SHIORI
(更新)
最近、海外で働いてみたいと思っている方が増えてきているように思います。
私もその1人でしたが、仕事探しをする上で、1番大切で必要なものがありますよね。
そう、英文履歴書(レジュメ)です。
日本の履歴書と英語のレジュメとでは、書き方や必要とされている内容など、すべてが異なってきます。そのため、仕事探しのはじめの一歩でもあるレジュメ作成の段階でつまずいてしまう方が多いのです。
どの分野で働きたいのかによってもレジュメの内容がだいぶ変わってきてしまいますが、今回は、接客業に絞って英文履歴書(レジュメ)の書き方&テンプレートの説明と紹介をしていきたいと思います。
まずは、英文の履歴書を書く上でここだけは押さえておきたいというポイントを紹介したいと思います。
必要最低限の情報として、まず英文の履歴書はA4用紙1枚(ここ大事!)にまとめられ、PDFファイルを使うのが基本です。フォントや文字の大きさ、フォーマット、レイアウトなどは個人の自由。
アメリカでは、採用担当者が1人の履歴書に目を通す時間は大体6〜30秒くらいだと言われています。そのため、見やすさを最大限に重視ししなければなりません。
フォーマットやレイアウトもすべて自分で決め、オリジナリティがあると、採用担当者の目に止まりやすい上に、事務職などで必須でもある綺麗に書類や資料をまとめる力の評価にもつながります。
それでは実際にどのような履歴書が見やすく目に止まりやすいのか、またどのような形式が好んで使われているのかなど、もっと細かくみていきましょう。
フォーマット(形式)などは自由に選ぶことができますが、自分の探している職種や自分の置かれている状況によって選ぶフォーマットを変える必要があります。
一般的に3つの形式の中から選ばれます。その形式をひとつひとつ見ていきましょう。
まず1つめは、chronological format と言って、もっともよく使われるフォーマットであり、採用担当者からも好まれる形式です。この形式の特徴としては、
というところです。
この形式では、今までどのような職場でどのような経験をしてきたかを中心的に見せることができ(採用担当者が一番気になる部分)、いくつかの同じような仕事経験があり、キャリアの成長が見て取れるような職歴をもっている方におすすめ。
職歴は、1番新しいものから順に書いていきます。
一方で、職歴にギャップやブランクのある方、初めて職探しをする方(今まで仕事経験のない方)、今までの仕事とは全く違うようなキャリアチェンジを考えている方にはあまりおすすめしないフォーマットになります。
というのも、経験の浅さやネガティブに捉えられがちなブランクが目に止まりやすい上、新たに挑戦する職種であれば、今までの経験と今後必要になるスキルとで共通点がないことが多く、あまり重要視されないためです。
2つ目の形式は、functional format です。この形式の特徴は、スキル(qualification)重視であること。
chronological format と違って職歴重視ではないため、初めて仕事探しをする方や職歴にブランクのある方、キャリアチェンジで新たな職種に挑戦する方などにおすすめです。
この形式では自分のもっているスキルを思う存分アピールすることができるため、その会社がどんな人材を求めているのかを徹底的に調べた上で必要とされるスキルを中心に書きます。
反対に、この形式を使ってしまうと経験が浅いとみられることが多いため、経験豊富でさらなるスキルアップを考えている方にはおすすめしません。
最後の形式は、combination です。名前からも見て取れるように、この形式は chronological と functional の2つの特徴を持ち合わせています。
そのため、職歴や会社のポジションの詳細と同時に、自分のもっているスキルも中心的にアピールすることができます。キャリアチェンジを考えている方や、同じようなスキルが必要な違う職種を狙っている方、更なるスキルアップを考えている方に向いています。
また、今までさまざまな分野での仕事経験がある方は、この形式を使って、次の仕事に活かせるスキルや経験をアピールすることができます。
職歴とスキルの両方を重視して書くため、自分の狙っている会社が必要としているスキルや経験のみを重視して書くことが多く、そのほかの情報は省略することがほとんどです。
経験値にもよりますが、接客業の仕事を探している方の多くは combination、またはバイトや職務経験のない方は functional のフォーマットを使うのがいいでしょう。
先ほども少し触れましたが、英文の履歴書を書く上で1番大切なのは、簡潔にまとめ、無駄な情報はすべて省いてしまうことです。
A4用紙1枚にまとめるのがベストで、それ以上長くなってしまうとマイナスな印象を与えてしまいます。
日本では、職歴・職種を問わず、経験や資格、スキルなどはあればあるほどプラスに見られるかと思います。しかしアメリカでは、志願している会社が必要としているスキルや経験が一番重視されるため、それ以外の関係のないものを淡々と書いてしまうとかえってマイナスな印象を与えてしまうことがほとんど。
