Kurumi
(更新)
DMM英会話は、グローバルに活躍する未来のすし職人を後押しすべく、2020年10月より「東京すしアカデミー」の生徒様に対し、英語学習のサポートを開始。現在は、全コースの希望者を対象に、オンライン英会話レッスンを提供しています。
今回は、2ヶ月間の「集中コース」を修了したYさんにインタビューをしました。
Yさんはこれまでも、外資系企業に勤めたり、日本にいる外国人の方と積極的に交流したりと、自他ともに認める根っからの国際派。
今回はそんな彼女がなぜ「寿司職人」を目指すことにしたのか、彼女の考える未来の働き方などについてお話を伺うことができました。
人生100年時代の生き方を見据えた先にあった、寿司職人としての未来とは?
ぜひ最後までお楽しみください!
アメリカ・サンディエゴ旅行での1枚。潜水艦に乗り込んだ後地上に戻って。
ー まずは現在のお仕事や趣味など、簡単な自己紹介をお願いします。
今は「東京すしアカデミー」を卒業して、海外のお寿司屋さんへの就職活動中です。
静岡の自然が豊かな田舎に住んでいるので、サイクリングやハイキングなどのアウトドアが趣味で、旅行も国内・海外問わず好きですね。あとは、旅行に行くので写真を撮るのも好きです。
東京すしアカデミーに通っていた間は東京のホテルに滞在していました。ちょうど五輪の時期だったので、五輪の写真を撮ることができました。
ー 2021年7月から2ヶ月間のコースでしたので、五輪とタイミングがピッタリでしたね。
前のお仕事が6月いっぱいでちょうど終わったので、学校に行くという運命だったのかも。
五輪もあるし、「よし行こう!」という感じでしたね。
ー 6月まではどんなお仕事を?
地元にある外資の会社で、派遣社員として事務のお仕事を2年ちょっとしていました。
コロナの関係で組織変更、人数調整があって、残念ながら次の更新がなくなってしまったという感じです。
ー 外資系の職場では英語は使っていましたか?
日本の本社だったので、コロナ前は海外からのお客様が頻繁に来日していたりして。来客会議の応対や、海外からの電話問い合わせもあったりしました。
あとはパソコンとかは全て英語表示だったので、頑張って英語に慣れていたというか、抵抗はなかったです。
ー それ以前のキャリアはどうでしたか?
最初は契約社員として10年間、地元のラジオ局に入って、総務、経理、庶務など、なんでもやっていました。
その後も日系、外資いろいろと派遣でお仕事してきましたが、経理や総務だけだと慣れてしまって物足りないので、チャンスがあれば外資の会社を選んでいましたね。
希望の仕事を見つけることがなかなか難しかったので、それなら「面白そうな仕事を選ぼう! チャレンジできる仕事を選ぼう」と思って。あとは、旅行も行きたいし。正社員だとなかなか旅行に行けないじゃないですか。
カナダ・モントリオール旅行での1枚。ベーグルを窯に入れる体験。
ー ちなみに、今までどれぐらいの国に行ったことがあるのですか?
16ヶ国ですね。繰り返し何度も行っている国もあります。
ー 例えば?
アメリカですね。地元にいたALTの先生たちと仲が良かったので。
アメリカやカナダから来ている人が多かったのですが、彼らは期限付きの採用なので、任期が終わるとそれぞれの国に帰ってしまうじゃないですか。
すると、帰国するときに「(自国に)遊びにおいでよ」と誘ってくれるんですよね。
ー 地方で外国人の友達を作るってなかなかハードルが高そうですが、どのようにALTの人たちとお友達になったんですか? 何かきっかけがあったんですか?
ラジオ局での仕事を退職した後、有給を使ってカルフォルニアに2週間行ったんですよね。
滞在中のある日、夜中の2時にいきなりサイレンが鳴って、アナウンスがなんか言ってるんですよ。もちろん英語で。でも、その情報がわからなくて…
そのときは幸いにも何もなかったんですけど、やっぱりそうしたトラブルのときに英語が聞き取れないと困るなと思って。
それで旅行から帰ってきたときに、国際交流センターの掲示板に張り紙を出したんですよ。「友達になってくれませんか?」って。
すると、ALTの子がコンタクトしてきてくれたんですよ!
そこから10年ぐらい、毎年違うALTの子たちと友達になっていったという感じです。
ー すごい行動力!
