Brexit、Scexit、Calexit ...世界の独立運動とネットの反応【デイリーニュースで振り返る2017 vol.4】

こんにちは。
ピザ大好き、日系アメリカ人のエリックです。

DMM英会話の大人気教材である『デイリーニュース』から毎回気になるニュースをピックし、英語のポイントだけでなく文化や歴史、イマの社会情勢などにも触れながら紹介する連載『デイリーニュースで振り返る2017』。

今回はその第4弾、ピックした記事は『スコットランドのナショナリスト、新たな独立国民投票求める』です。

2016年、大きな話題となったイギリスのEU離脱に関する国民投票。国民投票は「離脱」という結果に終わりましたが、それに納得できないイギリスの構成国の一つであるスコットランドが、今度はイギリスから独立しようと動き出しているのです。

現在世界では、真っ二つに割れている国がいくつも見られます。本記事では、イギリスだけでなく、世界中で注目を集めている独立運動と、それらに対するネット上の反応に触れていきます。

SNSに投稿されたリアルな英語も解説しますので、カジュアルでユーモアのある英語表現に興味がある方にもぜひ読んでいただきたい内容になっています。

 

スコットランドのナショナリスト、新たな独立国民投票求める

"Scottish Nationalists Seek New Independence Referendum"
『スコットランドのナショナリスト、新たな独立国民投票求める』
(March 16, 2017)

上記記事より英文を一部抜粋し、解説していきます。
※全文はこちらからご確認いただけます。

【解説】

「首相」は国によって呼び方が変わります。

例えば日本やカナダの「首相」は ”prime minister”、ドイツなどでは “chancellor”、スコットランドでは “first minister” です。アメリカなどの「大統領」“president” ですね。

“break up” は「分裂する」という意味ですが、恋愛では「別れる」という意味もあります。

 

【解説】

“bill” は「請求書」「勘定書き」「ビラ」など様々な意味がありますが、今回の場合は「と言われる」「と宣伝する」「と広告する」のような意味で使われています。

“once in a lifetime” は「一生に一度」という意味で、とてもよく使われる表現です。例えば “once-in-a-lifetime opportunity” といえば「一生に一度のチャンス」という意味になります。

 

1.BREXIT(イギリスのEU離脱)

昨年大きな話題となったイギリスのEU離脱に関する国民投票。
日本のニュースでもよく耳にした “Brexit”(ブレキジット)という言葉は、“Britain”(イギリス)“Exit”(退出)を合わせた造語です。

イギリスの国民は、EUに加盟していることによって移民の流入を制限することができない点や、ユーロ圏ではないのにユーロ危機に巻き込まれるなど、不満を募らせてきました。

そこで、当時のキャメロン首相が総選挙の時に国民の支持を得るため、EU離脱に関する国民投票を行うと公約したのです。そしてキャメロン首相はそのまま当選し、国民投票が実施される運びとなりました。

EU離脱派の意見は、移民政策や、国の主権、EUへの巨額の拠出金などを理由に離脱を主張し、一方残留派は、経済や安全保障の利点を主張しました。

世論調査では、若者は残留を支持する人が多く、逆に高齢世代は離脱を支持する人が多く見られました。

結果、みなさんご存知の通りイギリスはEUを離脱することが決定。日本や世界にも影響を与える、2016年を代表する一大ニュースとなりました。

 

ネットの反応

これだけ大きな話題になったブレキジットに対して、世界中のネットユーザーが反応しないわけがありません。以下にいくつか紹介します。

ツイート:「仕事でうまくいかない日があったら、自分は非意図的にイギリスをEUから連れ出したデイビッド・キャメロンではないということを思い出して。」

ツイート:「もう高齢者に席は譲らない。目には目をだ。」

“Eye for an eye” は日本語の「目には目を」と同じ意味の表現です。“give up” は「あきらめる」や「手放す」という意味の表現で、ここでは「譲る」の意味で使われています。

ツイート:「テキサスが何か始めそうだね。」

テキサスは米国からの独立を求める運動をしている州です。 “shit” は汚い言葉で「クソ」のような意味ですが、ここでは「くだらないこと」のニュアンスで使われています。

ツイート:「現在の世界中の為替トレーダー。」

ツイート:「3回勝負はどう?」

 

2.SCEXIT

さて、今回のニュース記事のテーマであるスコットランドの独立運動ですが、“Brexit” の名前から “Scexit”(スケキジット)と呼ばれることもあります。

“Scexit” を理解するには、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(イギリス)が、複数の「国」によって構成されているということに注目しなければなりません。イギリスは主権国家です。その構成国であるイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドは主権国家ではないですが、それぞれ「国」(country)と呼ばれています。

世界のどこかで観光客同士が偶然出会って会話を始めた時に、あいさつ代わりに “Where are you from?” (どこから来たの?)という質問は一般的。

そんな時、日本出身であれば “Japan” というのが基本ですが、イギリス出身の人は “Wales” や “Scotland” のように、「イギリス」ではなく、出身の構成国を答えることが多いです。

そして昨年のEU離脱に関する国民投票では、これらの構成国の間で投票結果が大きく異なりました。イングランドとウェールズでは「離脱」が過半数の票を得ましたが、スコットランドでは全ての地域で「残留」が多数でした。

実はスコットランドでは、2014年にもイギリスからの独立を問う国民投票が行われています。その時の結果は賛成45%、反対55%でイギリスに留まることとなりました。

しかし今回のブレキジットの国民投票の結果を受けて2回目の独立国民投票が行われたなら、前回の結果が覆る可能性は大いにあり得ます。

 

