ジーナリン
(更新)
こんにちは、オーストラリアでワーキングホリデー中のジーナリンです。
「カフェの街」としても知られるメルボルンは、本当に数え切れないほどのカフェが街中にあり、メルボルン市民にとってカフェはなくてはならない身近な存在になっています。
オーストラリア第1都市のシドニーはパリよりもカフェの数が多いと言われているそうですが、そのシドニーにも負けないカフェの数を誇るのが、第2都市メルボルンなのです。
今回は、メルボルンのカフェ事情と、特にコーヒーメニューにこだわりを持つおすすめのカフェ5つをご紹介します。
「世界でもっとも住みやすい街」として知られるメルボルン。
ヨーロッパを思わせる素敵な街並みに、高層ビルが林立する中にまぎれて広がる大小の公園の数々。自然と都会が見事に調和した街並みは、オーストラリア第2都市という大都会でありながら、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
そんなメルボルンを語る上で切っても切り離せないのが、「カフェ」の存在です。メルボルンではコーヒーが美味しいのが当たり前、むしろ不味いコーヒーを探すほうが難しいとさえ言われています。
オーストラリアは全体的にカフェ文化が発達している国と言われていて、ほかの国にはない独自のカフェ文化が存在しています。たとえば、日本では聞き馴染みのない「フラットホワイト」「ロングブラック」「ショートブラック」などはオーストラリア独自のコーヒーの呼称です(ニュージーランドでも呼ばれる)。
ちなみに日本でいう「ブラックコーヒー」を飲みたい場合は、エスプレッソマシーンを使わないドリップコーヒーになるので、カフェでのメニュー表記に「Filter」あるいは「Brewed Coffee」などがあったら、それを注文しましょう(ほかに違う表記をしていることも多い)。
その場合、本格的なカフェではいくつか豆が用意されていて、自分で産地を選んだりするところも多いです。
メルボルンのカフェ文化を語るときに、よく出てくるキーワードがあります。それが「サードウェーブ」という言葉です。コーヒーが好きな人は最近よく耳にするかもしれません。
「サードウェーブ(第3の波)」とは、コーヒー文化の3回目の流行の波のことです。
ファーストウェーブ(第1の波)は、1970年代までのインスタントコーヒーの登場によりコーヒーが大量生産され、広くコーヒーが飲まれるようになったコーヒーブームを指します。
セカンドウェーブ(第2の波)では、1980年代よりドリップコーヒーだけでなく、エスプレッソやラテなどの新しい飲み方が浸透しはじめ、シアトル発のスターバックスに代表されるようなコーヒーチェーン店が登場してきました。
そして、1990年代以降さらに高品質なコーヒーを求める流れにあり、直接産地への買い付けに行ったり、自家焙煎のもと専門性の高いバリスタが1杯ずつ提供するなど、豆の品質を最大限に生かすことを追求したコーヒーブームがサードウェーブ(第3の波)になります。
メルボルンの人気カフェのほとんどはこのサードウェーブのコーヒーを提供しているのです。
カフェ激戦区のメルボルン。群雄割拠するなかから評判の高い超人気店を中心に、私が滞在中にカフェ巡りしたなかでおすすめのカフェを5つご紹介します。
もしかしたら、メルボルンで一番有名なカフェと言っても過言ではないくらいの、超有名人気店です。
直接産地から買い付け、豆の季節性や品質にこだわり、最高の出来で提供できるよう自家焙煎に力を入れています。また、コーヒーを頼むとその産地やフレーバーの特徴、そして美味しい飲み方(淹れ方)等が書かれた説明書を渡してくれるほどのこだわりようです。
ちなみに店名のSeven Seedsの由来は、17世紀頃にコーヒー豆をアラブ世界からインドに密輸しようとしたBaba Budan兄弟が、コーヒー豆を7粒(Seven Seeds)腰巻きに隠し、厳密な規制を突破したという逸話からきているそうです。
次に紹介する人気カフェ「Brother Baba Budan」もSeven Seedsの姉妹店になります。
メルボルン中心部CBD内にあり、大通りから中に入った小路沿いにお店があります。いつも外にまで人だかりができている、超人気店です。
ここで評判が高いのは、ミルクフォームのまろやかさ。一流のバリスタが提供するコーヒーはいつも最高級。
カフェの特徴といえば、天井からぶら下げられている大量のイス。店内でコーヒーを片手に天井を見上げたら、少し落ち着かないかもしれませんね(笑)
こちらでは「Seven Seeds」で焙煎されたコーヒー豆を使っています。
メルボルンのサードウェブの火付け役として名高いのがこのセントアリです。サウスメルボルンに位置し、大通りから外れた所にありますが、さすがメルボルンを代表するカフェだけあって常に満席状態。
店内は倉庫を改造したような広々とした空間で、テーブル数は多めですが、ピーク時には外まで人が溢れるほどの盛況ぶりです。
2005年にマーク・ダンドンさんという方がここをオープンさせましたが、2007年にサルバトーレ・マラテスタさんが引き継ぎ、ダンドンさんはその後、豆の焙煎と保存場所を求めてあのSeven Seedsをオープンし現在もオーナーをつとめています。
小路沿いにああり、看板などが一切ない隠れ家的カフェ。
ここには、テーブルとイスがなく、立ち飲みスタイルになります。まわりに会社が多いからか、サラリーマン・ウーマン達がコーヒーをテイクアウトしていく印象です。
ラテはミルクが少なめでエスプレッソが強いので、苦めラテが好きな人にはお勧めです。
シティ・ライブラリー(図書館)のすぐ近くにあり、有名なカフェ通りにも近いことから、いつも混んでいる人気店です。
コーヒーは、今回紹介するカフェのなかで、個人的に一番好きな味。酸味と苦味のバランスが程よく(私好み)、ミルクもマイルド。ほかのコーヒーは比較的酸味が強めのコーヒーが多いなか、ここはバランスがよくとても飲みやすいと思います。
今回は、数あるなかから悩みに悩んで5つのカフェを選びましたが、こだわりぬいた上質なコーヒーを提供しているカフェはほかにもたくさんあります。メルボルン中心部だけでなく、郊外にまで広げれば本当に数え切れないほどの数です。
いろんなカフェを巡り歩いて、自分のお気に入りのカフェ・コーヒーを探すのもメルボルン滞在の醍醐味のひとつですね。