Hiroe H
(更新)
こんにちは、Hiroe H.です!
現在私はカナダの大西洋州の1つであるノバスコシア州に住んでいます。
カナダにあまり馴染みのない人は、大西洋州と聞いてもパッとしないかもしれませんが、その名の通り大西洋に面している州で、ニューブランズウィック州、ノバスコシア州、プリンスエドワードアイランド州、ニューファンドランド・ラブラドール州の4つの州から成っています。
ノバスコシア州は北海道より少し小さく、人口は北九州市の人口と同じくらいで、要するに田舎です! しかも私の住んでいる町は人口がたったの4,000人という超ど田舎。でもこんなど田舎に7人の日本人永住者がいるなんてすごいと思いませんか?
家族はカナダ人の夫、大学生の娘、高校生の息子の4人家族です。私は高校卒業と同時にアメリカへ飛び立ち、しばらくアメリカで暮らしていた経験があったのと、20年以上一緒にいる夫との会話は基本英語なので、移住の際も英語に困ることはありませんでした。
ですが、言葉の壁はなくても海外に移住するのって結構大変! それでも移住しようと決断した理由や、移住してきて驚いたことなどを紹介したいと思います。
まず我が家の移住理由からお話しますね。
カナダ移住を真剣に考え始めたのは、カナダに移住する1年くらい前からでしたが、移住が頭をよぎり始めたのは、上の娘が小学校高学年になり、中学受験をさせるかどうかで悩み始めたのがきっかけです。
日本で生まれ育ったうちの子供たちは英語のホームスクーリーングをしながら日本の幼稚園と小学校に通っていたので、英語の読み書きは同年代のネイティブの子供たちと同程度できましたが、会話に関しては英語より日本語を好んで話すようになっていました。
子供たちには日本語と英語どちらも不自由なく話せるようになって欲しかったので、インターナショナルスクールという選択肢も考えましたが、通学可能な距離にはなく断念。
うちはクリスチャンなので、キリスト教系の中学校も考えました。通学可能なところに2校があり、1校は新幹線+バス通学、もう1校は峠道1時間のバス通学。これは現実的でしたが、乗物酔いのひどい娘に毎朝酔い止めを飲ませてバス通学をさせるのは可哀想だということでこれも断念。
さてどうしたものかと悩んでいたある日、「子供たちはカナダ人なのだからカナダの学校に行けば英語がただで学べるじゃん!」とふと思いつきました。それまでカナダに移住する予定は一切なかったし、夫も私も日本でずっと暮らすつもりだったので、この発想はまったくの想定外でした。
特に夫は「俺は日本で死ぬんだ! 日本で死んだら俺の遺骨をカナダに送り返さないでくれ」と言うくらい日本が大好きだったので、きっと夫に反対されるかなと思ったのですが、ちょうどその頃人生設計を見直したいと思う出来事があり、夫も意外とあっさりカナダ移住に同意してくれました。
このように、子供たちがまだ小さいうちに日本語も英語もしっかり身につけて欲しかったこと、もちろん言語だけなく両国の文化にも触れて欲しかったこと、そして何よりも子供たちがカナダ移住に賛成してくれたことがカナダ移住を決断した大きな理由です。
次に、カナダに来て驚いたことはたくさんありますが、その中でも特に驚いたことをいくつか紹介します。
カナダに到着してから約4ヶ月間は、オンタリオ州の夫の実家の近くに住んでいました。初夏ということもあり、街行くカナダ人の肌の露出度が高いのか、それとも人口が多い分タトゥー目撃率が高いのか、見かける人の多くが体のどこかにタトゥーをしていました。
特に驚いたのは、学校の先生たちがタトゥーをしていることです。ある日、子供たちの通う学校主催のイベントで学校に行ったとき、先生たちはみんなTシャツにショーツというカジュアルな格好をしていたのですが、小さなタトゥーからスリーブタトゥー(袖のように腕を覆うタトゥー)まで、結構な数の先生がタトゥーをしていました。
校長先生まで腕と足にタトゥーをしていてビックリ。何回か学校でお会いしたときは、長袖のYシャツにスラックスを履いていたからまったく気がつきませんでした。
カナダでは教師がタトゥーをすることは禁止されていませんが、タトゥーの内容によっては衣服で覆うように言われることもあるようです。
ノバスコシア州に引っ越してきて驚いたことは、高速道路で自転車に乗っている人や歩いている人をたまに見かけることです。
「なにあれ? 動物?」と思ったら、自転車に乗っている人で、初めて見たときは自分の目を疑ってしまいました。1人で乗っている人もいれば、集団で自転車をこいでいる人たちも見かけたことがあります。
ロードバイクに乗ったサイクリストがほとんどですが、先日は電動自転車に乗った「買い物帰り?」という出で立ちの60代後半のおばちゃんを見かけました。
70代前半のおばちゃん(知り合いの方で余計ビックリ!)が高速道路の脇をウォーキングしているのや、高校生が放課後高速を歩いて帰宅するのも見かけたことがあります。
カナダでは指定された道路を除き、自転車での通行が可能なようでこれにも驚きました。
移住当初は子供たちがホームシックになり心配事も絶えませんでしたが、今では「あなたたち本当に日本で生まれ育ったの?」と思うほどカナダでの生活に順応し、特に息子はカナダでの生活がとても合っているようです。
夫と私は今も日本が恋しく「老後は日本で暮らしたいね」と話していますが、毎日青春を思いっきり楽しんでいる子供たちを見ていると、あのとき移住する決断をして本当に良かったなあと思います。
このコラムがこれから移住を考えている方の情報収集など、少しでもお役に立てれば嬉しいです。