当時は、それが外国人の友達を作るのに1番簡単な方法だったんです。
私は国際交流センターで日本語ボランティアをやっていてその場所には馴染みがあったので、掲示板で募集してみようと。
ー そこでどんどん英語を吸収していったんですか?
はい。でも私の覚えた英語は、ALTの子たちのホームパーティーで覚えた英語なので、すごいブロークンなんです。頑張って話すけどグチャグチャで(笑)。
ALTの友達とのホームパーティーにて。
ー パーティーで英語を身につけていったなんてすごいです!
他にもなにか国際交流だったり、英語を使った経験はありますか?
あとは、日本でカウチサーフィン*のホストをやったり、海外でゲストになったり。
*カウチサーフィン:旅行中に宿を探している「ゲスト」と、自分の家を宿として提供する「ホスト」とを繋ぐサービス。
ー カウチサーフィンやってるんですか!?
やってました、ですかね。
ヨーロッパの人達って、日本に来て自転車で日本一周したりするじゃないですか。そういう人たちを泊めてあげたりしていましたね。
「チャリで日本一周なんてよくやるよなあ」と思ってました(笑)。
カウチサーフィンのホストをしたときの思い出。
ー 日本語ボランティアをしたり、ALTの先生たちのパーティーに行ったり、カウチサーフィンをしたり、オフラインでもオンラインでも、積極的に国際交流されていたんですね。
留学をしていないので、その反動かもしれないですね。憧れが強いのかも。
日本でそういうチャンスがあれば接してみるっていう感じです。
作ったお寿司。
ー つづいて、寿司についてお聞きします。
どうして寿司職人になろうと思ったんですか?
契約社員や派遣社員だと、どうしても1〜2年で終わりが見えてしまうんですよね。
自分もだんだんといい年齢になっていくなかで、人生100年時代に必要な貯金を用意する難しさとか、年金はもらえるのかとか、ふと思ったりして。少し遅いかもしれないけど、やっぱり手に職があった方がいいなと思ったんです。
ー それで寿司職人を?
はい。海外に行くと、「お寿司作って」とリクエストされることが多かったり、現地の日本食レストランに行くと「何これ?」みたいなことがあったりしまして。
それなら、日本人が海外でホンモノを作った方が美味しいんじゃないかって。あと、昨今は世界中で日本食・和食ブームですし。
そんなことを考えているタイミングで東京すしアカデミーのことを知って、「こんな学校あるんだ! 行ってみよう!」ということで、通うことにしました。
ー 人生100年時代は「手に職」が大切ということですね。
あとは「英語」ですね。英語ができれば、自宅でも、ネットさえあればいろいろできるじゃないですか。それこそ、オンラインレッスンもそうですよね。素晴らしいなと思いますよ、本当に。
ネット環境があって英語が話せたら、日本人に対してだけじゃなくて、全世界に対して「教える」ってことができるわけじゃないですか。
以前にボストンの友達から「生花を教えて欲しい」って言われたことがあって。「これどう? どこをどう直したらいい?」って写真を撮って送ってくるんですよ。
それで私は写真を見ながら、「この角度はこうしたら〜、このスペースは〜、この花の高さは〜、大きさは〜」っていうのを英語で説明しようと思うんですけど、それがなかなか難しくって。
ー 将来的にはオンラインで生花を教えることも考えているのですか?
そうですね。方法はいろいろあるのかなぁと。
私は池坊*の基礎をやっていただけで、そこまで生花を極めたわけではないんですが、生花の基本を習ってみたいという人には教えられるんじゃないかなと。
あとは、お寿司の飾り巻きなんかもオンラインで教えられるんじゃかなって思っています。
*池坊(いけのぼう):生花の一流派で、最古かつ最大の会員数を誇る。
ー お寿司作りをオンラインで教えるのは面白いですね!
ちょうどこの前なんですが、学校(東京すしアカデミー)で朝練しているときに、その友達とオンラインで繋がったので、「じゃあ今から細巻き作るね。握りもちょっとやるね」って言って、作る工程を見せたんです。
友達はそれにすごい感動してくれたんですが、やりながら英語で話すってこんなに難しいんだなって。
海苔の表面、裏面とか。表は輝いている方だから「shining」、裏はザラザラしている方で「あれ? ザラザラ? 英語でなんだろう?」って思って「not shining」にしましたけど(笑)。
「手に職」にプラスして、「英語」「オンライン」が合わさるとすごい可能性があると思います。
ー だからこそ、「英語」も伸ばす必要があるんですね。
そうですね。英語は大切だと思います。
海外だとやっぱり共通語は英語になると思うんですね。なので、中学高校レベルの簡単な英語でもいいから、正しく話せるようになりたいなあと思います。
趣味のお花とカメラ。
ー 2ヶ月間取り組んだオンラインレッスンはどうでしたか?
