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イギリスにいったら外せないパブ!マナーやルールは?

イギリスにいったら外せないパブ!マナーやルールは?

"イギリス"といえば、サッカーやイギリス王室など、いろいろと頭に浮かぶかと思いますが、現地生活で欠かせないもの......それはPub(パブ)です!

留学でも旅行でも、イギリスに行ったら1回は経験してみたいパブ。
そこで今回は、イギリス文化の一つともいえるパブと、そのマナーについてご紹介します!

パブはイギリス人にとって身近な存在


Photo: Shutterstock.com

パブは簡単にいうと酒場で、日本の居酒屋に近いイメージです。正式にはパブリック・ハウス(public house)といい、ルーツは13世紀まで遡るそう。ビールを中心に、さまざまなお酒を楽しむことが可能です。また、日本の居酒屋ほどメニューが豊富でないものの、食事をすることもできます。

イギリス人にとって、パブは生活の一部です。お酒を楽しむ場所としてだけでなく、地域コミュニティとしての役割も担っており、人々が交流する場として機能しています。イギリスに暮らす多くの人には、行きつけのパブ(local pub)があるほど、毎日の生活に定着しているのです。

ロンドンだけでも約3,000件以上、イギリス国内には約5万件ものパブがあるとされます。残念ながら近年は減少していますが、まだまだイギリス文化を代表するものの1つです。

 

パブの種類


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一言で"パブ"といってもその種類はさまざまで、主に以下の4種類があります。

 

トラディショナルパブ

イギリスの伝統的なパブ。
古くからあり、100年どころか数百年の歴史を持っているものも少なくありません。そのため、木を基調にした昔ながらの内装であることが多いです。
かつては上流階級と労働者階級など、階級によってパブの入り口が分かれていたこともあり、その名残があるお店もあります。

 

スポーツパブ

スポーツ観戦ができるパブ。
イギリスはサッカーやラグビー発祥の地ということもあって、各地に地元チームを応援する熱狂的なファンがいます。試合の日にはサポーターが集まり、お酒を飲みながら、お店にあるテレビで共に観戦するので、とても賑やかです。

同じチームを愛する仲間と大騒ぎするのが醍醐味のスポーツパブでは、サッカーだけでなく、さまざまなスポーツが観戦できるので、地元ファンに混ざって応援してみてはいかがでしょうか。

 

ファミリーパブ

子ども連れのファミリー向けパブ。
お酒もありますが、食事メニューがトラディショナルパブより多く、子ども向けのメニューもあります。キッズコーナーが設置されているところもあり、どちらかというとファミリーレストランに近い感覚のパブです。

 

ガストロパブ

食事のメニューが豊富で、パブとレストランとしての機能を兼ね備えています。
近年になって広まってきたパブの新しいスタイルだといえ、なかにはミシュランガイドで星を獲得したところもあるほどです。

 

音楽やショーが楽しめるパブも!

このように、パブにはいろいろな種類があり、上記のほかにも音楽やショーが楽しめる、ミュージックパブシアターパブなどもあります。パブによってそれぞれ個性があるので、いろいろなパブを訪れて違いを楽しんでみるのもおすすめです。

 

パブに行った時のルール・マナー

日本でいう居酒屋といっても、その形態は異なるため、知らないうちにマナー違反をしてしまう可能性もゼロではありません。

そこで、続いてはパブ利用時の基本的なルール、マナーについて確認していきましょう。

 

席の種類

パブにはカウンターテーブルの、2種類の席があります。どちらも日本でも見かけるタイプですね。パブに入ったら、まず席を確保する必要がありますが、場所によってはスタッフがドア付近に立って、案内をしてくれます。

お酒だけでなくご飯も食べたいのであればゆっくりできるテーブル席を、お酒だけでいいという場合はカウンター席を選ぶと良いでしょう。

ただし、ここで注意して欲しいのが、席を確保するために荷物を置かないという点です。日本だと荷物を置いて離れても盗難にあうことはなかなかありませんが、イギリスをはじめ海外では、盗難の絶好のターゲットになってしまうので、絶対にしないようにしましょう。

筆者はロンドンに留学しているときに、パブで盗難にあっています…。

決してお酒を飲みすぎていたわけではないのですが、カバンを自分の背後数メートルの場所に置いていたところ、それごと盗まれてしまいました。一応カバンの存在は気にしていましたが、ちょっと目を離した隙に盗られてしまったため、席を確保するのであれば誰か人を残し、カバンは常に身につけておける小さなショルダーバックなどにすると便利です。

もし大き目の荷物を持っていく場合はカバンから離れないようにし、どうしても離れなければいけないときは信頼できる人(日本人など)に見ておいてもらうようにしましょう。

 

オーダーの仕方

オーダー方法に関してはスタッフが聞きに来ることもありますが、お酒も食事も基本的にはバーカウンターで注文します。

日本ではあまりお目にかかれないお酒も少なくないため、カウンターでいろいろな種類のお酒を眺めながら選ぶのも、パブの楽しみ方の1つ。注文する際はスタッフに声をかけて、欲しいお酒を伝えればOKです。名前が分からなければ、指差しでオーダーしても構いません。

