Mizuho
(更新)
レベル1から10まで、幅広い英語レベルや目的に対応したDMM英会話の教材。みなさんのお気に入りはどの教材ですか?
オリジナル教材も毎日更新される「DAILY NEWS」も、日々みなさんに最高質のものをお届けするべく、DMM英会話の教材開発チームが総動員で教材作成をしています。
そんなDMM英会話・教材開発チームメンバーのバックグラウンドは実にさまざま。
今回の「DMM英会話INSIDE」では、前回に続きm教材開発チームのHarryさんにお話を伺ってきました!
ー まず自己紹介をお願いします。
私はニュージーランドのウェリントン出身で、英文学と演劇の学位、文芸の修士号を持っています。そのため教材チーム以外に、地元の演劇界で演劇の作家や演出、照明などの仕事をしています。
3つの舞台作品をオリジナルで書いたこともあるんですよ。これまでいくつもの舞台に関わってきて、最近では2020年の夏にウェリントンで行われたシェイクスピアのイベントで、「ハムレット」の舞台監督*もしました。
また今は、もう少し範囲を広げて、映画やコミック漫画などの作品執筆も勉強中です。
*上の動画は、Harryさんが舞台監督として携わった「ハムレット」のもの
ー 広く活動されているんですね!
なぜ大学では演劇と英文学を学ぼうと思ったのでしょうか?
もともと物語と、英語という言語そのものが大好きだったんです。17歳のときに交換留学でアメリカのカンザスにある高校に通っていたのですが、そのときに演劇と出会いました。
その高校には本当に素晴らしい演劇プログラムがあって、演者、ディレクター、作家から舞台装飾、即興にいたるまで、私にいろいろな役割にチャレンジする機会を与えてくれたんです。このときに1つのことを作り上げる過程に惚れ込んでしまいました。
あの経験がなかったら、ニュージーランドに帰国して大学に進学するときも、演劇を進路として考えることはなかったと思いますね。
ー では、DMM英会話の教材開発チームに加わったきっかけはなんですか?
自分自身の執筆スキルを上げることができて、なおかつ創作活動も続けることのできる、そして時間に柔軟性がある仕事を探していたんです。
だから教材開発チームでの仕事は、探し求めていたものにピッタリでした。
ー 教材開発チームでの役割について教えてください。どのように教材は作るのですか?
教材開発チームでは多くの役割を担っています。ほとんどの場合、デイリーニュース記事の執筆、編集と事実確認をしていますね。
DMM英会話は海外で「engoo」という名前でもサービスをしているのですが、そちらにも英語の学習アドバイスなどをまとめたブログがあったり、講師向けに情報発信をしているページがあるんです。ほかのチームが、ユーザーのみなさんや講師たちにそうしたページで発信するときに、そのコンテンツを執筆・編集することもありますよ。
教材を作る過程はとても複雑なのでここでは割愛しますが、すべてチーム連携があってのものです。例えば、デイリーニュースの記事は1人がリサーチをして記事を執筆し、もう1人が事実確認と編集をします。そしてもう1人が、それを元に単語とディスカッションのセクションを作り、さらにもう1人が最終チェックをして、ミスがないか確認します。
また、初級レベルの記事に関しては翻訳をする人もつきますね。こうやって見ると、記事を作成する過程で多くの人が関わっていることがわかるはずです。
ー 1つの記事にそれだけ多くの人が関わっているとは驚きです。
英語教育のどんなポイントが興味を惹いたのですか?
「英語」と「執筆」に情熱を持っているので、どちらかというと、「英語教育」がこの2つに関連した仕事の機会を与えてくれたといった方がいいかもしれません。
自分の仕事が多くの英語学習者の役に立てていることが喜びになっています。
ー Harryさんは外国語を学んだことはありますか? あればそのときの経験を教えてください。
大学でドイツ語の授業をとりましたが、とても基本的なこと以外は習得できませんでした。ドイツ語は一般的に英語ととても似通っている言語だといわれますが、私には難しく感じたんです。だから第二言語を流暢に喋れる人をとても尊敬します。
外国語を学ぶときって誰でも最初は怖気づいてしまうと思うんですね。でも自分の経験からも、少しでも理解が進んで意味がわかるようになると、やりがいを感じるものだと思います。
韓国を訪れた際のHarryさん
ー どのトピックについて執筆するのがお好きですか?