サポート期間中は週6でレッスンを受けていましたね。英語はやらなくちゃっていうのはわかっていたので。
ー レッスンを継続する上で気をつけていたことがあれば。
元気なときは教材を使っていましたが、本当に疲れているときはフリートークにしたりしながら、とにかく「毎日続けること」を意識していました。
あと、レッスンを受ける時間を適宜変えていましたね。最初は時間帯の合うフィリピンの先生が多かったんですけど、余裕がある日はレッスンの時間帯をズラすんです。すると、アフリカとか中南米とかいろんな国の先生と繋がれるんですよ。
いろんな国の先生と話せたのが面白かったですね。世界旅行しているみたいでした。
ー オンラインレッスンでの思い出や印象に残っていることはありますか?
中南米のガイアナの先生とお話したときに、「すごい巨大な鳥がいる」って教えてもらったんです。「人間が椅子に座って、その鳥と目の高さが同じくらいになる」って。「え!?」ってビックリしちゃって。ハーピーイーグル(和名オウギワシ)という鳥らしいんですが、日本にはいない動物の話を聞けてとても面白かったです。
あとは、アフリカのジンバブエの先生に「花が好きで写真を撮ってる」って言ったら、そこの国の紫色のジャカランタってお花が、カーペットが敷かれているみたいに永遠と咲いている綺麗な景色の写真を見せてくれました。その美しさに圧倒されたので、いつか撮りに行きたい思っています。
ー 2ヶ月オンラインレッスンをやってみて、成長を感じた瞬間はありましたか?
「写真描写」の教材をよく使っていて。
「誰々の後ろにあるもの、右、隣」のような位置を英語で表現するのが苦手だったのですが、教材を繰り返していくうちに、細かいことまで説明できるようになりました。
それこそ、友達から生花の写真が送られてきたときに、「この花の、この下に、このサイズの花を、この角度で生けると綺麗に見えるよ」とか上手に伝えられるようになったので、学んだことが実戦で役立ったなって思いましたね。
ー Yさんとお話していると、すごく何事にも積極的な印象を受けるのですが、生きる上で指針にしていることやモットーなどはありますか?
とりあえずチャレンジしてみる、興味があることはやってみる、ですかね。あとは、その環境に行けたことや、人との縁に感謝する。
それに、人を思いやるって大切ですよね。その「さりげない思いやり」が自然とできたらすごい。それができる人は、「みんなから愛されるんだな」と感じています。
寿司作りの現場で言うと、常に空気を読み取って、先に準備してあげる、片付けてあげる。周りを見ながら、「この準備を先にパッとやっておいた方が、この人助かるだろうな」って。
ー なるほど。Yさんが目指す寿司職人像はありますか?
気配り上手で美しい所作ができる職人になりたいですね。
例えば、私たち生徒が寿司を作っているときは、作ることで手一杯になってしまって周りがすごく汚くなるんです。でも、東京すしアカデミーの先生方は常に綺麗にしている。それは当然のことだって先生たちは言うんですけど、いざやってみると簡単なことではないんです。
先生のような、お寿司そのものが美しいだけでなく、動作も美しく周りも美しい、そんな所作を身につけた寿司職人になりたいです。
ー では、最後にブログの読者さんにメッセージお願いします。
ダメだと思わずに、とりあえずやってみる!
チャンスをもぎ取る!
あと「笑顔」を忘れずに!
ー ありがとうございました!
海外移住の先にある、オンラインで世界中の人と繋がる未来についてお話してくださった点が特に印象に残るインタビューでした。
人生100年時代を見据えて「手に職をつけたい」と考える人はきっと多いですよね。
ただ、語学力も同時進行で伸ばしていこうと考えている人は少ないのではないでしょうか?
彼女のように活動の幅をグローバルに広げるプランを描いてみると、もっとワクワクする未来が待っているかもしれません。
Yさんの今後のご活躍を楽しみにしています!