DMM英会話ブログ編集部
(更新)
「使える英語ドットコム」の後藤です。
カーニバルと聞いてどんなイメージが思い浮かびますか? 日本では、華麗な衣装を身にまとった女性たちが踊るリオのカーニバルや、水の都ベネチアのマスカレードなどがよく紹介されています。
南ヨーロッパに位置するマルタでも、カーニバルは大切な年間行事のひとつです。毎年冬の時期におこなわれますが、日本人を含むたくさんの外国人観光客がマルタを訪れます。
ちなみに後述しますが、2018年は2月9〜13日の期間に開催されます。
今回は、マルタカーニバルの楽しみ方からイベント情報までたっぷりご紹介します。
※本記事の情報は筆者の体験をもとに執筆しています
キリスト教によると、イエス・キリストが伝道をはじめる前に40日間の断食をおこないました。キリストの苦しみを分かち合うため、教徒は四旬節(レント)の期間は肉食を断ち、世俗の欲を制限することとしました。この節制期間がはじまる前におこなわれたのがカーニバルです。Carnivalの日本語訳は「謝肉祭」ですが、語源はラテン語の “carnem” 「肉を」 “levare” 「取り除く」 に由来します。
カーニバル中は何をしても無礼講です。このときだけは、好きなものを飲み食いしてはめを外すことが許されます。マスクをかぶって自分のアイデンティティーを隠し、本来の社会的立場や責任を忘れて楽しみます。
マルタのカーニバルは15世紀にはじまったとの記録がありますが、大切な行事としてマルタに定着したのは16世紀で、マルタ騎士団が野外劇や晩餐会をおこなうようになってからだといわれています。それから6世紀の時を経てほぼ一度も途切れることなく続いている、マルタでもっとも古い伝統行事のひとつです。
カーニバルのみどころは、首都バレッタでおこなわれるパレードです。
市町村の代表などがチームを構成し、フロート(山車)とダンサーによるパフォーマンスを競い合います。準備は一年がかりでおこなわれますが、フロートはもちろんのこと、ダンサーのコスチュームや振り付け、演出もすべて手作りします。
パレードを飾るフロートは、金属や木材、粘土などで枠組みが作られ、成形にはパピエマシェ(紙片やノリでつくる張り子の材料)が使用されています。表面には蛍光色のようなビビットカラーが塗装され、豪華な電飾が取り付けられています。
見た目やサイズの出来具合だけでなく、フロートに込められたテーマも見どころのひとつです。
たとえば、その年に流行った映画のキャラクターや、エキゾチックな海外の文化(日本や中国など)をマルタ流に解釈したフロートもあります。
なかには、政治家や時事問題を取り上げた社会風刺が色濃いものも。
チームダンサーの衣装はコスチューム担当者による手作りです。ひとつのチームのために、男女異なる数パターンの衣装と装飾品が制作されます。
リオのカーニバルのようなセクシーなタイプではありませんが、色使いが奇抜で派手です。大きなかぶりものや着ぐるみのような衣装など、踊るには少し大変そうなデザインもあります。
パレード中に数回立ち止まり、ダンスパフォーマンスがおこなわれます。取り付けられた数台のスピーカーからはテーマに合わせた流行の曲や懐かしの歌が大音量で流れ、それにあわせてフロートの仕掛けや電飾もシンクロします。
参加チームのメンバーは、自分たちが楽しむことも忘れません。パフォーマンスがひととおり終わると、人混みの中に見つけた知り合いとおしゃべりしたり、お酒を飲んで写真を撮りあったりしています。そういう点は、演出側もかなりリラックスした雰囲気です。
すべてのチームのパフォーマンスをしっかり鑑賞したい人は、セントジョージスクエアの特設会場でおこなわれるダンス大会を見学しましょう。有料ですが、確実にゆっくり楽しむことができます。
当日、各チームのフロートはフロリアーナの町の教会前に集合します。ずらりと並ぶ大きなフロートを見るだけでも圧巻ですが、この場所はパレード前のバックステージとして使われているので、スタッフが休憩していたり、電飾や機械仕掛けなどの最終調整をしています。
Photo by: Shutterstock.com
パレードのスタート地点はバレッタにある首相官邸前 (Castille Palace) です。
パレードはマーチャントストリート (Merchant Street) をまっすぐ進み、メイン会場であるセントジョージスクエア (St George’s Square) に向かいます。
最後はバレッタの目貫通りであるリパブリックストリート (Republic Street) を行進し、フロリアーナの教会前へ戻ります。
通りは観客でとても混雑しますが、パレードはゆっくりペースですすみますので、うまく良い場所を見つけて楽しんでください。
カーニバルの会場にはたくさんの屋台が立ち並びますが、なかでもカーニバルの期間だけにしか販売されていない「プリニョラータ」(Prinjolata) がおすすめです。
このケーキ菓子は、小さく切り刻んだスポンジケーキに、赤や緑に着色されたさくらんぼの砂糖漬け、ナツメヤシ、アーモンド、チョコレートチップなどを混ぜ合わせて半円形に固めたものです。表面は生クリームで覆われ、さくらんぼやナッツがトッピングされています。
カーニバル会場には、プリニョラータをはじめとするいろんなお菓子が並びます。
マルタの定番スイーツ「カンノーロ(リコッタが入ったシチリア発祥のお菓子)」や「イムアレット(なつめやしの揚げ菓子)」、「ヌガー(ナッツが入ったソフトキャンディー)」なども人気です。
とにかくいろんな種類のお菓子が売られているので、ぜひこの機会に試してみてください!
マルタ島のお隣ゴゾ島では、風変わりなカーニバルがおこなわれます。人口4,500人の町ナドゥールで開かれるカーニバルには、正式な企画やプログラムが一切ありません。かわりに、グロテスクな仮装やコミカルなキャラクターに変装した人たちが勝手に集まり、朝方までどんちゃん騒ぎをします。
子供同士やファミリーで参加する人もいますが、どちらかと言えば、10〜20代のグループが友達と一緒に仮装をして盛り上がっています。
ゴゾのカーニバルはマルタ島の住人にも人気があります。マルタ島からナドゥールまでの移動は混雑しますが、状況に合わせてゴゾフェリーとバスの追加運転があります。
1. カーニバルの由来
2. マルタカーニバルのみどころ
3. パレードのルート
4. 期間限定スイーツ「カーニバルケーキ」
5. ゴゾ島のカーニバル
について紹介しました!
2018年のカーニバルは真冬の2月上旬におこなわれますが、南ヨーロッパに位置するマルタでは、比較的見学しやすい気候であると予測されます。
みなさんにも、世界遺産のバレッタを練り歩くカラフルなフロートとマルタ人の陽気なパフォーマンスをぜひご覧いただきたいです。