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din-din が夜ご飯? 英語の赤ちゃん言葉「ベビーイングリッシュ」まとめ

din-din が夜ご飯? 英語の赤ちゃん言葉「ベビーイングリッシュ」まとめ

皆さんは、生まれて初めて発した言葉が何だったか覚えていますか?

おそらく、大半の人は一番身近な発音し易い音が「最初の言葉」だったのではないでしょうか。

アメリカの子供達は、ママのことを "Mommy"、パパのことを "Daddy" と呼びますが(バリエーション有)言語発達が未完成の赤ちゃんには難易度が高いボキャブラリー。

日本の赤ちゃん同様、アメリカの赤ちゃんはママは "Mama(ママ)"、パパは "Dada(ダダ)" など、一定のサウンドに基づいた同じリズムを繰り返すシンプルな「言葉」からアウトプットし始めます。

本記事では、一般的な ”Baby English(赤ちゃん英語)” を見ていきたいと思います。

家族編

ベビー英語一般英語日本語
MamaMom
(Mommy)
ママ
(お母さん)
DadaDad
(Daddy)
パパ
(お父さん)
PapaGrandpa
(Grandfather)
おじいちゃん
NanaGrandma
(Grandmother)
おばあちゃん
SissySister妹、お姉ちゃん
BubbyBrother弟、お兄ちゃん

"nana" や "dada" など同じ音を二回連続して発音するベビーイングリッシュを ”duplication(繰り返し、重複)” と言います。

【使用例】
Baby: Nana, Nana.
「おばあちゃん、おばあちゃん」

Mom: Nana is not here, sweetie. Mommy is here.
「おばあちゃんはここにいないのよ、スウィーティー。ママはいるよ~」

Dad: Daddy is here too.
「パパもいるよ~」

動物編

ベビー英語一般英語日本語
DoggieDog
KittyCat
HorseyHorse
Moo-mooCow

動物園で会えるトラやライオンなど、ネコ科の大型動物のことを ”big kitty(大きなにゃんにゃん)” と表すこともあります。

"moo" は日本語の牛の鳴き声「モ~」に相当します。乳幼児が親しみやすい ”duplication” を応用しています。

"doggie" や "kitty" など、かわいい物を表す際に、語尾に ”ie” または “y” を付けるベビーイングリッシュを ”diminutive(小さい)” と言います。

【使用例】
Mom: Look, sweetheart(*1)! See that doggie over there?
「見て、スィートハート!あそこにいるワンワン見える?」

Baby: Doggie!
「ワンワン!」

Mom: That’s right, honey! Bow-wow(*2)!
「そうよ、ハニー!ワンワン!」

(*1) sweetheart → 「愛しい人」愛情を示す言葉。恋人同士・夫婦の間でも使います。
(*2) bow-wow → 犬の鳴き声(arf-arf、ruff-ruff なども有る)

日常生活①

ベビー英語一般英語日本語
BinkiePacifierおしゃぶり
BlankieBlanketブランケット
Din-dinDinner夕飯
Yum-yumYummy
(delicious)
美味しい
Num-numNummy
(delicious)
美味しい
YuckyYuck
(disgusting)
不味い
Wa-waWater
TummyStomachお腹
JammiesPajamasパジャマ
Night-nightGood nightおやすみ
Wakey-wakeyTime to wake up起きる時間よ

こちらのベビーイングリッシュも、家族編や動物編と同じように、 "duplication" (例: "num-num" "night-night")と "diminutive
(例: "tummy" "yucky") のパターンで構成されていますね。

【使用例】
例①
Mom: It’s dinner time, sweetie(*3)!
「夕ご飯の時間よ、スウィーティー!」

Baby: din-din!
「マンマ!」

Mom: Can you get your wa-wa?
「お水持ってきてくれる?」

Baby: num-num!
「おいちぃ!」

例②
Dad: Go get your favorite blankie!
「お気に入りのブランケットを持っておいで!」

Dad: It’s time for bed.
「寝る時間だよ」

Baby: Night-night.
「おやすみ」

(*3) sweetie → 「愛しい人・可愛い人」 sweetheart 同様、愛情を示す言葉。

日常生活②

ベビー英語一般英語日本語
Boo-booWound傷・怪我
OopsieOopsやっちゃった
OwieWound怪我・痛い
Pee-peeUrinationおしっこ
Wee-weeUrinationおしっこ
Poo-pooDefecationうんち
PottyToiletトイレ