バーカウンターで食事もオーダーする場合は、テーブルの番号か位置を、バーテンダーに伝える必要があります。番号についてはテーブルに記載してあるので、"Table numher is ~ "と言えば、出来上がり次第、持ってきてくれます。もしもテーブル番号の記載が無い場合は、指差しなどで場所を伝えましょう。

 

ビールのサイズ

日本の居酒屋だと中ジョッキ、大ジョッキといった形で飲み物のサイズを選択しますが、イギリスでは「Pint(パイント)」という単位が基準です。

1パイントは約568mlで、日本のものと比べると、ちょうど中ジョッキと大ジョッキの間くらいといったところ。「この量だと多い」という人は、その半分のハーフパイント(284ml)で注文することも可能です。

好きな銘柄が決まっていて、「それしか飲まない」という人や、お酒に強い人は1パイントでも問題ありませんが、「いろいろなお酒を試したい」、「お酒に強くない」という人は、ハーフパイントの方がいいでしょう。

 

値段と支払い方法

ビールの場合、1パイントが大体4ポンド(約580円)、ハーフパイントだと2ポンド(約290円)です。イギリスは物価が高いイメージがありますが、日本の居酒屋と比較してもそこまで高くありません。

支払いに関してはオーダーするごとに支払うか、Tab(最後にまとめて支払い)のどちらかが選べます。食事も一緒にとる場合は、テーブルで最後に支払うことが多いです。

食事をせずにドリンクやスナックのみについてTabで支払いたい場合は、最初のドリンクオーダー時に、クレジットカードやデビットカードを預けなければいけないことがあります。「カードを預ける」となると、不安に思うかもしれませんが、飲み逃げを防止する為だけのもので、しっかりと返却されますので安心してください。

メニュー

パブでは数多くの種類のビールのほか、サイダー(りんご酒のこと)やカクテル系のメニューも注文できます。

日本ではなかなか飲めないビールの銘柄も楽しんでもらいたいですが、イギリスの夏定番ドリンクである「PIMM'S(ピムス)」もおすすめです。ピムスはジンをベースに、さまざまなフルーツのエキスやハーブなどが混ざったカクテルで、レモネードと共にキュウリやフルーツを一緒に入れて飲みます。

食事メニューに関して、イギリスの定番料理であるフィッシュ&チップスはほとんどのお店で注文できます。ソーセージやポテトにパイ、サンデーロースト(日曜日のみに提供されるあぶり肉)やイングリッシュブレックファストなど、定番料理やおつまみなどいろいろとあるので、パブだけでも十分お腹を膨らませることができますよ。

 

身分証を忘れずに

イギリスは日本と異なり18歳からお酒が飲めます。ただし日本人の場合、現地の人から幼く見られることもよくあり、年齢確認のために身分証の提示を求められることがあります。

日本だと免許証を提示する人が多いかと思いますが、イギリスでも同じように免許証(日本で発行した国際免許証)を提示すると、偽造できてしまう印刷可能な紙でできているため、受け付けてもらえないことがあるので、注意が必要です。

私の場合はパスポートを持って行っていました。パスポートであれば確実に年齢を提示できますが、紛失のリスクもあるので、持参するときは事前にコピーを控えておいた上で、肌身離さず持っておくようにしましょう。

 

パブの特徴


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最後に、そのほかのパブの特徴について紹介します。

週末やサッカーの試合などのイベント時は混む

日本の居酒屋も週末になると混みますが、それはイギリスも同じ。スポーツパブであれば何かしらの試合が行われる日は昼間から大勢の人が訪れます。

そのほかにも音楽ライブが行われるときや、クイズやコメディーショーといったイベントが行われるときも混むため、訪れるときは事前にイベントの有無を確認しておくと安心です。

 

日本ではなかなか飲めないビールもたくさん

先述のように、イギリスのパブには日本ではあまり出会えないようなビールが数多くあります。

一例としては、GuinnessやLondon Pride、Greene King IPA、Hobgoblin、Old Speckled Hen、Leffe blonde、CARLING、Kronenburg 1664などがあり、イギリスやほかのヨーロッパ諸国のビールを楽しむことができます。

 

交流の場にもなる

冒頭でも触れているように、パブはイギリス人にとって1つのコミュニティであり、交流の場でもあります。例えばスポーツパブでサッカーを観戦中、ゴールがあったら隣の人と一緒に喜ぶのもありですし、そのまま好きなチームの話題をするのもいいでしょう。

お酒を飲んで陽気になっている人も多いため、比較的話しかけやすい雰囲気になるはずです。もちろん、酒癖の悪そうな人には注意をしてくださいね。

パブで会話をすることは語学の練習にもなります。注文をする際に、バーテンダーにおすすめのビールを聞いてみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回はイギリスの文化とも言えるパブについて紹介してきました。

イギリス初心者にとっては様子がわからず、勇気がいるところのように思えるかもしれませんが、お客の多くはお酒を飲みながら友人や知人と自由に楽しんでいます。

注意する点はさまざまありますが、今回紹介したルールやマナーをしっかりと覚えておけば、きっと楽しめるはずなので、ぜひ一歩足を踏み入れてみて下さいね。