TORJA
(更新)
夜空に浮かび上がり美しく舞う幻想的な緑のカーテン、オーロラ。
その言葉の語源は「夜明けの女神」という意味だそう。真っ暗闇の空に美しい緑の帯がゆらゆらと舞う様子はなんとも神秘的で、見ている者全ての心を奪うのですから、その名が付けられた理由にも納得ですね。
オーロラは太陽風のプラズマが地球の磁力線に沿って高速で降下、大気の酸素原子や窒素原子を励起することで発生すると考えられているようですが、まだまだその存在は謎な部分が多く、それがまた人々を魅了し続ける理由なのかもしれません。
そんな見た目も原理も神秘に満ちたオーロラですが、世界で見られる地域はなんとカナダ、スウェーデン、ノルウェー、アイスランド、フィンランドなど、ごく一部の国だけって知っていましたか?
今回は、「せっかくカナダに来たんだから、滞在中に何としてでもオーロラをこの目に焼き付けたい!」、そう考えているあなたに、カナダでオーロラ鑑賞をするにあたってのオススメスポットやツアーを紹介していきたいと思います。
まずは、一般的にオーロラが見えやすいと言われる条件をおさらいしておきましょう。
オーロラは地上から100km周辺に発生すると言われており、曇り空だと見えなくなってしまうため、空が晴れているということが絶対条件となります。
星空鑑賞等と同じように、ビルなどの人工光が多い場所では、オーロラ自身の光をとらえることが難しくなってしまいます。
これは冒頭でちらっとお話しした、オーロラの発生理由と関連した条件になります。太陽で発生する爆発現象により放出されるプラズマがオーロラ発生の鍵ともなるため、太陽活動が活発であるほど出現率も高まると言われています。
実はオーロラの鑑賞時期は冬だけではありません。地域にもよりますが、一般的には8月中旬〜9月下旬、11月中旬〜4月上旬頃までがオーロラ鑑賞に適した時期だと言われています。
しかし、夜の時間帯が長ければそれだけオーロラが出現できる条件(暗いこと)が整うということですので、必然的に夜が短い夏の時期よりも冬の時期の方が、オーロラを長く楽しむことができ、それだけオーロラに遭遇できる可能性も高まるというわけです。
それでは続いて、カナダのオーロラ鑑賞スポットやツアーを見ていきましょう!
オーロラの代表名所と言えばやはりここ!
カナダ北西部に位置し、カナダの屋根と呼ばれる山岳地帯が広がるノースウエスト準州。この準州の州都こそが、イエローナイフであり、カナダ留学生にも大人気の旅行スポットです。
イエローナイフは世界でも有数のオーロラ鑑賞地として知られており、三日間も滞在すればなんとオーロラが見える確率は90%以上にも上ると言われています。
オーロラの鑑賞地として日本人に特に人気といえば、やはりオーロラビレッジでしょう。オーロラビレッジが行うオーロラ鑑賞ツアーでは、なんと暖かいストーブ付きのティピー(先住民族の伝統的な三角テント)が用意され、オーロラ出現まで待機することが可能です。
その他にも、犬ぞり体験やスノーシューイング、アイスフィッシングなど、お昼間も飽きることなく楽しめるアクティビティが用意されています。
20年以上の歴史を持ち、カナダの中でも最大級の犬ぞり専門の犬を飼育・訓練しているベックスケンネル。暖かいキャビンで待機できる非常に快適なオーロラ鑑賞ツアーの他、目玉のオプショナルツアー「犬ぞり体験」はなんと6種類ものコースを取り揃えて
いる充実ぶり。
他にも、スノーモービルや先住民のアイスフィッシングの実演・昼食が楽しめるコースなど盛りだくさん。1日中、イエローナイフの冬を満喫できます。
HP: beckskennels.com/index.html
ユーコン準州の州都であるホワイトホース。カナダのオーロラ鑑賞スポットの中でも、イエローナイフと並んで人気が高まっているスポットであり、動物保護区では野生のムースやバッファローに会えることもあります。
そのような自然の豊かさと広大さに思わず圧倒される人も多いのだとか。あまり馴染みのない方も多いかもしれませんが、バンクーバーから2時間ほどのフライトでたどり着きます。
1997年にオープンしたイン・オン・ザ・レイクは、ホワイトホース郊外のマーシュ湖のほとりに位置している、まさに隠れ家的ロッジ。温かみのある木のぬくもりを感じながら、日々の生活から逃避させてくれるこの癒しの場所で、ただただ自然に身を委ねて時の流れを感じてみるのはいかがでしょうか。
シェフが腕によりをかけて振る舞う料理も人気で、お腹を十分に満たした後は、外に出てオーロラ鑑賞をするという贅沢なひと時を味わうことができます。
HP: auroranavi.com
謎に包まれながらも、太古より人々の心を掴んで離すことのないオーロラ。
時期などをいくら考慮しても、結局観れるかどうかは運次第と言われていますが、カナダに来たのなら一度はトライする価値があります。
オーロラの光りが弱いと肉眼では少々見えにくいこともあるようなので、カメラを持って行かれることをお勧めします。また暗いところでの撮影になりますから、三脚もあるとぶれることなく美しい写真が撮れるでしょう。事前準備をしっかりとして、貴重なオーロラ鑑賞を目一杯楽しみましょう!