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「ダンジョンズ&ドラゴンズ」とは?遊び方と関連の英語表現

「ダンジョンズ&ドラゴンズ」とは?遊び方と関連の英語表現

2023年3月下旬に公開された映画「ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り」を知っていますか?

盗賊、戦士、魔法使いなど個性的なキャラクターたちが古代の特別なアイテムを探す、アクションアドベンチャー映画です。コメディまじりのアドベンチャー映画が好きな人なら楽しめるはずです!

実は「ダンジョンズ&ドラゴンズ」を体験できるのはこれだけではありません。なんとこの映画は、約50年前から存在するゲームから始まった物語の最新作なのです。

この記事では、「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の背景と基本を紹介し、それがどのようにポップカルチャーに広がっていったかを説明します。

さらに、このゲームは英語学習者に最適なゲームでもあります!その理由や、プレイ中によく使う単語や表現についても解説していきます。

ダンジョンズ&ドラゴンズとは?

ゲームの話をする前に、名前について説明しましょう。

Dungeon(ダンジョン)とは、暗くて地下にある洞窟のことで、通常は城の下にあります。フィクションの物語では、牢獄や迷宮という意味で使われることも多く、危険な人、危険な生き物、あるいはその両方が住んでいることが多いです。

そのことから、「ダンジョンズ&ドラゴンズ」というゲームのタイトルは、絵本に出てくるような英雄的なキャラクターや魔法のような存在がいる歴史あるファンタジー世界を想像させます。

ダンジョンズ&ドラゴンズ(略して「D&D」または「DnD」)は、初めて登場した現代ファンタジー・ロールプレイング・ゲームだと考えられています。アメリカのゲームデザイナー、ゲイリー・ガイガックスとデイブ・アーネソンによって作られたテーブルトークRPG(ロールプレイングゲーム)で、1974年に初めて発売されました。

ゲーム内での冒険では、まずプレイヤーはユニークなスキルや能力を持つ自分のキャラクターを作ります。魔法使い、戦士、盗賊などのキャラクターが仲間と協力してさまざまなクエストやミッションをこなします。サイコロを振ることで、戦闘、行動判定、魔法の効果などが決定され、物語を進めることができます。

ビデオゲームのようにビジュアルを駆使してプレイするものとは異なり、D&Dでは自分の想像力がもっとも重要視されるのです。プレイヤーには、ゲームの詳細やどのようにイベントを体験するかを決める大きな自由が与えられています。

つまり、同じゲームは2つとないということです!

ダンジョンズ&ドラゴンズの遊び方

「ダンジョンズ&ドラゴンズ」をプレイするのに必要なのは、ルールの書かれた本と、各キャラクターの能力を記した紙、そしてプレイヤーがゲームのさまざまなポイントを決めるために振る特別なサイコロです。

ただし、キャラクターを表現するためのフィギュアなどのアイテムも追加で使用することができます。

これらが揃えば、あとは一緒に遊ぶ仲間を集めるだけです!

グループの中の一人がダンジョンマスター(以下DM)となり、物語の語りやルールの決定、ゲーム全体の流れを誘導します。

D&Dは1970年代に作られたため、本来はテーブルを囲んでグループで遊ぶように設計されています。そのため、このようなゲームを「tabletop game(テーブルトップゲーム)」と呼ぶこともあります。しかし最近では、オンラインで他の人を見つけて遊ぶこともできるようになりました。

もうおわかりかもしれませんが、D&Dをプレイするには、たくさんの会話が必要です。このゲームはストーリーテリングが主体なので、常にDMの話を聞き、パートナーと戦略や決定について話し合うことになります。

さらに、ルールブックや冒険について書いたメモを確認する必要があることも多いでしょう。つまり、かなりの量の文章を読むことになります。英語を勉強している人なら、友達と一緒に楽しみながら、会話や速読の練習をできる素晴らしいツールでもあるのです!