初めにも述べましたが、採用担当者が1つの履歴書に目を通す時間はおよそ6〜30秒です。最低でも6秒以内に企業の探しているスキルなどが採用担当者の目に飛び込むよう、見やすく簡潔にまとめることがとても大事になってきます。
そうするためには、箇条書きを利用し、仕事に関係のある情報だけをまとめることを最優先します。このとき、文章は動詞から始めるのが一般的で、文の最後にピリオドは付けません。
仕事探しをする上で「英文履歴書(レジュメ)」、「職務履歴書(CV=Curriculum Vitae)」、そして「カバーレター」という3つの単語をよく目にすると思います。
みなさんはこの3つの違いについて理解されていますか? 今からこの違いについてみていきましょう。
英文履歴書(レジュメ)は、職歴や学歴、鍵となる資格や仕事に必要なスキル、実績を簡潔に1−2ぺージ(1ページが望ましい)にまとめたものを言います。
学術研究等以外のすべての仕事の応募の際に使われるため、仕事探しをしている人は全員このレジュメが必要になってきます。いわゆる、日本で一般的に使われている、企業に応募する際に必要な履歴書の英語版です。
レジュメのほかにも、「CV」という言葉をたまに聞くと思います。これが日本語で言う「職務履歴書」にあたり、Curriculum Vitae(ラテン語で course of life「人生の道筋」)の省略形になります。
これは職歴や学歴を詳細に記した文書で、一般的に職務経験、業績や受賞歴、獲得した奨学金や助成金、習得したカリキュラム、研究プロジェクト、出版物などの情報が含まれます。
レジュメにも似ていますが、CVの方がより長く詳細な文書で、主に学術的な研究やコースワークに焦点を当てています。そのため、海外の大学や大学院の職員、研究員、外資系企業等に応募する際に、CVの提出が求められることがあります。
※多くの場合、レジュメとCVは同じ意味合いになるので、どちらも英文の履歴書のことを指します。
「カバーレター」は履歴書と一緒に提出する書類のことで、履歴書をより細かく説明した上に、より興味を持ってもらうためのアピールを含んだ採用担当者宛の手紙のようなものになります。
どうしてその会社に入りたいのか、自分が今までどのようなことを学んで経験し、それをその会社でどう活かしていくのかなどの意気込みも一緒に書いていきます。日本の履歴書でいう「志望動機」欄に似ていますね。
担当者によっては、カバーレターを読んで履歴書に目を通すか判断をすると言う場合もあるので、ここでも無駄な情報は省いて、興味を持ってもらえるような仕事と関連性のあるものを中心に書く必要があります。
また、カバーレターも1ページにまとめられることがほとんどです。
英文の履歴書で基本的に必要な情報は、以下の通りです。
それぞれどのようなことを書けば良いのか、詳しくみてみましょう。
英文履歴書には絶対に必要な情報である Personal Information は、1番最初に書きます。
名前、住所、電話番号、Eメールアドレスを含み、名前は大きめの文字を使うのが基本です。
日本の住所の場合は、英文にすると書き方が異なるので注意しましょう。下記記事で詳しく説明しています。
Objective は以前は、希望する職種やポジションを端的にまとめ、応募企業にどのように貢献していきたいかなどを書く項目でしたが、最近この項目を見ることは少なくなってきました。
近年の雇用市場では必要性がなくなってきており、省かれることが多いのです。英文の履歴書と一緒にカバーレターと呼ばれるものを提出するのが基本で、このカバーレターに objective をより詳しく書くので、履歴書自体に書く必要はありません。
ここでは、自分の職歴をポジション、仕事内容と一緒に箇条書きにして記載していきます。このとき、直近の職歴が1番上に来るようにして、そこからさかのぼるようにしてリストしていきます。
たくさん経験があって1枚に全て書ききれないようなことがある場合、最近のものから5年分の経験に絞って書きます。また、それでも多くて書ききれない場合は、自分の応募している職種に似たもの、または経験が活かせそうなものだけに絞って書きます。
省いてしまったものは面接のときに話せばいいので、ここではまずほかの応募者よりも有利になるような仕事経験のみを書き、担当者の目を引き寄せます。
仕事内容は、応募職に関連のあるものを3〜4つに絞ってリストアップすると良いでしょう。必要であれば、それ以上あっても問題はありません。
ここでは、Work Experience と同じように自分の学歴を直近のものから順に記載していきます。
学校名、所在地、専攻学部、学科、取得学位、卒業年度を含みます。最終学歴が大学、短期大学、専門学校以上の場合は、高校までの学歴は不要です。
応募する職種に関連したスキルや資格を箇条書きにして記載していきます。
資格であれば直近のものから順に書き、取得した年も明記します。また、応募職に有利である能力も遠慮なく記載していくと良いです。
ここでは、応募するポジションで働く上で、さらにプラスになるような経験を箇条書きに記載していきます。