デイリーニュースなどの教材記事を書くときは、科学の新しい発見や発明について執筆するのが好きですね。特に宇宙探査や宇宙産業に関しては、いつも興味をそそられます。いつか宇宙に行ってみたいものです!
それに面白い人や独特な人、そして彼らの達成したことに関して記事を書くのも好きです。普段から興味深い話題を見つけられるよう目を配っているのですが、大体こういう話は人が中心ですからね。
創作活動となると、なかなか絞るのは難しいですね! いまは2つのまったく異なるストーリーを書いています。1つはとても現実的で核心をつくような、ヒューマンドラマを描いた映画の脚本、もう1つはスーパーヒーローが登場するコミック漫画で、とっぴな状況やジョークがたくさん登場します。どちらのジャンルも好きなんです。
これまでの作品は、世界の終わりについて書くことが多かった気がします。ダークコメディが好きなこともあって、主人公を極端な状況に置くのが好きなんですよね。だから1番好きなトピックを聞かれれば、「apocalypse(この世の終わり)」かもしれません。
ー いままで執筆した「デイリーニュース」の記事のなかで、特に思い出に残っているものはありますか?
特に気に入っているのは、「Man Records History of Humanity in Stone」です。ラッキーなことにこの記事に登場するJacques-Andre Istelさんに、直接電話とメールでインタビューできる機会に恵まれたんですよ。彼はとても興味をひく人柄で、素晴らしい人生を歩んでいらっしゃいました。インタビューをしたとき90歳だったので、いまは92歳になっているはずです。
90歳という高齢でも、私がこれまで出会った誰よりも熱心な人でした。だから、彼の人生についてお話をさせていただけたのは素晴らしい経験になりましたし、それをまた記事にするプロセスはとても楽しかったです。1番お気に入りの記事ですね。
ー では、DMM英会話教材の強みについて教えてください。
私たちは「英語を教える」ということより、ストーリーを伝えつつ、利用者のみなさんに情報を提供することに重きを置いています。
チームの誰もが、最高質の教材を作ることだけでなく、楽しくて使いやすく、事実確認がしっかりと取れている正しい教材を作ることに熱を注いでいるんです。
正確な英語を教えるということだけでなく、記事がしっかりとしたリサーチに基づいて、正しい情報で、みなさんの興味をそそる記事にすることが、とても大事だと考えています。
ー 教材を作る上で気をつけていることはありますか? また、教材作りで難しいと感じる点はありますか?
いつもDMM英会話のレッスンでは、「音読することが前提にある」ということを心に留めています。
これは大事なことで、静かに声を出さずに読んだときに良く聞こえる文章でも、声に出して読むとそうでもないことや、特に英語学習者にとっては発音が難しくなってしまうことがあるんです。
それとやはり、初級者向けの記事を書くのは難しく感じます。シンプルな言葉と少ない文字数で事実をしっかりと伝えるのって、すごく難易度が高いんです。
ー これまでのHarryさんの経験が、教材開発で活きていると思う点はありますか?
文芸のバックグラウンドがあることで、読んでいて楽しく、なおかつストーリーがちゃんと伝えられる記事を書けていると思います。
いつも書くときには、記事のなかで不公平な見方が生まれないように気をつけているのですが、それでもなるべく興味をそそり、それでいて本質をつくようなストーリーにしたいんです。この点で、いままでの経験は大いに役立っていると思いますね。
また文芸のトレーニングを受けたことで、効果的にフィードバックをすることも、されることも、できるようになりました。そしてそれをもって、チームメンバーの執筆したものを編集したり、向上させる力につながっている気がします。
私たちの日々の仕事は共同作業ですから、ほかのメンバーが執筆したものを編集するときも、建設的なレビューをすることが必要です。だから教材開発チームで働くうえで、これまでの経験がとても活きていますね。
愛犬のFalconと
ー 舞台のための執筆と、デイリーニュースのための執筆で違う部分は何かあるのでしょうか?