ネットの反応

ツイート:「2020年にはイギリスはおそらくEUから離脱してるだろう。そしてイギリス(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)はもうイギリスではなくなっているかもしれない。離脱派のみんな、ありがとうね。」

ツイート:「Scexitには反対。スコットランドの独立のことじゃないよ、呼び方の問題。BrexitもひどかったけどScexitはもう語源的な罪だよ。」

“Scexit” は “Brexit” を真似てついた名前ですが、英語の発音的にあまりしっくりこない人が多いようです。ゴロが悪く、「なんだか悪いものの名前みたい」「ハリー・ポッターに出てくるモンスターみたいな名前だ」のような意見も見られます。

ツイート:「警告:Scexitという言葉を使用した場合は文書による注意があります。2度目はブロックで罰せられることがあります。容認できる代替案はScOut。」

やはりネーミングが気に入らない人が多いみたいです。センスがないからと、自分で代替案を提案する人もいます。

“ScOut” “Scotland” “Out” をあわせたものですかね。

 

3.CALEXIT

最後はやはり外すことができない、米国トランプ大統領関連の話題。

アメリカが真っ二つに割れているのは広く知られていますが、今回の選挙結果に特に納得のいっていない州があります。

それがカリフォルニア。

カリフォルニアは歴史的に民主党が強い州であるだけでなく、移民の割合が非常に高い州です。

2015年の国勢調査では、初めてヒスパニック系の人口が白人人口を上回り、また、アジア系人口も全米で最も多いとされています。過激な移民政策を行うトランプ大統領への反発が強いのも必然なのかもしれません。

昨年の大統領選挙で、カリフォルニアは61.5%でクリントン候補が大勝しました。カリフォルニアで勝ったことによって、アメリカの州の中で最も多い55人の選挙人をクリントン氏が獲得したことになります(2番目に多いのはテキサスの38、3番目はフロリダで29)。

しかし、米国の大統領はトランプ氏に決定しました。

カリフォルニア州はアメリカの中でも群を抜いて人口や経済の規模が大きく、GDPも2兆ドル以上でアメリカ全体のGDPの10%以上を担っています。

世界の他の国と比べると、カリフォルニア州だけでフランスとほぼ同じGDPとなっており、もしカリフォルニア州が国だったなら、GDPランキングではフランス、インド、イタリア、ブラジル等を抑えて6位にランクインします。

しかし、軍隊の問題など、そう簡単に独立ができるわけではありません。
トランプ大統領の誕生によって “Calexit”(カレクジット)とも呼ばれる独立運動が盛り上がりを見せ、独立を目指す “Yes California Independence Campaign” は2019年の春に住民投票を実施することを目指しています。

実際にカリフォルニアが独立するかどうか、その現実性がどれくらいなのかはなんとも言えませんが、昨年世界中で多くの予想外の出来事がありましたので、もう何が起きてもおかしくないように思います。

ちなみに筆者はカリフォルニア生まれのアメリカ国籍ですが、もしカリフォルニアが独立したらカリフォルニア人になるのかな?とふと思ったりします。

 

ネットの反応

ツイート:「私は100%これを支持する!カリフォルニア独立!!」

ツイート:「カリフォルニアをとって、カナダにくっつけるのはどう?」

カリフォルニアをカナダの一部にしてしまおうという人もいます。

ツイート:「Calexit支持者のみんな…カナダはあなたたちを喜んで向かい入れるわ!もうすでにたくさんの価値観を共有してる!」

カナダも受け入れる気満々のようです。

ツイート:「Calexitの議論、ワシントンとオレゴンも含み始める。Calicadia誕生の準備はOK?」

もしかしたらこんな形のカナダが誕生するかも?

 

【おまけ】米国大統領選挙に対するネットの反応

イギリスのEU離脱が決まった時は、これが2016年を象徴する出来事になるだろうと多くの人が思ったのではないでしょうか。

しかし、2016年はそれだけでは終わらず、米国の大統領選挙で大方の予想と裏腹にトランプ候補が当選しました。この時、世界中からは様々な反応がありました。おまけとして、いくつか面白いものを紹介します。

ツイート:「イギリス:ブレキジットは、一国が行うことができる最も愚かで自滅的な行為である。
アメリカ:ちょっと待ってろ。」

“Hold my beer” は直訳すると「ビール持ってて」になりますが、これは「(何かするから)ちょっとビール持ってて!」のようなニュアンスだと思っていただければOKです。

基本、何か馬鹿げたことをする時に使われます。”I can do that. Hold my beer.” (俺それできる。ちょっとビール持ってて。)や”Hold my beer. Watch this.” (ビール持ってて。見てて。)のように言うこともあります。

ツイート:「イギリス:『ねえ、アメリカ、これ見てて!』
*イギリスが自分に火をつける*
アメリカ:『いいね。ライター借りていい?』」

 

おわりに

イギリスのEU離脱については知っていても、スコットランドやカリフォルニア、世界中のその他の地域でも独立運動が起きていることを知っていましたか?

カリフォルニア州のアメリカからの独立は現段階では現実的ではないかもしれませんが、トランプ政権が続く限り、注目すべきキーワードかと思います。

スコットランドについては、本当にイギリスがイギリスでなくなってしまう可能性もあるのではないでしょうか。今後も注目していきましょう。

ニュースを読むだけでなくその文化的な背景を知ること、より深く理解することで、英語学習もより楽しくなるのではないでしょうか。

今後もデイリーニュースで楽しく英語を勉強していきましょう!

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