英語の形容詞には順番がある? 複数並べる場合のネイティブ感覚はこう!
皆さんは英作文で形容詞の順番に悩まれたことはありませんか?
例えば、silk、new、white を使って dress を修飾する場合、皆さんならどういう順番に並べますか?
日本語だと「新しい白いシルクのドレス」や「新しいシルクの白いドレス」または「シルクの新しい白いドレス」と言う人もいるかもしれません。
日本語の場合、特に口語では、形容詞の順番はあまり重視されていないように思いますが、英語の場合、形容詞の配置には基本的なルールがあります。
今日は英語の名詞の前にいくつか形容詞がある場合、どの順番で並べるのが自然に聞こえるのかを解説していきたいと思います!
形容詞が複数ある場合の順番

ネイティブの場合、形容詞の順番について学校で学ぶ人もいますが、子供の頃から英語を話している中で感覚として身につけていく人がほとんどです。
私のカナダ人の夫と子供たちは、この形容詞の順番を学校では学びませんでしたが、小さい頃から英語を話すことで自然と身についた、と言っています。
これは私たち日本人が、日本語の助詞「で、に、を、と、が」などを自然に覚えたのと同じような感覚なのかもしれませんね。
ではネイティブでない英語学習者は、英語の形容詞の順番をどのように覚えれば良いのでしょう?
英語の形容詞の順番の覚え方「OSASCOMP」
形容詞の順番を覚えるのに、「OSASCOMP」という覚え方があります。
これは形容詞の種類の頭文字をとって並べたもので、その種類は以下のようになります。
| 頭文字 | 英語 | 日本語 |
| O | opinion | 意見 |
| S | size | 大きさ |
| A | age | 新旧 |
| S | shape | 形 |
| C | color | 色 |
| O | origin | 出身 |
| M | material | 素材 |
| P | purpose | 目的 |
この順番で形容詞を並べることで、自然な言い方ができるわけです。
形容詞の順番の覚え方には OSASCOMP 以外にもさまざまなバリエーションが存在するように、この順番が絶対というわけではありません。
あくまで、自然に聞こえる基本的なルールだということを意識しておきましょう。
OSASCOMP|形容詞の分類と例

では実際に、「OSASCOMP」それぞれの頭文字にはどのような形容詞があるのかを見ていきましょう。
opinion「意見」
opinion は「美しい」「おいしい」などの主観的評価を表します。
opinion に分類される形容詞には次のようなものがあります。
- beautiful「美しい」
- delicious「おいしい」
- pretty「可愛らしい」
- lovely「愛らしい」
- difficult「難しい」
- horrible「恐ろしい」
size「大きさ」
size は「大きい」「小さい」などのサイズ・大きさを表します。
size に分類される形容詞には次のようなものがあります。
- big「大きい」
- large「大きい・広い」
- huge「巨大な」
- small「小さい」
- little「小さい」
- tiny「とても小さい」
age「新旧」
age は「新しい」「古い」などの新旧を表します。
age に分類される形容詞には次のようなものがあります。
- old「古い」
- new「新しい」
- young「若い」
- ancient「昔の・古代の」
shape「形」
shape は「丸い」「四角い」などの形や形状を表します。
shape に分類される形容詞には次のようなものがあります。
- round「丸い」
- square「四角い」
- oval「楕円形の」
- flat「平らな」
- thin「薄い」
- sharp「尖った」
color「色」
colour は「赤い」「黄色い」などの色彩を表します。
color に分類される形容詞には次のようなものがあります。
- red「赤い」
- blue「青い」
- yellow「黄色い」
- white「白い」
- black「黒い」
origin「出身」
origin は「日本の」「ヨーロッパの」などの出身や起源を表します。
origin に分類される形容詞には次のようなものがあります。
- Japanese「日本の」
- Chinese「中国の」
- American「アメリカの」
- European「ヨーロッパの」
- Asian「アジアの」
material「素材」
material は「羊毛の」「革製の」などの素材や材料を表します。
material に分類される形容詞には次のようなものがあります。
- woolen「羊毛の」
- leather「革製の」
- wooden「木製の」
- metallic「鉄製の」
- paper「紙製の」
purpose「目的」
purpose は「書くための」「学校用の」などの用途や目的を表します。
purpose に分類される形容詞には次のようなものがあります。
- writing「書くための」
- shopping「買い物用の」
- wedding「結婚式用の」
実践|形容詞が複数ある場合の英文集

形容詞の順番と種類がわかったところで、英語における自然な形容詞の配置を例文と一緒に見てみましょう。
「私は大きな丸い木製のテーブルを買いました」
この文の形容詞は big、round、wooden で、この3つの形容詞が table を修飾しています。
OSASCOMP に従うと順番は以下の通り。
- Size:big
- Shape:round
- Material:wooden
「私の叔母は、美しい白いスコットランド製の毛糸のセーターを持っています」
この文の形容詞は beautiful、white、Scottish、woolen で、この4つの形容詞が sweater を修飾しています。
OSASCOMP に従うと順番は以下の通り。
- Opinion:beautiful
- Color:white
- Origin:Scottish
- Material:woolen
「借りてもいい大きい白いプラスチックのショッピングバッグはありますか?」
この文の形容詞は big、white、plastic、shopping で、この4つの形容詞が bag を修飾しています。
OSASCOMP に従うと順番は以下の通り。
- Size:big
- Color:white
- Material:plastic
- Purpose:shopping
「私たちの披露宴には、立派な高さのある丸い白のウェディングケーキが欲しいです」
この文の形容詞は beautiful、tall、round、white で、この4つの形容詞が cake を修飾しています。
OSASCOMP に従うと順番は以下の通り。
- Opinion:beautiful
- Size:tall
- Shape:round
- Color:white
「日本食レストランで、かわいい小柄な若いアジア人の女の子たちを何人か見ました」
この文の形容詞は pretty、petite、young、Asian で、この4つの形容詞が girls を修飾しています。
OSASCOMP に従うと順番は以下の通り。
- Opinion:pretty
- Size:petite
- Age:young
- Origin:Asian
英語の形容詞の自然な順番を覚えよう
今日は英語の形容詞の順番を OSASCOMP を使って紹介しましたが、いかがでしたか?
ネイティブが英語を話して育つ中で自然と形容詞の順番を身につけるなら、英語学習者の皆さんもどんどん会話で使うことで、この形容詞の順番を身につけられるはずです。
まずは OSASCOMP を使って順番を覚えることから始めると良いと思います。そして、なんとなく順番の感覚をつかんだら、あとは練習あるのみ!
実際の会話で使ったり、自分で文を作って練習したりするのも良いでしょう。OSASCOMP を丸暗記するのではなく、感覚を使って覚えるようにしましょう!