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ロンドンで移動する際の乗り物は? 主な移動手段「地下鉄」と「バス」の概要まとめ

ロンドンで移動する際の乗り物は? 主な移動手段「地下鉄」と「バス」の概要まとめ

この記事を読んでいる方の中には、留学が決まってワクワクしているという人、「留学したらあれもこれもしたい」と妄想を膨らませてる人もいらっしゃるのではないでしょうか。

留学を目いっぱい楽しむために欠かせないのが現地での移動手段です。

移動の「足」である交通機関を使いこなせば時短にもなります。

今回は、世界でも大都市のひとつであるイギリス・ロンドンにスポットを当て、主な交通手段となる乗り物について紹介します。

ゾーンについて

ロンドンで公共交通機関を利用する場合、「ゾーン」の存在を知っておく必要があります。

日本の場合、どこからどの駅へ行くのか、移動した駅の数によって料金が決定しますよね。

しかし、ロンドンの場合はゾーンというエリアが決められていて、どこからどのゾーンへ行くのかによって料金が変動します。料金を決める基準が駅数ではなく、ゾーンになっているのです。

ロンドンの中心部がゾーン1、郊外に行くほど番号が大きくなる仕組みで、現在はゾーン9まで存在しています。
ゾーン1は東京で例えると銀座のようなエリアで、ゾーン9は横浜、湘南ぐらいの距離感です。

なお、バスに関してはゾーンシステムは適用されず、どれだけ乗っても一律料金となります。

留学生が使う主な乗り物

ロンドンで主に使うことになるのが地下鉄電車バスです。

それぞれどのようなものなのか確認していきましょう。
 

地下鉄: アンダーグラウンド


 
地下鉄はアメリカ英語だとSubway(サブウェイ)といいますが、ロンドンの地下鉄はUnderground(アンダーグラウンド)といい、各駅の入り口には赤と青でデザインされ「Underground」と書かれたマークが掲げられています。

ロンドンでは特に地下鉄が主な移動の手段となっており、Tube(チューブ)という愛称で呼ばれるなど市民に親しまれています。ちなみに開業が1863年と、世界最古の地下鉄でもあります。 (日本はまだ江戸時代でした。)

地下鉄を運営しているのはロンドン交通局で、2018年現在、ロンドン市内には11の路線が走っています。

路線は以下のとおりです。

    Bakerloo Line(ベーカールー線)
    Central Line(セントラル線)
    Circle Line(サークル線)
    District Line(ディストリクト線)
    Hammersmith & City Line(ハマースミス&シティー線)
    Jubilee Line(ジュビリー線)
    Metropolitan Line(メトロポリタン線)
    Northern Line(ノーザン線)
    Piccadilly Line(ピカデリー線)
    Victoria Line(ヴィクトリア線)
    Waterloo & City Line Crossrail(ウォータールー&シティー線)

また、2019年の秋には「エリザベス線」という新しい路線も開通予定です。(2018年10月現在)

これらの路線は名前に加え、利用者がわかりやすいようにによって識別されます。

例えば、ベーカールー線は茶色、セントラル線は赤、ピカデリー線は青といった具合です。日本の地下鉄も色によって路線がわかるようになっているので同じですね。
 

オーバーグラウンド

ロンドン市内では地下鉄以外に、地上を走る電車もあります。

それが「Overground(オーバーグラウンド)」と「National Rail(ナショナルレール)」と呼ばれる電車です。

オーバーグラウンドはロンドン交通局が運営する鉄道で、シルバーリンク・トレインズという以前運行されていた鉄道が元になっています。ナショナルレールはイギリス列車運行会社協会(ATOC)に加盟する鉄道であり、イギリス国鉄に由来しています。

これら2つは同じ地上を走る鉄道であっても、違いがあるのです。

どちらもロンドンの中心部には乗り入れておらず、主にゾーン2より外の郊外を走っています。駅と駅の距離が長いのが特徴で、住んでいる地域によっては地下鉄より移動時間を短縮することができます。

