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「ネイティブ英語が聞き取れない」5つの原因とその対処法

「ネイティブ英語が聞き取れない」5つの原因とその対処法

ネイティブ英語…これは誰しもぶつかる壁なのかもしれません。

ある程度の英語力がある人でも、ネイティブスピーカーの英語となると聞き取れないことは多いのではないでしょうか?

・英会話レッスンでは先生の言っていることを聞き取れる!
・YouTubeでは英語学習系のチャンネルを購読していて聞き取れる!
・TOEICではリーディングよりリスニングのほうが高得点!

でも、実際のネイティブが話している、いわゆる「生きた」英語になると話についていけない…。

この記事では、なぜそんな事態に陥ってしまうのか、原因を分析し、その対策をご紹介します。

原因①リエゾン、リダクションなど発音の法則がある

発音の法則

では、なぜネイティブ英語が聞き取れないか、早速原因をみていきましょう!

日本語でも、「食べられる」が「食べれる」になったり、「ありがとうございます」が「あざっす!」となったり、本来の言葉を言いやすいように発音したり省略することがありますね。

英語でも同じで、ネイティブが話すと音がつながる「リエゾン」、音がなくなったりする「リダクション」という法則があります。

ひとつひとつの単語ではなく、フレーズや文として発音されていることを意識することが大切ですね。

音が脱落するリダクションの例

このように口語では、言いやすいように発音が変わります。

また、”kinda” や “sorta” などのスペル(つづり)を英語の SNS などでご覧になったことはないでしょうか?

これらも、 "of" を言いやすく略した、リダクションの例です。

音がつながるリエゾンの例

音がつながるリエゾンは、

のように、フレーズ全体が1つの音のようになり、難しく感じられることも多いでしょう。

特に、

のように、助動詞(could, would, should)が入ってくると、文法的にも発音的にも難しいと感じる人が多いようです。

ネイティブ音声を聞いてみよう

たとえば、次のネイティブスピーカーの音声①〜③を聞いてみてください。

友人同士で話すようなナチュラルスピードです。

聞き取れましたか?

音声ファイルの中で言っている内容は、

①You could have told me.
「言ってくれたら良かったのに」

②I shouldn’t have done that!
「あんなことしなきゃよかった!」

③I would have called but my phone died.
「電話しようとしてたけど、携帯の充電がなくなっちゃって」

聞くと感じていただけると思いますが、助動詞のあとの "have" がとても小さく聞こえます。少しでも「わからない部分」があると、そこでつまづいてしまう人は要注意ですね。

このような「口語になると変化する音のルール」を学べるサイトページがありますが、読んでるだけでは頭でっかちになりがち。

一番効果的なのは、実際にネイティブと会話して自分で「気づく」ことだと思います。自発的な気づきによって、発音の法則を自分のものにしていきましょう!

原因②ネイティブは知っている単語が多い

知っている単語量

英語が母国語ですものね。当然、知っている単語は多いです。

「〜と彼が言った」という表現にしても、 "He said…" と言ったり、 "He was like…" と言ったり、 "He goes…" と言ったり、いろんなバリエーションを使うでしょう。

同じ意味の表現でも、いろんな言い方できるのです。

実際に、ある研究機関が、ノンネイティブとネイティブの大人の英語話者にテストをした例があります。

それによると、ノンネイティブの被験者は11,000〜22,000語の単語を知っている(レベルやその人の母国語による)一方で、ネイティブの被験者は22,000〜35,000語の単語を知っていたそうです。

この数字からも、いかにネイティブとの単語量に差があるかがよくわかりますね。

対策としては、私たちも単語を学んでいくしかないです。

ただし、「使えるようになる」とまでいかなくても、「聞いたらわかる」というレベルに持っていくのが第一ステップ!

わからない単語を聞いたら、まずはカタカナでもいいのでメモをとって、必ず質問したり、オンライン辞書などで調べましょう。

原因③ネイティブ英語にもいろいろある

いろいろあるネイティブ英語

地域的な方言やアクセントも大きく影響します。

英語は大きくアメリカ英語、イギリス英語にわけられますが、その他にもオーストラリア、カナダ英語もあります。また、同じ国でも地域によってアクセントがあります。

そのため知っているはずの単語でも違うように話されているために聞き取れない!ということもあるでしょう。

よく聞くアメリカ英語・イギリス英語の違いの例としては、このようなものがあります。

アメリカ英語とイギリス英語の違い

ネイティブ講師とのレッスンで、教科書に載っている単語だけに縛られず、話を広げて聞いてみましょう!

聞き方の例としては、例えば以下のように言ってみましょう。

Can you tell me any related words or phrases to this?

「この言葉に関係する他の単語やフレーズも教えてくれませんか?」

原因④スラング、イディオム、句動詞を使用する

スラング、イディオム、句動詞

残念ながら、ネイティブは私たちが学校で学ぶ教科書通りに話しません。

教科書に載っていないようなスラングや、「会話的」な表現が多くあるからです。

例えば、寝る前の挨拶には "Good night" 以外にいろんな会話表現があります。

どれも「おやすみ!」と同様に寝る前に相手に言えるフレーズです。このようなフレーズは、ネイティブスピーカーと話す機会が多ければ多いほど、学ぶことができますね!

またネイティブは、句動詞を頻繁に使います。

日本人の学習者にとって慣用句や熟語は、単語レベルよりも難しいわけなんですが…ネイティブスピーカーにとっては、そのほうが口語的なんですね。

こちらも、自分で使えるようになるまではいかなくても、聞いたらわかるようにしておくと、聞き取れるようになっていくでしょう。

原因⑤育ってきた環境が違う

環境が違う

ネイティブスピーカーと日本人の英語学習者では、育ってきた環境が違うために文化的背景を共有しないことが多々あるでしょう。

そのため、まわりのネイティブがすごくウケているのに、自分だけ「今のなにが面白かったの??」ということもありえるでしょう。

そこを楽しいと思うか、わからないなぁと思って終わるかは人それぞれ。オープンマインドが大切ですね!

近年では、映画のワンシーンをもじったジョークなど、ポップカルチャーからの “meme(ミーム)” も会話の中によく登場します。

こういったトピックを、ネイティブとの会話の中にもってくると、一緒に笑えて楽しいですよね!

"meme" は Facebook や Instagram など、 SNS でよく出回っているので、普段からアンテナを張って、おもしろいと思ったものはぜひ会話に持ってくるといいですね!

"meme" について詳しくはこちら:海外では当たり前?!インターネットスラング “meme”とは?

まとめ

まとめると、ネイティブ英語が聞き取れるようになるためには、

  • リエゾン、リダクションなど発音の法則を意識して、ネイティブとの会話から学んでいく!
  • ネイティブの話す知らない単語をメモして、あとで調べる。わからないままにしない!
  • さまざまな方言やアクセントがあるので、自分の知っている話し方だけに固執しない!
  • "meme" など、英語でのジョークに対して普段からアンテナを張り、ネイティブと一緒に楽しむ機会を増やす!
  • 実際にネイティブスピーカーと話してみる!

ぜひ今回のコツを活用して、英語学習に役立ててみてくださいね。