セレン@英語キュレーター™
(更新)
みなさん、こんにちはセレンです。
先日、DMM英会話主催の「秋のモチベーションアップセミナー」が開催され、登壇させていただきました。お越しいただいた皆様、ありがとうございました。
50名の枠に100名を超える応募があったと聞いており、みなさんの英語学習に対する熱を感じるとともに、多くの方が「モチベーションアップ」をしたくて試行錯誤されているんだなあ、ということも感じました。
私が英語を学び始めたのは2011年。そして、学習のかなり初期のころからオンラインレッスンを話す機会の基盤として活用させていただいてきました。もちろん、今もいちユーザーとして利用しています。
英語学習のイロハもわからない時から、試行錯誤をしながら今に至る自身の経験を踏まえて、今回のイベントでは「オンラインレッスンの効果的な使い方」を軸に45分間、お話させていただきました。参加者の皆様には事前に質問をいただき、その質問に答えるという形で進行させていただきました。
オンラインレッスンの使い方において、絶対的な「正解」はないと思っています。
しかし、そのインフラがあれば誰でも望む英語力が手に入るのかというと疑問で、「場所」だけでは不十分だと考えます。レッスンの予習復習、効果的なレッスン受講法、レッスン外で何をすべきか、などなど包括的な戦略とデザインは必要になってくると思います。
①現状把握
②目標、目的
この2つを常に見つめながら、その差分を埋めるレッスン内容になっているか、また日々の学習の補完要素としてレッスンが機能しているか、が大事なのだと思います。
本記事では代表的な質問、懇親会でも追加の質問が多かったものをセレクトし、紹介いたします。短い時間での登壇でしたので、各項目を深く掘り下げてお話まではできなかったのですが、みなさんの日々のレッスン受講のヒントになれば幸いです。
おそらく全体の4割くらいがこの質問だったと思います。英語ができるようになりたいから始めたオンラインレッスン。。それでも、以下のようなお悩みを抱えていらっしゃるユーザーさんも少なくないようです。
「それでもただ同じような事を日々続けている…」
「続けているのに成長している実感がなくモチベーションが続かない…」
「直前になってすぐキャンセルしてしまう…」
この質問に対し、私からはこう回答させていただきました。
単純な話、「英語がうまくなっていく」事を実感できれば、それがモチベーションとなり、レッスンを積極的に受けるようになるはずです。やればやるだけ上達します。努力が報われていくので、投資(時間やリソースも含め)も回収できるわけです。
モチベーションが下がってしまう原因の多くは、その「英語がうまくなっていく」という過程をしっかり踏めていないことに起因するのではないでしょうか?
時間を固定するなども、習慣化するための効果的な方法の一つですが、本記事では具体的に「英語がうまくなる」過程としてのオンラインレッスンの活用法を見ていきたいと思います。
ここが一番コアの話になってくると思います。
「英語がうまくなるために、具体的にどうサービスを活用すればいいのか?」この質問も当然ながら非常に多く、様々な方が結局どのように活用すればいいのかに関しては模索し、迷いながら続けられているのではないかと思います。
その質問に対し、私はこう回答いたしました。
最も大事なポイントは、全ての人に効果的な万能のレッスン受講法があるのではなく、レベルに応じて適切な使い方をすることで効果は上がる、ということ。
運動場にサッカーボールが一つ転がっている状況で、今日からサッカーを始めた人と、すでにかなり経験があり、ある程度の事ができる人では当然ながらすべきことも変わってくるはずです。
今の自分がどのレベルにあるかを知るために、DMM英会話の「スピーキングテスト」を受けてみることをオススメします。
※私が先日受けたスピーキングテストの結果
このように、先生がフィードバックとともに30点満点中何点か、スコアを出してくれます。全プランで受講可能なレッスンなので、ぜひ定期的に受けられるといいと思います。
成長の指標にもなりますし、レッスンだけ繰り返していると見落としがちな自分の弱点に気づくことができますよ。
その上で、次に私が回答させていただいたのはレベル別のおすすめ学習プランです。
レベル1は、全く話せない状態でオンラインレッスンを受講し始めた方(私も一番最初はここからでした)、TOEIC LRで言うと300~450くらいのまだまだ基礎文法、基礎語彙も怪しいというレベルの方。
この時期に大事なことは、まずはレッスン外でしっかり文法と基本単語を覚えること、そして会話で使うフレーズを丸暗記してしまうことです。
★とっさのフレーズ帳
https://eikaiwa.dmm.com/guide/phrase/
ここに出ているフレーズをまずは覚えてしまう。これが、レッスンをある程度効率的に受講していく基盤になっていくと思って良いでしょう。覚えないまま言いたいことや伝えたいことを、頑張ってその場で文章を作ろうとしてうまくいかなくて、歯がゆい思いをして……なんて労力はフレーズ暗記で回避してしまいましょう。
上記を行った上で、細かいことを気にせずに「フリートーク」を継続してみるといいと思います。この時期に得たいのは「英語を話している自分に慣れる」という感覚。そこから伝わる喜びや、理解できる楽しさがわかるようになってくるのだと思います。
したがって、最も初期の段階では基礎文法と基礎語彙、そして必要なフレーズを覚えてしまい、フレーズを実践で使う場としてフリートークをしてみる、というプランでやってみてはいかがでしょうか?