予想どおり、”boo-boo” や ”poo-poo” などの "duplication"、また、”owie” や “potty” などの "diminutive" なパターンが見られますね。

【使用例】
例①
Baby: Owie.
「イタイイタイ」

Mom: Oh no! Are you OK?
「あら大変!大丈夫?」

Baby: Boo-boo.
「イタイイタイ」

例②
Baby: Pee-pee.
「おちっこ」

Mom: Potty?
「おトイレ?」

大人が使うことも

大人でも「おしっこする・おしっこしたい」を ”pee” と表す人もいます。

スラングなので、フォーマルな場では不適切ですが、気心知れた仲間同士の間では度々耳にする「子供っぽい感じの大人の表現」です。

下記例文は「緊急時のシチェーション」で役に立つ表現です。

【使用例】
I have to pee.
「おしっこしなくちゃ」

I really have to pee!
「マジ行きたいんだけど!」

I have to pee so bad!
「ダメだ!間に合わない!」

「ウンチしたい」ときはあまり ”poo” とは言わず、他の言葉を使って表します。

例えば―

【使用例】
I gotta go take a dump.
「クソしてくる」

I need to go number two.
「ウンチしたい」

"take a dump" は卑語なので使い方に要注意。

”Number two(ウンチ)” は子供も使います。おしっこのことは ”number one” と言います。ちなみに、こちらのフレーズは日常会話で使えます。

ママ語・ペアレント語

日本語にもあるように、お母さんやお父さんが乳幼児の言語レベルに合わせて話す言葉を "Motherese(マザー語)" または "Parentese(ペアレント語)" と言います。

幼い子供に話し掛けるときは、自然と猫なで声になりますよね。ペアレント語の用に、高音なピッチでソフトに話し掛けることを ”Cooing” と言います。

【使用例】
Peek-a-boo!
「いないいないばあっ!」

Mommy sees you!
「ママは○○ちゃんが見えまちゅよ~!」

Give it to Daddy.
「パパにちょうだい」

Show it to Mommy.
「ママに見せてくれる?」

Good girl/boy!
「いい子ねぇ~」

活字だけでは伝わり難いので、「ペアレント語」が聴けるYouTube動画をいくつかシェアさせて頂きます。

❶ How to Speak Parentese

二人の中年男性がペアレント語について簡潔に解説している動画です。

ペアレント語の三つの特徴【①Long vowels(長母音)、②Short consonants(短子音)、③High-pitched(高音)】を一つずつ説明しながら音を真似しています。

❷ Archer Likes Motherese

Archer(アーチャー)君という男の子の赤ちゃんとママのやり取りを映しています。動画の題名は、”Archer likes Motherese(アーチャーはママ語が好き)”。

題名通り、優しい声で語り掛けてくれるママとお話しているアーチャー君は、終始幸せオーラに包まれています。観ている方も癒されます。

❸ Parentese

こちらの動画は、3人の男友達がリビングルームのソファに横並びに座り、興奮気味にアメフト観戦している場面から始まります。

そのうち、一人の男性が、傍にいた自分の幼い娘を抱き上げ、「ペアレント語」であやし始めるのですが、そのギャップが面白い。

まとめ

ベビーイングリッシュ、いかがでしたか?

乳幼児の言語習得方法は、大人の外国語習得に大きなヒントを与えてくれます。例えば、子供は「真似をする」ことで言葉を覚えますよね。周りの大人を始め、興味を持ったものに自然と反応し、身振り手振り真似をするところから入ります。

3歳の女の子に英語を教えていたある日の事です。英語を習い始めて間もない頃、突然、”Oh, man!” と言い始めたのです。”Oh, man!” は「え~っ!」というニュアンスがある、どちらかというと男性的な表現です。

プレスクールで覚えて来たのかな?と思っていたら、大好きなアニメ番組を観て真似し始めたのだそうです。この女の子のように、乳幼児は身近にある「興味をそそるもの」から吸収し、臆することなくアウトプットしながら、新しい言葉を次から次へと学んでいきます。

「好きこそものの上手なれ」と言うように、大人も、好きな映画や本、または、憧れの海外セレブなど、好きなものや憧れの人を ”learning resource(学習リソース)” として取り入れることで、英語学習を楽しく長く続けられるのではないかと思います。

育児を「育自」と書くことがありますが、子供から教わることは沢山あるのではないでしょうか。たまには初心に還ることで、学ぶ上でのヒントが浮かんでくるかもしれませんね。生涯学習!