ただ、本数は地下鉄よりも少なく、地下鉄駅との乗り換えができない駅も少なくないので、利用にあたっては路線図をちゃんと確認しなければいけません。
 

バス

ロンドンといえば真っ赤な二階立てのバス「ダブルデッカー」が有名ですが、バスは名物としてだけでなく移動手段としても非常に役立ちます。

ロンドン市内にはたくさんのバスが走っており、1、2、158、223といった具合に、番号によって路線が分かれています。

バスは、都心部から郊外の住宅地までその路線数は675にもおよび、約9,300台のバスが市内を走っています。これだけの大きなバスネットワークは世界でも珍しく、ロンドンのバスは世界最大規模であると言っても過言ではありません。

また、夜間も走行している路線もあるので、終電を逃したあとでも自宅に戻ることが可能。夜間走行のバスはNight Busと呼ばれていて、バスの番号の前に「N」がついているのが目印です。

Night Busとは別に24時間運行している路線もあり、運行路線の数は少ないですが、タクシーに比べて安価で移動ができるので、ロンドン市民の頼みの綱となっています。

ロンドンのバスの特徴

バスの運営を行っているのは、地下鉄と同じくロンドン交通局。
バスの特徴をいくつかを紹介します。

・ロンドンバスは2015年から16年にかけて4億9,300万kmを走行している
・乗車はキャッシュレス(専用のカードを使う)
・ロンドンに暮らす人の90%以上はバス停から400m以内の場所に住んでいる
・イギリス全土のバスの約半分はロンドンのバス

こうして見ると、バスがいかにロンドンでは身近な存在であり、便利なものであるかがわかりますね。
 

Santander Cycles(レンタルサイクル)


Photo: Shutterstock.com

Santander Cyclesとは、公共自転車レンタルサービスのこと。

クレジットカードで2ポンドを支払うと、24時間何度でも自転車に乗ることができるサービスなのですが、これについては少々システムが複雑なので注意してください。

まず利用できる24時間について、実際に自転車に乗れるのは一度の乗車につき30分という枠内であり、30分を1分でも過ぎると追加で2ポンド支払わなければいけません。

この追加を避けるためには、30分以内に一度自転車を返して、新たな乗りなおす必要があります。つまり、連続で1時間乗り続けたい場合は、30分内に一度返却し、再度自転車に乗り直す必要があるというわけですが、そうした場合でも料金は変わらず2ポンドのまま。

このサービスの特徴は自転車を元の場所に返さなくていい点にあります。ロンドン市内のいたるところに写真のような指定の駐輪場があり、利用者はどこかの駐輪場に返却すればいいという仕組みです。

そのため、自転車で観光地を巡って終わったら近くの駐輪場に返せばいいので、借りた場所から離れた場所に行っても帰りのことを心配する必要がありません。

電車やバスと合わせて利用することで移動にかかる費用を大幅に抑えることがで切るのでおすすめですよ。

ただ、駐輪場に置ける台数が決まっているので、満車の時は他の近くの駐輪場を探さなければいけないので気をつけてください。

また90ポンド (2018年10月現在)で1年間使い放題のプランもあるので、長期で留学する場合は自転車を購入する代わりにこちらのプランを使用するといいでしょう。

*Santanderはイギリスの銀行で、現在のシティサイクルのスポンサーです。スポンサー契約には期間が定められており、名前が変更になる場合があります。

 

ロンドンの生活に欠かせないオイスターカード

日本で電車に乗る際にPASMOやSuica、ICOCAなどのICカードを使う人は多いでしょう。そうしたICカードはロンドンにも存在します。
それが「Oyster Card (オイスターカード)」

オイスターカードは地下鉄やバスで利用できるICカードです。カードは、駅の券売機や街の小さな商店のようなお店で入手・チャージが可能。
なお、入手の際は5ポンドのデポジットが必要となります。

カードの利用法
  • チャージして利用
  • 1週間のトラベルカードとして利用
  • 1ヶ月のトラベルカードとして利用
  • 1年のトラベルカードとして利用