もちろん、その他にも発音のクラスや日常会話のクラスもあるので、フリートーク“だけ”にならないように気をつけましょう。
初期に陥りがちな傾向として自分の話す分量が少なくなって先生のほうが多く話している、という状況が挙げられます。これはある程度仕方がない部分もあるので、まずは先生の英語を聞きとる機会だと捉えましょう。そして他には、Let me see… や Well… などのつなぎ言葉を活用し今まだ話しているんだ、という事を発信することによって、こちらの話す分量を少し確保することもできるので、意識してやってみてください。
この時期では、英語を話す感覚を得ること、そして不自由さをたっぷり味わうことが大事です。
次はレベル2です。少しずつ話す感覚に慣れてきた、簡単な意思疎通ならレッスンでは問題なくできる、確実に言えることは、レベル1の時よりも話す、聞くという力は上がってきているということです。TOEICスコアで言うと500後半から600点台には到達していると思います。
この時期に一番大事な事、それは
フリートークだけを続けて成長した気にならない
ということだと思います。
確実にレベルは上がっています。ただ、それは基礎の習得とフレーズ暗記によるところが大きく、段階で言うと、簡単な文が作れるようになってスムーズに口から出るようにはなってはいるが、発言の多くは暗記したフレーズに頼っているという段階なのです。
スピーキングというのは、冷蔵庫の中のありものの食材を使って料理をする行為に似ています。例えるなら、前は空っぽだった冷蔵庫に少しずつ食材が増えてきて、できる料理が増えてきたという段階。
ここで大事なのは、食材を増やすためのインプット学習(レッスン外)と自分が言えなかった表現をつぶしていくこと、そしてフリートークレッスンを脱却し、自分の意見を伝え、客観的にものごとを描写するスキルを鍛えることです。
英語のインプットに何をしないといけないというルールはありません。楽しめるもの、好きなもので構わないと思いますが、一つだけ注意したいのが難易度。簡単すぎず、難しすぎず、ちょっと背伸びをすれば届く難易度、がベストです。もちろん難しいものにチャレンジすることも大事ですが、7割くらい理解できるものを10割わかるように仕上げていくインプットが、この時期には効果的だと考えます。
また、レッスン中にメモを取ることも大切。レッスン中に話していて、言えない表現に出会ったらメモをする。そのメモを頼りに後で調べて言えるようにする。これを繰り返していくだけで、自分の言えなかった表現を最短で克服することができます。
逆にこれをせずにレッスンを受けている人は、ずっと同じ表現が言えずにそこで止まってしまうので、同じハードルを越えられずに成長が感じられないまま会話を続けることになります。言えなかった単語、表現はしっかりメモをすることを忘れずにレッスンに臨みましょう。
具体的なレッスン内容としては、写真描写やディスカッションがオススメ。写真描写のレッスンで学べることは、描写をする際のテンプレートと客観的にモノを描写する表現力です。「写真の手前に男性が腕を組んで座っている」、「テーブルの向こう側にファイルが山積みになっている」など、フリートークだけではなかなか出てこない状況が多々あり、とても力になります。
覚えたフレーズをある程度運用できるようになったら描写力を身につけ、そしてディスカッションなどで自分の考えをシンプルに伝えるスキルを身につける。この段階で意識的に底上げしたいのはそうしたスキルです。
わたし個人の経験としては、オンラインレッスンを始めて3年くらい経ったころから、レッスンの中では難なくコミュニケーションは取れ、ある程度自分の意志も日本語で伝えようとしている内容の簡単なレベルならしっかり伝えられる、という感覚が得られるようになってきました。