ポップカルチャーにおけるダンジョンズ&ドラゴンズ

D&Dをはじめとするゲームは、当初からコアなファンを持ち、その関心は年々高まり続けています。YouTubeやTwitchのようなサイトによって、どこでもゲームプレイを見ることができるようになりました。

また、ファンタジーを題材にした映画やテレビ番組も増えています。「Lord of the Rings(ロード・オブ・ザ・リング)」や「A Song of Ice and Fire(氷と炎の歌)」(テレビ版では「ゲーム・オブ・スローンズ」)といった書籍シリーズを題材にした番組も見られます。

これらはD&Dとは関係ありませんが、テーマが似ているため、一方のファンが他方のファンであることが実は多いのです。どの作品も国際的に大成功を収め、ファンタジー世界の認知度や人気を高めることに貢献していますね。

SFやホラーの要素が強い大ヒット番組「Stranger Things(ストレンジャー・シングス)」でも、主人公たちはみんなD&Dをプレイし、シリーズを通してその特殊な魅力を表現しています!

ダンジョンズ&ドラゴンズに役立つ単語・英語表現

「ダンジョンズ&ドラゴンズ」のようなロールプレイングゲームには、ゲームやゲーム内の世界を表現するための特別な言葉や用語が数多く用意されています。

これらの用語のなかには、他のゲームでも使用されるものや、日常会話に役立つものもあります。その一部を見てみましょう。

  • Class:キャラクターの種類。ファイター、ウィザード、モンクなど、各クラスにはそれぞれ長所、短所、能力がある。
  • Campaign:大きな物語の一部である、一連のつながった冒険のこと。D&D以外では、「キャンペーン」は政治的キャンペーンや軍事的キャンペーンなど、完了までに時間のかかる大きな作戦を指す言葉として使われることもある。
  • NPC/Non-Player Character:プレイヤーではないキャラクター。ダンジョンマスターが演じるキャラクターのこと。ビデオゲームでもよく使われる言葉で、NPCをテーマとした映画もある。
  • HP:ヒットポイント。キャラクターが持っている体力を測るもの。HPをすべて失うと、キャラクターは死亡する。
  • XP:エクスペリエンスポイント。冒険をしたり、敵を倒したりすると得られる。
  • Module:あらかじめプレイヤーのために用意された、完結したストーリーやアドベンチャーを収録した書籍のこと。
  • LFG/Looking For a Group(グループ探し中):オンラインで一緒にプレイする仲間を探すときに使う略語。
  • OP/Overpowered:プレイヤーにとって不公平になるほどの強さを持つ人物や何かを表現するために使用される。
  • Encounter:物語を続けるために、プレイヤーが敵と戦ったり、他のキャラクターと話したり、問題を解決したりしなければならない状況のこと。Encounter は、meet や meeting の動詞と名詞を兼ねた一般的な英単語。
  • Ruling:裁定。何が許され、何が許されないかについてのダンジョンマスターによる決定。この単語は法律でも、法廷闘争における裁判官の判断に使われる。
  • AoE/Area of Effect(効果範囲):キャラクターが攻撃や魔法の呪文を行うとき、そのキャラクターの周りの空間がどの程度影響を受けるかを決めるのがAoEである。
  • Alignment:そのキャラクターがどの程度「善」または「悪」であるか。
  • Backstory:キャラクターの歴史。つまり、ゲーム開始前にキャラクターが何をしてきたか、何が起こったか、ということ。この言葉は、映画や本、他のゲームのキャラクターについて話すときにも使われることがある。
  • Fluff:実際のゲームに影響しない、不要な細部や物事のこと。Fluff は日常英語でも似たような使い方をするが、ニュアンスはもう少しネガティブである。
  • Downtime:冒険と、冒険の間の時間。この言葉はD&D以外でも、活動の合間の休息時間という意味で使われる。

ゲームが好きで海外のゲームもプレイしている、もしくはしてみたいという人にとって、これらの単語は覚えておくと役立つでしょう。

ダンジョンズ&ドラゴンズを通して楽しく英語学習

この記事で、D&Dの世界の大きさがおわかりいただけたのではないでしょうか?

映画をシンプルに楽しむこともできますが、D&Dはもともとゲームから発展したもの。

そしてゲームは、カジュアルな環境で英語のスピーキングやリーディングのスキルを練習できる楽しくてユニークな方法であることを忘れてはいけません。

オンラインでは、たくさんのビデオやストリームを見つけることもでき、自分の好みであるかどうかを確認することができます。日々、人気が高まっているようですよ!

もし興味があったら、ぜひみなさんも海外のゲームにトライしてみてくださいね。

Written by David J.
Adapted by さな