デイリーニュース記事を書く上で大事なことが2つあるのですが、1つは事実関係がしっかりと確認されていること、そしてもう1つは英語が正確であることです。この2つは脚本執筆をするときには重要ではありません。
脚本中では、なんでも私が言いたいように書けますからね。クレイジーでも間違っていても、まったく問題ではありませんが、その代わりに登場するキャラクターが見ている人の心をつかみ、ストーリーが面白くなければいけません。もちろん、デイリーニュースでもこの点については同じですけどね。
ー つづいて、Harryさんが教材を作る日のスケジュールを簡単に教えてください。
朝9時から夕方5時半頃までは仕事をしていますが、そのあとは犬の散歩をしたり、家族と過ごす時間にしていますね。
昨年息子が生まれたので、一緒に遊んだり、夜寝かしつけの準備など忙しくしたあとは、パートナーとリラックスしています。家事などをしてから夜12時くらいには寝ますが、まだ息子が夜泣きしたりするので、夜の間に何回か起きてしまいます。
ー 休日はどのように過ごしていますか?
私には趣味がたくさんあるんです。時間がたっぷりあるときは、舞台の脚本を執筆することに使っています。先ほどもお話しした通り、最近は映画の脚本や漫画の話を書く勉強もしているんですよ。でもこういった執筆には1人でいることと、長い時間も必要なので、子どもが生まれてからはなかなかできていないのが現状です。
あとは写真撮影が好きで、祖父から受け継いだものも含めてフィルムカメラをいくつか持っています。でもフィルムが高価なものになってしまったので、最近では特別なときにしか使わなくなってしまいました。代わりに、FUJIFILMのミラーレスカメラを手に入れたので、そちらをお気に入りで使っています。
また、パートナーと私はアウトドア派なので、天気が良ければ海や地元の川に泳ぎに行っています。ニュージーランドでは、キャンプとハイキングをtrampingというのですが、trampingも好きで、森林を探索したり、国立公園に寝泊りすることもありますよ。昨年はAbel Tasman国立公園で4日間trampingをしたのですが、とても美しかったですし、真夏だったので1日の間に3回くらい海に泳ぎに行って、とても気持ちよかったです。
さらに、1971年に建てられた家を2年ほど前に買ったので、その改修作業もパートナーと一緒にしています。作業しなければならないところがたくさんあるうえ、リサーチとタスクも多いのですが、新しいスキルを学んで自分たちの手で直せるのは楽しいです。1つ1つ完成させるとすごい満足感に満たされるんですよ。少しずつ「home」と感じる場所になってきたと思います。
ー 本当に多趣味で充実していらっしゃいますね!
では最後に、DMM英会話ユーザーのみなさんに一言メッセージをお願いします。
いつも教材をご利用いただきありがとうございます。
熱心なユーザーの方がたくさんいて、私たちが書いたものを毎日見てくれているということがなによりも幸せです。
これからも情熱を持って、英語学習のための最高の教材を作っていきますので、たくさん使っていただけると嬉しいです。
ー ありがとうございました!
アウトドアを楽しむHarryさん
演劇に情熱を注ぐHarryさん。書くことでストーリーを伝えたい、人々の興味を引きたいという熱い思いが感じられる方でした。
Harryさんのお気に入りの記事をはじめ、彼の執筆した記事は、登場人物に思わず注目したくなるものが多いような気がします。
多くの人が関わって、チームプレーで作られるDMM英会話のオリジナル教材は、それぞれの強みが活かされてみなさんの元にお届けされているんですね!
ぜひみなさんもいろいろな教材を使って、お気に入りを見つけてみてくださいね。