準備なしで受けたTOEICも800点後半は取れていました。読む、聞くというスキルも日頃の学習との組み合わせでしっかり成長しているものだなあと感じたのを覚えています。
この時期になってきて大事なことは、もちろん読む、聞くという習慣を自分のレベルにあった教材で継続すること。それに加えて、正確なアウトプットを心がけることが大事で、そのためにはライティングがとても効果を発揮します。
誰にも邪魔されずに自分の考えをアウトプットする機会として、ライティング以上のものはありません。文字に残り、添削、修正もしてもらえます。もちろんオンラインレッスンでもライティングの添削は可能。
チャットボックスからテキストを送る、Google documentの共有リンクを講師に送るなどして、ライティングも様々な形で活用することができます。
スライドに出ている「Spontaneous speech」というのは、準備なしで話すことです。この時期には、レッスンの中でデイリーニュースを読んでからのディスカッションやテーマ別ディカッションのような、ある程度まとまった時間話すレッスンが効果的ではないかと思います。
1文ずつのやり取りから発話量をどんどん増やし、自身が話す量を確保できるレッスンとしてテーマ別ディスカッションは非常に効果的だと思います。
効果的なレッスンの受講法に関して、私から結論としてこんなことを言わせていただきました。
レッスンを「練習の場」ではなく、日頃の学習の成果を発揮する「本番」だと捉えてみる、という考え方です。
もちろん疲れた時、勉強なんかしたくない、そんなにいつも気を張っていられない、という声もあるかと思います。
そんな時は気楽にフリートークなどをしてみることも、アクティブレスト(積極的休養)の一環として効果的だと思うので、そのあたりはバランスを見ながらやってみてくださいね!
次にこんな質問もありました。
英語の4技能、話す、聞く、読む、書く、において唯一道具がいらない技能、それが話すという行為なんです。英語を話す機会がない、と嘆く方は多いですが、機会だけでいうと実はいつでも作れるのです。
「1分間スピーキング」は準備なしで1分間話し続ける練習です。録音するとより効果的で、スマホがあればいつでもできます。
「一人Q&A」は自分で自分に英語で質問をして、それに答えるという練習。“What are you going to do today?” “How was your day?” などはいつでも使える質問で、日常的に答える練習をするだけで予定や出来事を話す力がついていきます。
それらを総合して「独り言練習」というのかもしれませんが、頭の中で考える時、英語にしてみる、日本語での会議などでも他の人の発言を英語に訳してみる、など道具を使わずにできるスピーキングの練習は意外と多いものなのです。
ただこれも、ある程度話せる土台がないと単なる苦痛でしかないので、やはり本記事でいうレベル2くらいまではしっかり上げておきたいな、というのが私の考えです。
この辺りのレベルになると、純粋に「英語を話すことが楽しい」と思える瞬間に日々多く出会えるようになると思いますよ。
レポートの後半では、「ネイティブプラン」や日本人講師の活用法についてお話させていただきますので、そちらもぜひお読みください!
■「ネイティブプラン」と日本人講師の効果的利用法|セレン【モチベーションアップセミナーレポート《後編》】
https://eikaiwa.dmm.com/blog/55511/
・「オンライン英会話で伸びる人の三原則と伸びない人がしているたった1つのこと」
https://eikaiwa.dmm.com/blog/9875/
・「英語が上達した全ての人がスタートからやっていた3つの英語学習の原則」
https://eikaiwa.dmm.com/blog/3188/
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