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コロン(:)とセミコロン(;)の使い分けはできてる? 英語の句読点の基本種類と使い方まとめ

コロン(:)とセミコロン(;)の使い分けはできてる? 英語の句読点の基本種類と使い方まとめ

読みやすく、きちんと伝わる文章を作るには、和文でも英文でも「句読点」が欠かせません。

そしてそれらはルールに従って使う必要があります。

英語の句読点は和文で使うものより種類が多い上、アメリカ英語とイギリス英語では、呼び名や使い方が異なるものもあります。

当記事では、複雑だけどきちんと知っておきたい「英語の句読点の使い方」を分かりやすくご紹介していきます!
 

はじめに

「句読点」は英語で “punctuation” です。“punctuate” で、「句読点を打つ」という動詞になります。

【使用例】
Punctuate the sentence properly.
「文章に正しく句読点を打ちなさい」

では早速、英文で使われる句読点にはどんなものがあるのか見ていきましょう。
 

ピリオド(.)

ピリオド

①文の終わりを示す

和文で文章の最後につける「。」にあたる記号で、「文の終わり」を示します。

アメリカ英語では “period”、イギリス英語では “full stop” と呼ばれます。
 

②省略語を示す

ピリオドには、もう1つポイントとなる使い方があります。

省略語の後ろにつけることで、言葉が省かれていることを示します。

【使用例】
・Mt.=Mountain「山」
・approx.=approximately「約、だいたい」

英語の敬称には “Mr.(男性)”、 “Mrs.(既婚女性)”、 “Ms.(既婚・未婚を問わずに女性)” などがありますね。

【使用例】
・That's Ms. Chow.
「あれは、チャウさんだ」

これらも省略語ですから、学校では、最後にピリオドをつけるように習ったのではないでしょうか。

しかし、ピリオドをつけるのはアメリカ英語の場合です。イギリス英語では不要です。

【使用例】
・(米)Dear Ms. Brown,
・(英)Dear Ms Brown,
「ブラウンさんへ」

 

コンマ(,)

コンマ

コンマにはいろいろな使い方がありますが、使い方のポイントは「文章や言葉を区切ること」です。
 

①言葉の羅列を区切る

日本語の「、」と同様、言葉の羅列を区切るのに使います。

【使用例】
・I will be available on Mondays, Tuesdays, and Fridays.
「私は月曜日、火曜日、金曜日なら都合が良いです」

 

②主文に補足を加える

主文に補足を加えるときは、挿入する文の前にコンマを置きます。

【使用例】
・It will be wonderful, she thought.
「きっと素晴らしいだろう、彼女はそう思った」

 

③文中に説明文を加える

文中に説明文を追加するときは、追加する文章の前後をコンマで挟みます。

【使用例】
・Today’s guest, Dr. Sharma, will come later.
「本日のゲストであるDr.シャルマは、後から来ます」

 

④2つの文を and/but/or/so/for/nor/yet で繋ぐ

独立した2つの文章を “and/but/or/so/for/nor/yet” で繋ぐときは、その前にコンマを入れます。

【使用例】
・I called him early in the morning, but he was already out.
「早朝に電話したのに、彼はもう出かけていた」

 

⑤文頭に副詞を使う場合

文頭に副詞を使う場合、直後にコンマをつけます。

【使用例】
・Fortunately, it didn't rain all day.
「幸いにも、一日中雨は降らなかった」

 

⑥聞き返し部分の前

「〇〇ですね?」のように、相手に同意を求める訊き方をするとき、英語では次のように言いますね。

下記例文の “do you?” や “wasn't she?” など、聞き返し部分の前にはコンマを入れます。

【使用例】
・You don't like meat, do you?
「あなたは肉が嫌いでしたね?」
・She was here yesterday, wasn't she?
「昨日、彼女はここにいましたよね?」

 

⑦Yes/No/呼びかけの後

“Yes” や “No” の後にも入ります。

また、“Now”、 “Well”、 “So” などの呼び掛けから文章を始めるときも後ろにコンマを入れます。

【使用例】
・Yes, I will.
「はい、そうします」
・So, what are we going to do?
「じゃあ、どうしましょうか?」

 

⑧手紙やメールの宛名

手紙やメールの宛て名の最後はコンマで締めます。

【使用例】
・Dear Tina,
「ティナさんへ」

 

⑨住所の地名を区切る

英語で住所を書くときは、それぞれの地名をコンマで区切ります。

【使用例】
・1-2 Uehara, Shibuya-ku, Tokyo
「東京都渋谷区上原1-2」

 

コロン(:)

コロン

ピリオドとコンマの使い方は分かりやすいと思いますが、英語独特の句読点であるコロンと、次に挙げるセミコロンは少し難しいかもしれません。

英文を読むときはコロンやセミコロンがどのように使われているかに注意し、感覚を掴むようにするとよいでしょう。
 

①主文に補足説明を加える

コロンは、主文に補足説明を加えるのに使います。

「つまり/すなわち」という感覚で理解しておくと分かりやすいでしょう。

【使用例】
・Let's be clear with one thing: we are not saying no because we don't like you.
「一つハッキリさせておきましょう。私たちが反対しているのは、あなたが嫌いだからではないのです」

 

②箇条書きを始める前

箇条書きのように言葉を列挙するときは、箇条書きを始める前にコンマを置きます。

【使用例】
・Major symptoms of the flu are:
-Fever
-Cough
-Runny nose

「インフルエンザの主な症状とは:
-発熱
-咳
-鼻水」

 

③宛名が To Whom It May Concern の場合

また、手紙やメールを書くとき、相手の名前が分からない場合は “To Whom It May Concern(ご担当者様へ)” のように書くことがあります。

通常、宛て名の後ろはコンマを置くところですが、この表記の場合はコロンで締めます。

【使用例】
・To Whom It May Concern:
「ご担当者様へ」

 

