気まずい沈黙を乗り切る!~つなぎの英語表現
会話につまずいて、なんだか気まずい空気が流れる瞬間。何か言わなくちゃ…、でもなんて言えばいいんだろう? 日本語でも焦るのに、英語での会話だとなおさら言葉が出てこない。ヘルプ!
こんな困った状態に出くわした時、いったいどうやって場を繋げばいいのでしょうか?
今回は、沈黙を乗り切る頼もしい言葉やフレーズをご紹介します。これで沈黙も怖くない!
あのぅ、えーと系

何をどう言えばいいのか分からない、言いたいことはあるけれど英単語を思い付かない。そんな時は取りあえず「あのぅ」「えーと」と間投詞で間を稼ぎましょう。
Uh / Ah / Um
- Uh/Ah/Um… yeah, I like your idea.
「えーと…そうね、良い考えね」
3つとも、まさに日本語の「あー」「あのぅ」「そのぅ」「えーと」に相当する、言葉に詰まった時に思わず発する音です。“uh” “ah” に比べると “um” は「うーん」「えーと」と考え込むニュアンスもありますが、ほぼ同様に使います。
well
- Well, uh,... yes, I will attend the meeting tomorrow.
「そうですね、えーと…はい、明日の会議には参加しますね」
“Well” は話しはじめに使うことが多く、特に気まずくなくとも演説の第一声、質問に答える際の第一声としても使われます。例文では会議の出欠について即答せず、“well” “uh” と迷いが出ていますね。結局、イエスと言っていますが、本音では会議に出席したがっていない気持ちが滲み出ています。
一応 “言葉” を発する系
“ah” “uh” などと違って単語やフレーズではありますが、実際にはほとんど意味はなく、やはり、つなぎの間投詞的に使います。
like
- Like... I was about to call you last night, but...
「ていうか、昨夜、あなたに電話しようとしたんだけれど、でも…」
この “like” は「好き」ではなく、「そのような」「そう見える」といった意味合いから派生し、「電話をしようとした」ことを示しています。
so
- Oh, we only have 5 people... So, let's start the discussion!
「あら、参加者は5人だけ…では、ディスカッションを始めましょう!」
なんとなく気詰まりな雰囲気になった時、空気を変えるためにやや勢いのある口調で使われることも多いのが、“so”。日本語の「そう」と発音が似ているためか、日本人には多用する人が見受けられます。間投詞といえども、なるべく違う言葉を覚えてバラエティを作ってみるといいかもしれませんね。
right
- Right, right... That's very true.
「ほんと、ほんと…全くそのとおりね」
相手の言ったことに同意する言葉です。実際には同意できなくとも、角を立てないために使うこともあります。
look
- Look, I have to pick my kid up from school. See you tomorrow!
「あのね、子どものお迎えに学校に行かなくてはならないの。また明日!」
「見て」ではなく、相手の注意を引くための「ほら」といった意味合いです。ここでは子どもの帰宅時間が迫り、相手の話を遮るために使われています。
y’know
- ...Y'know, my major was science, and... I think I can work in a lab.
「…ねぇ、私は科学専攻だったから、それで…研究室での仕事が出来ると思うんだけれど」
“You know” の短縮系。「あなた知っているでしょ」の意味ですが、ほとんど意味はなく、話の接ぎ穂として使うことがほとんどです。使い過ぎると耳障りになるので要注意です。
I mean
- I mean... I don't dislike seafood.
「私が言ったのは…シーフードが嫌いということではないです」
「シーフードが嫌いと解釈される言動をしてしまい、魚料理が好物の相手が気を悪くしたかもしれない、どうしよう…」というシチュエーションでの、いわば言い訳的なセリフです。つまり “I mean” は自分の前言を敢えて強調したり、または繰り返したりする際のフレーズです。
guess what?
- Guess what? I'm taking a vacation next week.
「なんだと思う?私、来週は休暇を取るの」
「予想してみて?」と質問形ですが、実際には質問ではなく、やはり話を切り出す際のフレーズです。
ほとんど意味はないけど言ってみる系

以下の3つの言葉はもっともらしく聞こえますが、実質的な意味はありません。沈黙を破るには便利ですが、多用し過ぎると表面的な、軽いイメージの人ととらえられてしまいます。
actually
- Actually... I'm, ah, ...I'm seeing someone else.
「実のところ、私、えっと…私、他の人とデートしているの」
「実は」を意味する言葉で、言いにくいことを切り出す時によく使われますが、単に口火を切る時に使う人も多いです。
basically
- Basically, she's serious about school, and not interested in boys.
「基本的に、彼女は勉強に必死で男の子どころじゃないの」
「基本的」という意味はさほどなく、上記 "actually" と同じく、いきなり話を切り出すのが不自然に思える時に使えます。
seriously
- Seriously, I'm really into yoga.
「マジで、私、ヨガに夢中なの」
「真面目な話」「本気で」といった意味ですが、 "actually" "basically" と同じく、あまり意味はありません。逆に言えばどれを使っても同じと言えます。
繰り返す系
相手の言ったことに対して何をどう返事していいのか分からない時は、相手の言ったことを繰り返すのも手です。
- My daughter won the prize.
「私の娘がその賞を受賞したの」Did you say your daughter won the prize?
「あなたの娘さんが受賞したと言ったのね?」
これによって相手がさらに話し続けてくれるでしょう。
質問で返す系
話の接ぎ穂が見つからない場合、質問で話題を変えてしまいます。
- By the way, you watch "Empire", right?
「ところで、ドラマ『エンパイア』観てるでしょ?」
相手の話に付いていけない、相づちも打てないほど退屈…ならばいっそ、自分も話せる話題に変えてしまいましょう。
立ち去る系
気まずさに耐えられなくなったら、潔く立ち去りましょう。
- Oh, that's great! You know what? I go to go. See you later.
「あら、凄いわね!あのね、私、行かなくちゃ。またね」
いきなり「行かなくちゃ」では失礼。相手の話にひと言ポジティブなことを言い、相手が返事をする前に別れを告げてしまいます。
最終手段:開き直り系
もう何をどうしてもこの気まずさは解消できそうもない、でも立ち去ることもできない…となったら、最後の選択です。開き直ってしまいます。
- I don't know what to say about it.
「それについて、なんと言えばいいのか分かりません」 - This is awkward.
「(この会話は)ぎこちないよね」 - How awkward? Hahaha!
「なんて不自然(な会話、成り行き)なんだろ!ハハハ!」
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こうして開き直ると、結果はだいたい次の2パターンですね。
A)相手も開き直りに付き合って一緒に肩をすくめてくれる
B)さらに気まずくなる
なのでこれは、あくまで最終手段です(笑)。
おわりに
さて、いかがでしたか。会話の途中で気まずくなるのはどんな言語でもあり得ます。これもレッスンの一環と思い、こうした言葉やフレーズでうまく凌いでみてください。会話にさらなる自信がつくこと、請け合いです!
【コミュニケーションを円滑にする英語表現】