濱名 栄作
(更新)
「17歳でイングランド代表と試合をした時にあまりにもボコボコにされて…。それから海外を意識するようになりました」
そう話すのは、日本サッカー界の若きサムライ、冨安 健洋(とみやす たけひろ)選手。2018年1月には国内リーグからベルギー1部リーグ*シントトロイデンへと移籍することが決定した。
冨安選手は福岡県出身の19歳。2017年にはU-20日本代表としてワールドカップに出場するなど、日本サッカーの"守備の要"として今後の活躍が期待される選手の一人だ。
今回、冨安選手の海外移籍にともない、英語力アップのため、DMM英会話が全面協力することとなった。
本記事は、若いながら海外への挑戦を決断した経緯や、今後のビジョンについてお話を伺ったインタビューの内容をまとめたものである。
* 2017年11月にDMM.comがシントトロイデンの経営権を取得。
ー サッカーを始めたのはいつ頃からなのでしょうか?
5歳くらいですかね。幼稚園の時からです。
ー それは何かきっかけがあったのですか?
姉が二人いて、二人とも水泳をやっていたので僕も水泳をやる予定だったんですけど、おばあちゃん家のランニングマシーンで遊んでいたら顎を怪我をしてしまって、水泳ができなくなってしまったんですね。
その時に、通っていた幼稚園でたまたまサッカークラブ体験の募集をやっていたので、行ってみたら楽しくて始めたという感じです。
ー 偶然の出会いだったんですね。
その時から「プロサッカー選手になりたい」という気持ちがあったのでしょうか、それともやっていくうちに徐々に芽生えた感じですか?
徐々にですね。
サッカー選手になりたくてやっていたというよりは、その場その場で負けたくなくてやってきた結果がプロサッカー選手なんです。
ー では、将来はプロとしてやっていきたいと思うようになったのは、いつ頃からなのでしょうか?
小学校5、6年くらいだと思います。
まあでも、サッカーやってる子供に「将来の夢何?」って聞いたら、みんな「サッカー選手」って言うじゃないですか。そんな感じですよ(笑)。
ー 確かに! 私の周りにもいました。実際になってる人はいないですけど(笑)。
では今回の移籍の件についてなのですが、冨安選手はもともと海外志向が強かったのでしょうか?
いや、全然なかったですよ。
17歳でイングランド代表と試合をした時にあまりにもボコボコにされて…。それから海外を意識するようになりました。
あとは2017年5月の『U-20ワールドカップ』で負けた経験というのも、改めて「海外に行きたい」と思った理由ではありますね。
ー 2年前の悔しい経験が大きな転機となったのですね。
今振り返ってみて、こんなに早く移籍するのを想像していましたか? それとも想定外だったのでしょうか?
理想は持っていましたけど、正直、こんなに上手く事が進むとは思っていませんでした。
ここまで思った通りに来ているので、ここからどうなっていくのかなという感じです。
ー これまで日本代表として海外でもプレーをされてきて、海外選手と日本人選手との違いを感じることはありましたか?
一番はメンタルの部分と、勝負所での決定力の違いを感じましたね。
ー なるほど。海外に行ったり生活する上で、不安や文化・価値観の違いを感じることはありましたか?
普段のクラブでの活動と違って"日本代表"として行くので特別感はありました。
ただ、チームとして行くので現地での生活も日本人と一緒ですし、コントロールしてくれる方もいらっしゃるので、不安とかはそんなになかったですね。
ー 今すでに海外にいる日本人選手たちと交流したりしていますか? またその方たちから、海外生活においてのアドバイスなどはもらいましたか?
していますね。オランダでプレーしている同い年の堂安律選手や、ベルギーリーグにいる2個上の坂井大将選手とは、代表でも一緒にやっているので。
アドバイスというほどのものでもないですけど、「サッカー以外でのストレスもある」という風には言っていましたね。
ー 冨安選手自身もベルギーで生活していく上で、サッカー以外での不安はあったりしますか?
やっぱり、コミュニケーションの部分ですかね。
ー 移籍先のクラブではどのようにコミュニケーションを取っていきたいですか?
入りが肝心だと思うので、あまり得意じゃないですけど、殻を破ってテンション高めでいければなと思っています(笑)。
ー ベルギーではどういった部分を強化していきたいと考えていますか?
まずはコミュニケーション能力もそうですし、サッカー以外のところでも、日本とは違った部分を感じられればいいかなと思っています。
ー 今後海外で活躍をされて、海外で学んだこと経験したことを、日本のサッカー界にどのように還元していきたいですか?
若いうちに海外に出て行くのが当たり前の時代になっていくと思っています。
まずは自分が試合に出て、海外の一線で活躍し続ける姿を見せられれば、自然と次の世代もついてくると思うので、そうできるよう頑張っていきたいです。
ー それでは最後に、スポーツに限らず、今後世界に出ていきたいという読者の方に向けてメッセージをお願いいたします。
やっぱり日本って"守られている"じゃないですけど恵まれた環境じゃないですか。でも、どこの国に行っても文化や価値観というのは違いますし、世界的に見て日本が優れている部分もありますが、全てがトップというわけではないので、海外のいろいろな部分を感じられるようにどんどん世界に出ていってほしいなと思います。
僕はそういうのを感じることでサッカーに還元したいですし、サッカー以外にも、世界には"人として得るもの"が絶対にあると思っています。
ー ありがとうございました!
弱冠19歳にして、海外へと挑戦する決断をした冨安選手。
コミュニケーション手段である英語の習得はこれからということですが、今後の英語学習について、「遠征の日などもあり、毎日はレッスンを受けられないかもしれないけど、受けれるときは追加のレッスンを受けたり、英単語学習アプリのiKnow!を使ったりして、頑張っていきたいと思います!」と意気込みを語ってくれました。
今後もDMM英会話は、冨安選手のチャレンジを応援し続けます!