セミコロン(;)

セミコロン

2つのピリオドが縦に重なっているのがコロンなのに対し、ピリオドとコンマが組み合わさっているのがセミコロン(semicolon)です。
 

①接続詞の代わり

セミコロンは2つの文章を繋ぐ「接続詞の代わり」になります。

例文のように、対比性や関連性がある文章同士を繋ぎます。

【使用例】
・I am a morning person; he is an evening person.
「私は朝方で、彼は夜型です」

普段なら “I am a morning person, and he is an evening person” のように “and” で繋ぐところですが、セミコロンは “and”、 “but”、 “or” などの代わりに使うことができるのです。
 

②接続副詞を使って2つの文を繋ぐ

“however”、 “therefore”、 “then”、 “next”、 “otherwise” など、文章を繋ぐ役目をする副詞(接続副詞)を使って2つの文を繋ぐときもセミコロンをつけます。

【使用例】
・We crossed the border of France; next, we will head to Paris.
「我々はフランス国境を超えた。次はパリを目指すのだ」

 

③コンマを含んでいる語を列記する

コンマを含んでいる語を列記するときは、セミコロンで区切ります。

【使用例】
・The event dates for the next three years will be December 8th, 2019; December 13th, 2020; and December 12th, 2021.
「そのイベントの今後3年間の開催予定日は、2019年12月8日、2020年12月13日、そして2021年12月12日です」

 

ハイフン(–)

ハイフン

ハイフン(hyphen)の使い方は簡単です。

2つ以上の単語を繋げて1つの言葉にするのに使います。
 

①複数の単語を繋げて形容詞にする

複数の単語をハイフンで繋げて1つの形容詞のようにすることができます。

【使用例】
・I'm shifting to a plant-based diet.
「野菜中心の食事に移行中です」
・I walked with my seven-year-old dog.
「私の7歳の犬と一緒に散歩した」

 

②ex- や self- などの接頭辞をつける場合

単語に “ex-” や “self-” などの接頭辞をつけるときは、間にハイフンを挟んで1語にします。

【使用例】
・ex-wife/ex-husband(前妻/前夫)
・self-taught(独学の)

 

③アルファベット1文字と単語を繋ぐ場合

“T-junction(T字路)” や “X-ray(X線/レントゲン)” など、アルファベット1文字と単語を繋いで1つの言葉を作ります。

【使用例】
・T-junction(T字路)
・X-ray(X線/レントゲン)

 

④単語の途中で改行する場合

単語の途中で改行しなければならないときはハイフンで繋ぐことで、1つの単語であることを示します。
 

ダッシュ(—)

ダッシュ(dash)とハイフンはどちらも同じような横棒なので区別がつきにくいですが、実は微妙に長さが違います。長いのがダッシュ、短いのがハイフンです。

コロンと同じように、ダッシュもまた主文に説明を挿入するのに使います。

使い方はよく似ていますが、主文のテンションを保ちながら淡々と説明文を挿入していくコンマに比べ、ダッシュを使うと一呼吸置く感じになり、より強調されて響きます。

日本語の文章で、文中にわざわざ( )を使って挿入句を入れるのと同じような感じでしょうか。

【使用例】
・She will not talk to you—unless you see her alone.
「彼女は何も話さないだろう。あなた一人で会いに行かない限り」

en dash(–)/ em dash(—)

「A~B」のように範囲を示すのに、英語では下記のような横棒を使います。

【使用例】
・The office will be closed from 8-12.
「8時~12時までオフィスは閉めます」

短いのでハイフンのように見えますが、正確には “en dash” という別の記号です。

小文字の “n” と幅が同じなのでこのように呼ばれます。これに対し、通常のダッシュは小文字の “m” と幅が同じということで、“em dash” と呼びます。

違いが分かりにくいので、パソコン入力時にどのキーを使えばよいか迷うなら、ウィンドウズでは次のコツで簡単に入力できます。

 

引用符(‘ ’または“ ”)

引用符

和文で使う「」(カギカッコ)や、『』(二重カギカッコ)に相当する記号が “quotation marks(引用符)” です。人のセリフや文章・言葉を “quote(引用)” するときに使います。

イギリス英語では “inverted commas(逆さになったコンマ)” と呼ばれます。

点が1つずつのものを ‘single quotation marks’、2つずつのものを “double quotation marks” と呼びます。前者はイギリス英語、後者はアメリカ英語で使われます。

使い方に違いはありません。和文と同じように、「セリフ」「引用」、あるいは「強調や皮肉」を表すのに使います。

【使用例】
・“Oh,” said John.
「ジョンは『ああ、』と言った」
・She is like a “shining star.”
「彼女はまるで『輝ける星』だ」

なお、アメリカ英語かイギリス英語かによって、引用文のコンマやピリオドを引用符の「内側に入れるか」、「外側に入れるか」が異なります。

アメリカ式では内側に、イギリス式では外側に置きます。

【使用例】
・(米)“Oh,” said John.
・(英)‘Oh’, said John.
・(米)She is like a “shining star.”
・(英)She is like a ‘shining star’.

 

まとめ

英語の句読点の使い方を、アメリカ英語とイギリス英語の違いも交えてご紹介しました。

できるだけ正しく使いたいのは当然ですが、日本語の文章でも句読点の使い方がまちまちなものがあるように、実際はネイティブの文章でもあやふやだったりするものです。

少なくともアメリカ式とイギリス式のルールは、どちらかに統一するよう心掛けながら、多くの英文に触れることで使い方の感覚を養っていきましょう。