを使って、好きなことを書いて、楽しく英単語力を伸ばしていきましょう。
もちろん、リストアップしたからと言ってすべて覚えているわけではありませんので、覚えるための時間をとることも必要です。
自分で作ってそのうえ覚える時間もとるなんて、膨大な時間がかかる!と思われる方もいるかもしれませんが、自分で考えて、調べて、書いて、まとめる作業をすることで、色濃く記憶に残ります。
さらに、この「覚える」作業は、きっちり計画を立ててやらなくても、自分で自然とできるようになると思います。なぜなら、自分の好きな小説を読み返す感覚でできるので、楽しいと感じられるからです。
日本語を見て、1秒以内に英語が出てくるようになるまで繰り返し復習します。
自分で選んでリストアップしたものですから、市販の単語帳より格段に速く覚えられることでしょう。
【英単語を本当に「覚えた」かどうかはどこで判断するのか?会話に活かせる英単語暗記術】で、単語帳を終わらせるための目標の立て方を書きましたが、オリジナル単語帳の場合、やり方が少し異なります。
与えられた単語帳を消化していくだけではなく、「単語帳を作る」作業から始まりますので、いつ作るのかが重要になります。
1日○○語、と数で目標を立てるより、1日のどの時間を使って、覚えたい単語を考えるかを決めます。そのための時間を確保してもいいですし、通勤時間などを利用してもいいので、毎日30分はその時間をとりましょう。もちろん、できない日もあると思いますので、無理のない範囲で、ゆるく計画を立てましょう。
市販の単語帳で学習する場合と大きく違うのは、「単語帳を作る」という作業の中に、覚える工程が入っていますので、「暗記する」作業が格段に楽だということ。
自分の興味のあることを自らリストアップするのですから、記憶に残りやすいのは当然のことですね。
これは、英語学習で常に心掛けていただきたいことです。リストアップした文章や単語は、必ず声に出して読みましょう。そしてその時、大袈裟なくらい感情を込めて読みましょう。
その表現を使っているシーンを思い浮かべ、目の前に相手がいるつもりでジェスチャーをつけてやります。頭でなく、心で覚えるイメージです。感情を込めて読む癖をつけると、覚えるスピードが一気に加速します。
公共の場では恥ずかしいかもしれないので、一人の時にぜひやってみてくださいね(笑)。
オリジナル単語帳についていろいろと書きましたが、実際にやってみると、その楽しさがよく分かります。
何より、「やらされている」苦痛が全くないので、自分から進んで学習に向かうことができます。
自分が英語を話している場面を、いかに鮮明に描きながら学習できるかの想像力がポイントです。購入した教材でこれをやり続けるのは、難しいこともあるでしょう。
しかしオリジナル単語帳だったら、開いたとたんに自分の想像の世界に入り込めるのでワクワクするはず!
「楽しい」と、英語は簡単です!英語を思い切り楽しんで、どんどん上達してくださいね!
“Let’s enjoy learning English!”