DMM英会話ブログ編集部
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フィリピンに留学する際、お金を現地通貨である「ペソ」に両替する必要があります。いつどこで両替するかによって、10,000円が4,300ペソになる場合もあれば、4,200ペソになる場合もあるのです。
両替で損することがないよう、まずは為替レートの仕組みから確認しておきましょう。
為替レートとは、日本円と外国の通貨を交換するときの交換比率のこと。通貨を両替するときの基準値となるものです。
交換比率は需要と供給のバランスによって常に変動しています。例えば、不景気が続く日本よりも、経済成長をするフィリピンのお金の需要が高くなったとします。このとき日本円のレートが下がり、ペソのレートが高くなります。
ニュースでよく耳にする為替レートといえば、日本円と米ドルの相場。「本日の円相場は1ドル○○円××銭。前日より△△の円高となりました」といったようなコメントを一度は聞いたことがあると思います。
この "円高" と "円安" が両替するときの大きなポイントです。
例えば、1ドル=100円だった為替レートが、翌日に1ドル=101円に変動したとします。
これは、1ドルのキャンディーを100円で買えたはずが、翌日には101円を支払わなければならなくなったこと指します。つまり円の価値が下がってしまったのです。これを "円安" といいます。
逆に、1ドル=99円に変動したら、99円で1ドルのキャンディーが買えます。これが "円高" です。
留学に行くとき、日本円からペソに両替するなら "円高" のときが狙い目。日本に帰国するとき、ペソを円に戻したいときには "円安" を狙いましょう。
両替時に気をつけなければいけないのは、為替レートだけではありません。銀行や両替所では、それぞれ独自の両替レートを設定しています。
両替レートとは、為替レートに外貨両替手数料を加えたレートのこと。2017年10月21日現在、確認できたフィリピンペソへの両替レート(TTS)は次の通りです。
この場合、日本円からペソに両替するなら三菱東京UFJ銀行のレートがもっとも良いといえます。
1ペソあたりでみれば小さな差にしか思えませんが、大金を両替すると大きな差。上記の3つの両替所でそれぞれ100,000円を両替したとすると……。
このような結果に。三菱東京UFL銀行とTravelexでは、4,091ペソ(9,000円相当)もの開きが出ました。
もうひとつ気をつけたいのが、窓口での手続きにかかる手数料です。両替レートとは別に請求されます。
「両替1回あたり◯円」であったり、「両替金額の△%」であったり、手数料の設定方法は場所によってさまざま。手数料無料をうたう両替所もあります。
どのような手数料がかかるのか、事前に確認することをオススメします。
フィリピンの両替所では、「Do you charge any commission for exchanging currency?(現金の両替に手数料はかかりますか?)」と尋ねるとよいでしょう。もっとかんたんな文章がよければ、「How much is the commission?(手数料はいくらですか?)」で通じるはずです。
フィリピンペソの現金を入手する主な方法は、両替所、クレジットカード、国際キャッシュカードの3つです。
主に、大手銀行、大手外貨両替店、空港などで両替ができます。
ドルやユーロとは異なり、日本にとってペソはマイナー通貨。両替所であってもペソの取り扱いがない場合もあります。ペソの取り扱いがあるかどうか、事前に確認してから行きましょう。
空港、ホテル、ショッピングモールにはたいてい両替所が設置されていますし、街中でも両替が可能です。
そして、日本よりフィリピンの両替所の方が、両替レートがよいのが一般的です。(詳しくは後述)
日本であれフィリピンであれ、現金両替にはトータルで約5〜15%の手数料がかかるといわれています。
海外で使えるクレジットカードをもっていれば、ATMキャッシングでフィリピンペソを引き出せます。
これは急に現金が必要になったとき、すぐに引き出せる便利な機能。しかし、キャッシングはあくまでお金を借りる行為です。手数料のほかに金利が発生し、クレジットカードの多くは年18%の金利です。
繰り上げ返済をすれば、ほかの両替方法よりもトータルの手数料を抑えることが可能です。しかし、それだけ面倒な手続きが必要。返済が遅れるとあっという間に利息が膨れ上がります。使いすぎには気をつけましょう。
海外で使えるカードの代表格はVisaとMasterCard。JCBは日本のカード会社のため、対応しているATMはごくわずかです。
国際キャッシュカードとは、普段使っている日本円口座のお金を、海外のATMから現地通貨で引き出せるカードです。カードに「PLUS」あるいは「Cirrus」のロゴマークが入っていれば、海外のATMに対応しています。
国際キャッシュカードにかかる手数料は、大手都市銀行でだいたい3〜4%、イオン銀行やソニー銀行などのデビットカードで2%弱となっています。
フィリピンペソは、日本にとってマイナー通貨にあたります。銀行や両替所での取扱量は米ドルやユーロに比べてずっと少ないのが実情。そのため円とペソの両替には高い外貨両替手数料が設定されています。
一方、フィリピン国内では日本円はそれほどマイナーではないため、手数料は安めに設定されています。日本で両替するよりも、よいレートで両替ができるはずです。特別な事情がない限り、現金両替はフィリピンで行うことをオススメします。
空港やホテルの両替所は、街中の両替所よりもレートが悪いことが多いです。
空港からタクシーやバスで移動しなければならないなど、フィリピンに到着した後すぐにペソが必要になることがあります。そのときは空港で必要最低限の金額だけを両替し、後日街中でレートのよい両替所を探してから両替するとよいでしょう。
クレジットカードに対応している店舗では、できるだけカード払いにすると損せずにすみます。キャッシングで現金を引き出すのではなく、クレジット払いをしましょう。
現金を両替すると5〜15%ほどの手数料がかかると言われますが、カード払いにかかる手数料はたいてい2%程度。現金で支払うよりずっとお得です。
両替には、さまざまな手数料がかかっています。両替すればするほど損してしまいます。
帰国後、再度ペソから日本円に両替するのは極力避けましょう。両替は計画的に行い、使い切ってから帰国するのが鉄則です。
それでもペソがあまってしまった場合には、次に訪れるときまで保管しておくというのもいいかもしれません。