まっつん
(更新)
まっつんです。
現在グルジア共和国におります。
ここグルジアの首都トビリシにて、バレリーナとして活躍している夏見亜友子さんに
お会いしてきました。
グルジアを拠点として活動している、グルジア国立バレエ団でバレリーナをしています。
バレエ界では伝説となるほど有名な、"ニーナ・アナニアシヴィリ"が芸術監督を務めていることで知られています。
1週間のスケジュールですが、週末が本番、その他平日がレッスンとリハーサルです。
レッスンはだいたい朝の11時頃から19時くらいまでのことが多いですね。
17歳の時から2年間、ポルトガルにバレエ留学をしていたのですが、卒業公演の際に先ほどのニーナさんにコーチングをしてもらったのがきっかけです。
ポルトガル留学後は、イギリスやドイツ、チェコなど海外での活動を検討していたのですが、そのことをニーナさんのマネージャーにお話したことがありました。
その後マネージャーさんがニーナさんに私の件をお伝えいただいたこともあり、ニーナさんご本人よりグルジア国立バレエ団の「オーディションを受けてみない?」とお誘いいただき、受けさせていただきました。
最初は研修生という形でしたが、無事オーディションに合格し、グルジア国立バレエ団の一員となることが決まり、グルジアにやってきました。
研修生として入団してから4ヶ月ほど経った、2013年1月に正式に団員となることが出来ました。
ポルトガル留学時代の1コマ(夏見さん:写真中央)
決してそんなことはなかったです。
私が海外でバレリーナを目指すと決断したのは、中学2年生の頃。実際に行ったのは17歳の時です。早い人は15歳頃で留学している人もいます。
日本のバレエって少し敷居が高いイメージがありますよね、私もそうでした。
海外のほうが文化が根付いていて気軽に見に行ける環境があります。そこに惹かれました。
また、ダンサーに個性的な人が多く、私自身彼らと同じ環境で踊りたいという気持ちもあり、海外に行くことを決意しました。
父が美容関係の仕事で、母が料理関係の仕事で、それぞれ海外で働いていた経験があったことも大きかったかもしれません。海外にいくことを相談したときも反対されず、むしろいってらっしゃいと背中を押してもらいました。
今グルジアの地で頑張れているのも家族の支えがあってこそだと思います。
バレエ用語はフランス語がベースなのですが、これは基本的に世界共通です。
ただ、監督からの指示やメンバーとコミュニケーションを取る際には、基本的にはグルジア語、ならびに英語ですね。
英語は特にどこかで勉強をしたわけではないですが、使いながら勉強して何とかしています。今は団員にアメリカ人やイギリス人がいるので、時々教わったりもしています。
先日夏休みで一時的に日本に帰ったのですが、新宿駅で外国人に英語で道を聞かれました。
その際にスムーズに答えることが出来て自信になりました。
この経験も踏まえてより一層英語を勉強しようというモチベーションが上がりました。
将来他の国でバレエをすることも考えていますし、英語はどこの国でも必要となります。
アメリカやイギリスなど英語が母国語の国が一番いいとは思いますが、どのような環境でも自分次第で上達できる事を今回の経験で改めて実感したいい機会となりました。
何と言っても人がいいですね。グルジア人はみんな優しくて、すごいフレンドリーです。
日本にも興味を持ってくれてる人が多くて、日本が好きっていうのが見えるのが嬉しいです。団員の中でも日本語を勉強してくれてる方もいます。
グルジアは日本人にはあまり知られてないですが、本当にいい場所なのでおすすめです。
ということで、突然ですがここからは夏見さんお気に入りのグルジア、ベスト3をご紹介します。
(市内にある温泉街)
首都トビリシには温泉があります。
旧市街にあり、ハマムと呼ばれている浴場が有名です。
バレエ団のメンバーと一緒に行ったりすることもあります。
1回50ラリ(約3,300円)で浴場を貸し切りで利用出来ます。
(ハマムの外装)
(ハマムの看板)
※ちなみに、一番安い公衆浴場は1回3ラリ(約200円)です。ちゃんと硫黄の匂いがしました。最高でした。(松本調べ)
グルジア料理はどれも美味しくて、基本的に日本人の口に合うものも多いと思います。
私が特に好きなのはこの2品です。
1品目はヒンカリです。
小籠包に似た料理です。皮の中にスープとスパイスで味付けされたお肉が入っていて、
胡椒をつけて食べます。熱々のヒンカリは最高です!
※1個あたり0.6ラリ(1個約40円)でした。ビールにもよく合います(松本調べ)
ちなみにビールは1本2ラリ(約130円)です。
2品目は、シュクメルリです。
こちらは1皿12ラリ(約750円)でした
手羽先のクリームガーリックソースです。お肉も美味しいのですが、パンをスープに付けて食べるのも絶品です。おすすめです。
あとグルジアはワイン発祥の地ということもあり、ワインも美味しいですね。
バレリーナということで体型管理も仕事なのであんまり飲んだり、食べたり出来ないのが残念です。笑
(ワイン屋さんの看板は街中で見かけます)
グルジアで暮らし始めて2年が経ちましたが、美しいトビリシの街並みが大好きです。
いくつかご紹介します。
平和の橋
2010年に作られたばかりの不思議なデザインの橋です。イタリア人建築家によって作られたそうです。地元の人にも人気です。
(中から見るとこんな感じです)
高台からの街並み
ロープウェイで山に上がると、そこからトビリシの街並みが一望できます。
近くなので行ってみましょう。
ロープウェイは片道1ラリ(約65円)
山の上まで来るとトビリシの街並みが一望できます。
先ほど紹介した平和の橋も左側に見えますね。
ちなみに夜景はもっとキレイです。街の中心地からも近くて、簡単に来れる
場所にあるので、時々ふらっと見に来たりします。
平和の橋も夜はライトアップします
グルジアはキリスト教国で、教会や修道院なども夜はライトアップしています。
クリスマスの時期はとても華やかになります。
グルジアのおすすめご紹介ありがとうございました!
グルジア国立バレエ団は80名ほど所属しているのですが、女性は私ともう一人の日本人以外は全員グルジア人です。グルジア人のスタイルってロシア人に近いんですが、手足が長かったり、筋肉がすごかったり、身長が高かったりで、日本人に比べると圧倒的にバレエ向きの体格をしてるんですね。
努力で何とかなる部分もありますが、体格はどうにも出来ない部分がある。
それであれば、他の部分で戦うしかない。
スタイルで勝てないのであればということで、テクニックを磨いて勝負していきたいと思います。
今は本番の舞台に立てたり、立てなかったりですが、見ている人は絶対に見ていてくれていると思うので、より練習をこなして、結果を出していくしかないですね。
常に上があるので、より高いレベルを目指してやっていきたいと思います。
ポルトガル留学時代に、ジャンプの着地を失敗して皮膚が破れる大ケガをしてしまった際の話をお聞きしましたが、
その際に「プロになる前に経験できて本当に良かった」と話されていたのが印象的でした。
辛い経験であったことは容易に想像できますが、そのように物事を考えられることは並大抵のことではないと思います。
何事も常に前向きに、プラス思考で物事を考える夏見さんの姿勢は見習わせてもらおうと思いました。
グルジアはほとんどの方に馴染みがないかと思いますが、物価も安く、先ほど紹介した料理やワインをはじめとして食べ物もお酒も美味しいので、非常におすすめです。
夏見さんありがとうございました。