日本だとICカードは乗り物のほかコンビニなどでも利用できますが、オイスターカードの場合は乗り物の乗降に限られます。

トラベルカードは定期券のように自分で指定したゾーン内であれば、期限内に何回でも地下鉄を利用することができます。バスの場合はゾーンに関係なく、トラベルカードがあればどのバスにも乗り放題です。
 
定期利用ではなくチャージして利用する場合、地下鉄であれば、目的地となるゾーンや利用する時間帯に応じて金額が変動し、バスの場合は一律で1回1.5ポンドとなります。

ただし、オイスターカードには1日の利用上限があるので、地下鉄の場合はゾーンと時間帯によって、一定金額以上が請求されない仕組みになっています。またバスの場合は、ゾーンに関係なく1日4.5ポンドが上限。つまりバスだと4回目の乗車から料金が発生しないということです。

先述の通り、バスはキャッシュレスで現金の支払いはできないのでオイスターカードは必須。また、地下鉄では切符も利用できますが、オイスターカード利用よりも料金が高いため、基本的にはオイスターカードを利用した方がお得でしょう。

 

地下鉄・バスの乗り方

地下鉄やバスに初めて乗る人にとっては、乗車がちゃんとできるのか不安に感じるかもしれません。そこで、続いては地下鉄とバスの乗り方について簡単に説明します。
 

地下鉄の乗り方

地下鉄の場合、日本と同じで改札に切符を通すか、オイスターカードを黄色いリーダーにタッチすることで改札内に入ることができます。

一方で、切符を持っていない、もしくはオイスターカードにチャージできていない状態であれば、まず券売機に行きましょう。

券売機では切符の購入やオイスターカードのチャージを行うことができます。ロンドン地下鉄の場合、券売機の説明画面を日本語表示にすることができるため、英語に不安がある方は最初に言語を変更してから利用するようにしてください。あとは日本語の説明にそって操作をすれば大丈夫です。
 

バスの乗り方

バスに関しても、日本のバスとの違いはほとんどありません。乗車時はオイスターカードを機械にタッチしましょう。また、降りたいバス停の名前がコールされたらボタンを押して降車の合図を送ります。

注意しなければいけないのが、バスに乗るとき、運転手に対して手を上げて合図しなければバスは止まってくれないという点です。タクシーを止めるように、バスに乗る場合も手を挙げてドライバーに合図をしましょう。

また、乗車は前のドアから行い、降車は後ろのドアから行うという点も忘れないでください。
 

注意点

最後に地下鉄やバスを利用する際の注意点について伝えておきます。
 

地下鉄は乗り越し精算ができない

日本だと降りる予定の駅を通り過ぎて別の駅で降りた場合、乗り越し精算をすることで降車することができます。しかしロンドン地下鉄の場合、乗り越し精算はできません。

もし乗り越してしまうと、罰金を支払うことになります。罰金は高額になるため、切符を利用するのであれば寝過ごさないように注意しなければいけません。
 

急な運行停止

日本では、地下鉄が1日中動かないということはほとんどありませんよね。しかしロンドンの場合、ストライキや工事のために地下鉄が動かない日が時々あります。

駅の構内で事前に予告はしているのでこまめに確認しておくようにしましょう。特に週末は、工事のために動かなくなることがあるので注意してください。

また、バスに関しても急に運行停止になることがあります。私の場合、乗車したバスが渋滞にはまってしまったため、途中で降りてくださいと言われたことがあります。

このように、日本では考えられない理由で地下鉄やバスが利用できなくなることは珍しくありません。そういった時のためにも、バスマップや地下鉄マップを持ち歩くようにしておくことをおすすめします。
 

まとめ

今回はロンドンの地下鉄とバスについて紹介しました。

地下鉄もバスも基本的には日本のそれと似ているため、利用に関しては決して難しくありません。

うまく使えばロンドンをより楽しむことができるので、今回紹介した内容を参考にぜひ地下鉄やバスを利用してみてください。