年の瀬も近づいてきましたが、今年の年末年始は海外で過ごすという人も多いのではないでしょうか。しかし、海外旅行では予期せぬトラブルに巻き込まれてしまうことも。いざトラブルに対処しようとしても、言葉の問題や文化の違いによってなかなか思うように解決できないケースも考えられます。
そこで今回は海外旅行に行く人必見の、旅行中にトラブルにあった時に使えるフレーズ、さらには正しい対処法も合わせてご紹介します。
空港でのトラブル
フライトに間に合わない
- I’m afraid I might miss my flight at 10:30.
「10時30分のフライトに乗り遅れそうです」
※“I'm afraid~” は「(好ましくないことについて)…と思う」という意味です。
- Could you speed up the boarding process?
「搭乗手続きをなるべく早くしてくれませんか?」 - Could you help me get the next flight?
「次のフライトに変えてもらえますか?」
空港への到着が遅れたり、天候不良によってフライトがキャンセルになったりと、フライトにトラブルが発生する可能性も。フライト時間に遅れそうな時には、係員に事情を伝えれば税関や手荷物検査などを優先的に受けさせてもらえる場合があります。
また、フライトがキャンセルになった時は別便を振り当てられるので確認しましょう。ただし、LCCの格安航空券などでは別便がない場合もあるので、あらかじめ規約をチェックしておく必要があります。
荷物が出てこない
- My baggage hasn’t arrived yet. This is my claim tag.
「私の荷物が着いていません。これが手荷物預り証です」 - Will you call me at the hotel when you find my baggage?
「荷物が見つかったらホテルに電話してくれませんか」
預けた荷物が行方不明になる(lost baggage)も、よく見られるトラブルです。乗り継ぎ処理や仕分け作業のミス、他の乗客が間違えて持っていくなどさまざまなケースが考えられますが、まずは係員に事情を説明しましょう。
その際に預り証を提示し、書類を作成し、そして荷物発見の連絡を待つことになります。
ホテル・宿泊先でのトラブル
オーバーブッキングで部屋がない/予約内容が間違っている
- Are there no vacant rooms at all?
「空いている部屋は全くないのですか?」
※ 空き室のことを “vacant room” と言いいます。
- Could you arrange another hotel nearby?
「近くの別のホテルを手配してもらえませんか?」 - You’ve given us the wrong room. We reserved a double/twin room.
「部屋が違います。ダブル/ツインの部屋を予約しました」
ホテルは当日キャンセルが入ることを見越して多めに予約を取っています。しかし、その見込みが外れ、空いている部屋がない「オーバーブック(over book)」という状況が発生することも。
その場合はまず本当に部屋が空いていないか確認します(予約した部屋よりランクが上の部屋が空いていて、交渉次第で同じ値段で宿泊できることもある)。それでも無理な場合は近くのホテルを紹介してもらいましょう。
また、予約内容とは異なる部屋に宿泊することになった場合には、
- Is it possible to stay without changing prices?
「値段変更なしで宿泊することは可能ですか?」
と確認しておきましょう。
部屋の設備に不備がある
- The hot water isn’t working.
「お湯が出てきません」 - The toilet doesn’t flush properly/completely.
「トイレが流れません」 - There doesn’t seem to be any ○○ in the room.
「部屋に〇〇がありません」
部屋の設備や備品のトラブルはフロントに電話するなどして解決しましょう。どうしても解決できない場合は、
- Can I move to a different room?
「別の部屋に変わることはできますか?」
と交渉してみましょう。
会計時のトラブル
- I think that the check is wrong.
「会計が間違っているようです」 - I think you gave me the wrong change.
「お釣りが間違っているようです」
※“I think~” とすることで「のようです/と思います」と断定的ではなく柔らかい表現になります。
- What is this charge for?
「この金額は何ですか?」
旅行中にはホテル、レストラン、ショッピングなどで多くの会計の機会があります。ときには意図的に会計を誤魔化そうとしているケースもあるので疑問を感じたら毅然と対応しましょう。
>>日本人は高く買いすぎ!? 旅行先での値引き交渉に使える必殺英語フレーズ10選
移動中のトラブル
道に迷った
- I’m lost/I lost my way.
「道に迷いました」 - (地図を見せながら)Where are we on this map?
「地図でどのあたりですか?」 - Could you tell me the way to ○○?
「○○への道を教えてもらえますか?」
連れとはぐれた
- My child is missing.
「子どもが迷子になりました」 - (建物内で)Can you make an announcement?
「呼び出しはできますか?」
旅行中に知らない道を歩いていればどうしても道に迷ったり、連れとはぐれてしまう可能性があります。そんな時は勇気を出して道行く人を頼りましょう。はぐれた際にはホテルに集合するなどあらかじめ取り決めておくことも効果的です。ホテルの情報が記載されたカードが用意されていることがあるので、それを財布に入れておくと便利ですよ。
- Can I have a card with the hotel name and address?
「ホテルの名前と住所が載っているカードをもらえますか?」
病気や怪我をしたとき
- Please call an ambulance for me.
「救急車を呼んでください」 - Is there a hospital nearby?
「近くに病院はありますか?」 - I have a terrible headache.
「頭痛がします」
※ I have a(n) + (症状の名前)で痛みや症状を伝えることができます。
- 頭痛 – headache
- 腹痛 – stomachache
- 下痢 – diarrhea
- 喉の痛み – sore throat
- 鼻水 – runny nose
- 貧血 – anemia
海外での医療費は高額になるケースが多いです。そのため海外旅行保険に入っておくことをお勧めします。病院では身分証の提示を求められることもあるのでパスポートを持っていきましょう。また、予約がないと受け付けてくれない場合もあるので、緊急で診てほしい時には、
- I did not make an appointment but it’s urgent.
「予約をしていませんが緊急です」
と伝えましょう。ホテルやレストランの予約 “reservation” と異なり、病院での予約は “appointment” を使います。
紛失や盗難にあったとき
- I lost my passport and credit card. I think someone stole them.
「パスポートとクレジットカードを盗まれました」 - I left my bag in the Taxi.
「バッグをタクシーに置き忘れました」 - I need a copy of the theft/loss report.
「盗難/紛失証明書が必要です」
パスポートを失くした場合の対処は以下の流れになります。
- 現地の警察署でパスポート紛失証明書を作成
- 日本大使館 “Japanese embassy” で紛失届を作成
- 新規パスポート発行
いきなり警察に行くのが不安であれば、まず日本大使館に連絡して指示を仰いでもいいでしょう。その際パスポートのコピーを持っておくと手続きがスムーズになります。
クレジットカードの盗難・紛失時には、日本のカード会社のコールセンターに電話をして即刻カードを無効にすることが可能です。カード会社の連絡先を控えておくと素早く対応できますよ。
おわりに
せっかくの海外旅行、道中楽しく過ごしたいですね。しかし、どんなに注意していてもトラブルが向こうからやってくることもあります。大切なのは、被害を最小限にするためにあらかじめ準備しておくこと。トラブルへの対処も万全にしておけば、心置きなく旅を楽しむことができます。それでは安全で快適な旅を!