DMM英会話ブログ編集部
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フィリピン・セブに多い韓国人が経営する語学学校。日本人が経営する語学学校と比較して、韓国人経営の語学学校は "厳しい" とも言われます。日本人と韓国人経営の語学学校との相性は良いのでしょうか。本記事では、両校の特徴、そしてメリット・デメリットを徹底比較しました。
ご自身の留学の目的や性格を考えながら、ぜひ語学学校選択にお役立てください。
まずは韓国人経営校の特徴から説明していきます。主な特徴は5つです。
勉強に集中できる環境づくりのために厳しいルールを設ける「スパルタ」や「セミスパルタ」など、スパルタ系と呼ばれる学校が多いのが、韓国系学校の特徴のひとつ。
スパルタ系とは、授業時間が長く、単語テストなどの小テストをほぼ毎日実施するほか、平日の外出制限や禁止ルールのある学校のこと。基準をクリアしなければ、強制自習や外出制限のペナルティを課す場合もあります。あえて厳しい環境に身を置きたい方にはスパルタ系が充実している韓国系の学校を選ぶのが良いかもしれません。ちなみに、キャンパス内で息抜きがしやすいようにプールやジムなどの施設を充実させている学校も多くあります。
今でこそ各国の資本が入ってきているフィリピン留学市場ですが、最初に参入したのは韓国でした。就職に必要なTOEICのスコアを上げるため、韓国人経営の学校には試験対策コースが多いのが特徴。長年培ってきた試験対策コースのノウハウを持っているのが韓国人経営の学校です。海外移住に必要なテスト・IELTS(アイエルツ)に特化した学校もあります。
試験対策コースに定評がある韓国人経営学校は、就職に必要なスコアを上げる目的で留学をする学生がほとんどのため、結果的に20代前後の学生が多く在籍しています。
また、早い段階で英語の基礎力を付けさせておきたいと、子どものうちから留学させる親も多く、親子コースやキッズコースのある学校では就学したばかりの子どももちらほら見受けられます。
韓国人の経営する語学学校は、数年前から他国のマーケットも視野に入れ始めました。まだまだ韓国人が大半ではありつつも、台湾やベトナム、アラブ系の学生も増え、国際比率はまばらになってきているようです。
また、学内の多国籍化に伴い、食事もいろいろな学生の口に合うよう工夫する学校が多くなっています。ひと昔前までは「韓国系の学校は3食韓国料理で、辛くて食べられない」と、食事面で不便な思いをする日本人・他国の学生が多かったのですが、最近は改善されてきているのでそれほど心配しなくても良いとのこと。余談ですが、キムチは毎回出るそうです。
日系の学校と比べると、費用が比較的安いのも韓国経営校の特徴です。ただし、部屋は2~6人程度のドミトリーになっている場合がほとんど。個室もありますが、収容人数の多い部屋が一般的なので、共同生活が苦手な方は避けたほうが良いかもしれません。
次に、日本人が経営する語学学校の特徴を6つお伝えします。
韓国系の学校では、カリキュラムは主に「韓国人向け」に作られています。一方、日系の学校では当然「日本人向け」にカリキュラムが作られます。そのため、「発音矯正」や「イディオム強化」など日本人の苦手分野を抑えた内容になっているのです。
また、初心者向けに、日本語で解説が書かれたテキストが使われる場合もあります。レベル別に細かく対応してもらいやすいのも、日本人にとってのメリットと言えそうですね。
学生や子どもが多い韓国人経営校と比較して、留学生の年齢層が幅広い日本人経営校。余暇を使って留学している高齢者の方もいます。
社会人も多い日本人経営校は、空いた時間の過ごし方が生徒に委ねられていることがほとんど。韓国のスパルタ校のような「外出制限」「授業外での強制学習」といった厳しいルールはほぼありません。
日系校のメインターゲットは日本人。当然、生徒のほとんどが日本人です。中には日本人100%の学校もあるため、いろいろな国籍の人と切磋琢磨して頑張りたい方は、日本人の割合を見極める必要がありそうです。
また、生徒と同様にスタッフも日本人が多く、意思の疎通がスムーズなため、留学生活における要望を伝える際にコミュニケーションのストレスが少なく済みます。他国資本の学校では、日本人のスタッフは1~10名以下なので(※学校規模によります)、「勉強は真剣にしたいけど、普段の事務的な手続きや生活の相談は日本語でしたい」という方にはオススメ。
日本人が経営する学校は、「施設やサービスが充実している」と言われています。日本と比べるとインフラ面でやや不安が残るフィリピンでも、日本人経営の学校は宿泊場所の清潔度や、サービス・料理のクオリティなどは比較的高め。生活環境は学習のモチベーションにも影響してくるので、これは大きなメリットになるでしょう。
先に書いた通り、日本人経営校の施設やサービスの充実度から言って、留学費用はどうしても高めに。多少高いお金を支払ってでも、日本人に合ったクオリティの高いサービスを求めたい方に選ばれるようです。
ここまで韓国人経営校と日本人経営校の特徴をお伝えしてきましたが、目的や価値観によって良し悪しは違ってきますよね。そこで以下では、それぞれの学校のメリット・デメリットを6つの指標に分けてまとめてみました。
韓国 | 日本 | |
試験対策 | ◎ | ◯ |
スパルタ度 | ◎ | △ |
安心感 | △ | ◎ |
生活環境 | △ | ◎ |
価格の安さ | ◎ | △ |
多国籍度 | ◎ | △ |
※あくまで傾向です。学校ごとに詳細は異なります。特徴の説明と重複するので各項目への言及は割愛します。
上記の観点から、日系と韓国系、それぞれに合った留学生の像が見えます。
韓国人経営校の学校が合っているのは
などが当てはまるでしょう。
一方の日本校。
このような人にオススメできそうです。
今回お伝えしたのは、あくまでも韓国系と日系校の「傾向」を比較したものです。最近では、日系でも多国籍化に力を入れている学校もありますし、それぞれの学校単位でより良い留学環境を整える努力が見られます。本記事も参考にしていただきつつ、各学校の現状や特徴はできるだけ留学エージェントなどを利用してしっかり確認するようにしましょう。