あなたはいくつ知ってる?和食のマナーと英語での説明の仕方
だし巻き卵はお箸で刺さずに、上手に切って食べる。
日本で生まれ育ってきたという人でしたら、当たり前のように「和食マナー」が身についていますよね。
しかし、海外の人たちから見たら、「どうして音をたてて食べるのか」「どうして取りづらい食べ物をお箸で刺して取ってはいけないのか」と疑問をもたれることが多いかと思います。
今回は、和食をいただくにあたってのマナーを、改めて説明しつつ、どのように英語で説明するかをご紹介します。
知っていることもあれば、改めて知ることもありますので、これを機に一緒に和食のマナーを再確認しましょう!
和食をいただくときのマナー|行動編
まずは和食をいただくときの行動マナーを5つ見ていきましょう。英語での説明の仕方も載せますので、ぜひ参考にしてみてください!
おしぼりは手を拭くだけ
まずひとつ目は、「おしぼりは手を拭くときだけ」です。
つまり、口やテーブルの汚れは、目の前にあるおしぼりで拭いてはいけないということになります!
いつも和食をいただくときは、目の前のおしぼりで口を拭いていたので、筆者もこれには驚きました。
しかし、ここで読者の皆さまに共通して浮かび上がる疑問は「じゃ、口やテーブルの汚れは何で拭くの?」ということかと思います。
もしも食事している和食レストランで、おしぼり以外に紙ナプキンがあれば、それで口元を拭きましょう。
もしも紙ナプキンがない場合は、懐紙(かいし)という汚れを拭くための紙を持っておくといいです。
お箸の持ち方、使い方に注意する
「お箸の持ち方で育ちの良さが出る」というのはよく聞く話ですよね。
では、キレイなお箸の持ち方はなんでしょうか?
お箸は2本とも横にして持ちます。上のお箸は人差し指と親指と中指でもち、箸先から3分の2のところで鉛筆持ちします。
一方で、下のお箸は中指と薬指で持ち、こちらも同じく箸先から3分の2のところで持ちます。
これがキレイなお箸の持ち方ですが、なかには癖でお箸を握る形でもつ「握り持ち」をする人も少なくないので、気をつけましょう。
そして、お箸で食べ物をつかむときは、取りづらい食べ物にはお箸を刺してはいけないので、ご注意を!
お茶碗、汁椀、小皿、小鉢は持ち上げて食べる
他の国に行くと、お皿を持ち上げて食べるというのは印象があまり良くないのですが、和食をいただく際は、胸の近くまでお皿を持ち上げて食べる方が印象がいいです。
もちろん大皿や中皿は持ち上げるのは良くないのですが、お茶碗や汁椀、小皿、小鉢は持ち上げても問題ありません。
食べ終わった食器は重ねてはいけない
日本人のいいところは、周りへの気遣いや気配りができる人が多いこと。それゆえに、お店の人が片づけやすいようにお皿を重ねることがあったりするかと思います。
しかし、これは和食をいただく際には、マナー違反だそうです!
その理由は、お皿を重ねるとなると、お皿の底に下のお皿の汚れがついてしまうからです。
気を遣ってお皿を重ねたくなるかもしれませんが、そこは抑えましょう。
食事前と食事後は手を合わせて挨拶をする
「いただきます」や「ごちそうさまでした」を言うときは、みなさんはちゃんと手を合わせて言っていますか?
最近だと、急いでいる人が多いので何かをしながらであったり、手をしっかりと合わせずに食前と食後の挨拶を済ましていることはありませんか?
この食前と食後の挨拶は、作ってくれた人たちへの感謝だけでなく、動物や植物から食をいただいているので、その感謝の気持ちを表すためのご挨拶です。
そういうわけで、和食をいただくときだけに限らず、他の食事をしているときも、ぜひ一呼吸をおいて、しっかりと手を合わせて「いただきます」や「ごちそうさまでした」を言うようにしましょう!
和食をいただくときのマナー|食事編
和食をいただくときの行動マナーがわかったところで、食事中のマナーはどのようなものがあるのかを見てみましょう!
味の薄いものから食べ始める
味が薄い食べ物は、繊細な味付けをされています。
もしも、味の濃いものから味の薄いものの順でいただいたとしたら、その味の濃さで次に食べる味の薄い食べ物の本来の味付けを味わいにくくなります。
これは、和食に限らず、どの食事でも共通していることです!
和食に関しては、先ほども書いたように、繊細な味付けをされているので、その味付けを楽しむこともマナーの一つです。
具体的には、おかずよりも味の薄めな汁物からいただくとよいでしょう。
汁物や麺、お茶は音をたてて食べる/飲む
「くちゃくちゃと音を立てて食べるんじゃない」と、小さい頃に注意されたことのある人は多いかと思います。
確かに口を閉じずに、くちゃくちゃと音をたてて食べるのは、見ていてあまり気分がいいものではないですよね。和食をいただくときも、食べ物を噛むときにくちゃくちゃと音をたてるのはタブーです。
しかし、汁物やお蕎麦などといった麺類、そして温かいお茶は別です。啜るときは「ズズズッ」と音をたてて吸い込むのがマナーです。もちろん吸い込んだあとは、口を閉じて、音を立てずに噛みましょう。
もしも、音をたてて食べるべきかがわからない場合は、無音でいただいた方がベターです。
食べかけのものをお皿に戻してはいけない
例えば、だし巻き卵をお箸で一切れ掴んで食べたとしましょう。一口だと食べきれないような大きさなので、少しだけ噛んで、残った部分をお皿に戻しました。このように、食べかけのものをお皿に戻すことは、和食のマナーとしてはタブーです。
これは、食べ物を噛んだ跡が見えると、一緒に食事している人たちに不快感を与えかねないからです。
もしも一口で食べれるような大きさではないなと思ったら、一度お皿に置いて、お箸で食べれる大きさに少しずつ切って食べましょう。
食べ物を残さずに食べきる
アレルギーがあったり、どうしてもお腹がパンパンでもう食べきれない場合は仕方ないのですが、基本的には、出された料理はすべて食べきることがマナーです。
これは、「いただきます」や「ごちそうさまでした」と同じように、作ってくれた人たちへの感謝の気持ちの表し方の一つだからです。
まとめ
いかがでしたか?
日常生活の中でも当たり前のように実行しているものもあれば、「こんなルールがあったとは!」と思ったものもあるかと思います。
筆者は、個人的に「おしぼりは手を拭くときだけ使う」というルールがあったとは知らずに生きてきたので、とても驚いています。
ぜひ海外から来たお友達などに、和食マナーをシェアしてみてくださいね!