ボランティア活動や社会貢献してきたこと、メディア掲載歴などを積極的に記載すると良いでしょう。
また、参加したボランティアの数が多い場合などは、Volunteer Work Activities など、Additional Information の代わりに自分でセクションを作ってもOK。
しかし、履歴書が1枚で収まりそうにないときは、本当に応募職に関連があって有利な情報でない限りは省きます。
初めて仕事探しをしていて履歴書に書けるものが少ない人は、この項目で積極的にアピールしましょう。
繰り返しになりますが、どんなに経験豊富な人でも、経験のまったくない人でも、英文の履歴書は綺麗に1枚にまとめるのが理想的。
ここではどうしたら魅力的な英文履歴書(レジュメ)が作れるのか、いくつかのコツを紹介したいと思います。
履歴書を書く上で最も大切なのは、簡潔で見やすいということです。
採用担当者は、1日に何枚何十枚もの履歴書に目を通さなければなりません。そのため、彼らにとって見にくく、ごちゃごちゃしたような履歴書であると、目を通す前に右から左に流されてしまう可能性があります。
きちんと目を通してもらうためにも、相手の気持ちを考えて端的にまとめましょう。すべてにおいて箇条書きを使うのがポイントです。
英文の履歴書は、応募する企業、ポジション、そして応募事項によって少し内容を変える必要があります。
同じ内容の履歴書を100社に提出するよりも、その会社にあった内容の履歴書を作成して、1社に提出する方が面接に呼ばれる確率が格段に上がってくるのです。
企業とポジションのことをよく調べておくのは普通ですが、職務記述書をよく読んで、その企業がどんな人材を欲しているのかを研究することがとても大事になってきます。
その内容に絞ってスキルや経験を書いていくと、面接によばれる確率が高まってきます。
たとえば、職務記述書に、
などと書かれている場合、ここで使われている単語を積極的に活用して Qualifications の欄を埋めていきます。
また、仕事内容にも注目して、似た職務経験がある場合は、Work Experience の欄で同じようにアピールをします。
自画自賛をするということは、日本人の私たちからしては至難の業だと思います。しかし英文の履歴書を書く際は、謙虚せずに自分を褒め称えるようにしましょう。
自分自身を企業に売り出さないといけません。自分がほかの応募者よりも有能なのだということを積極的にアピールしましょう。
ほかの候補者には、アメリカ人だけでなくいろいろな国の人がいます。彼らは物事をはっきり、そして少しオーバーに言うのがとても得意です。そのため、大袈裟なくらいでないと、彼らと勝負をすることはできないと考えていいでしょう。
採用担当者が履歴書を読んでいる際に絶対に見たくないものはスペルミスや誤字です。
せっかく応募職に有能な人材であって、必要なスキルをたくさんもっていたとしても、誤字やスペルミスがあるとそれだけで面接に呼ばれない確率が上がってしまいます。
というのも、誤字やスペルミスがあることによって、大切な仕事でも最後の確認をせずに誤ったものを提出する可能性があると見られてしまうからです。
履歴書を送る前に何度も確認をして、誤字やスペルミスが絶対にないようにしましょう。
どの企業のどのポジションに応募するにも、カバーレターを添えるという選択肢があります。会社によって必須なところもあれば、必須でないところもあります。
しかし、カバーレターを書くことによって、より自分をアピールをすることができ、さらにやる気も伝わりやすくなるので、応募する際はカバーレターを履歴書に添えることを絶対的におすすめします。
このときも誤字やスペルミスには十分注意したいところです。
より簡潔に仕上げるために、英文の履歴書では箇条書きがたくさん使われると言いましたが、その際に主語を省略するのが基本になります。
そのため、文頭の多くには動詞が位置します。そこで重要になってくるのが、採用担当者の目を一瞬で引くような、魅力的な動詞をたくさん活用することです。
また、同じ動詞を何回も使っているような履歴書はあまり魅力的ではありません。同じような意味合いでも、違う動詞を使って表現することが良いとされています。
この2つの文章は、まったく同じことを言っていますが、単語を変えることで伝わり方がだいぶ変わってきますよね。
また、よく使われる単語で assist や manage などがありますが、これらの単語を何回も繰り返し使うよりも、2回目以降同じようなことを言いたいときは aid や handle などの違う単語を使うようにしましょう。
いかがでしたか? 英文の履歴書(レジュメ)と日本語の履歴書は、ルールも書く内容もだいぶ違ってきます。
海外の採用担当者は、ひとりの履歴書を見るのに6〜30秒ほどしか時間をかけません。応募職の職務記述書にくまなく目を通し、企業が欲しているスキルや能力を積極的に記載するようにすると、採用担当者の目を一瞬で引くことができます。
スペースや太字、斜体文字などをうまく利用して、全体的に強弱がついて見やすいように工夫しましょう。まずは面接に呼んでもらえるよう、少し大袈裟でも、自分を最大限にアピールするのが鍵です!