え、あの国も!? 意外と英語力が高い国8選を紹介
突然ですが、みなさんは「英語」と聞くと、どの国を思い浮かべますか?
基本的には、英語圏として知られているイギリスやアメリカ、ニュージーランド、オーストラリア、そしてカナダなどを想像するかと思います。
しかし英語は、公用語が英語でない数々の国でも日常的に使われているという事実もあるのです。
今回は、平均よりも英語力が高い国や、「公用語が英語なの!?」と驚くような意外な国をピックアップしてみました。
そして、なぜその国で英語が普及しているのかをはじめ、豆知識などもご紹介するので、ぜひお目通しください!
英語力ランキング
まずは、2021年度のEF English Proficiency Index(各国の英語の習熟度)のランキングを見てみましょう。(2022年9月時点)
Very high proficiency(かなり高い習熟度)と定められているのは以下の国です。
- Netherlands|オランダ
- Austria|オーストリア
- Denmark|デンマーク
- Singapore|シンガポール
- Norway|ノルウェー
- Belgium|ベルギー
- Portugal|ポルトガル
- Sweden|スウェーデン
- Finland|フィンランド
- Croatia|クロアチア
- Germany|ドイツ
- South Africa|南アフリカ
- Luxembourg|ルクセンブルグ
やはり北欧の国は英語力が高いですね。ヨーロッパの国もたくさんランクインしています。
このなかで一際目立つのが、唯一アジアに位置するシンガポール。以下でも説明しますが、シンガポールは公用語が4つあり、そのなかには英語が含まれているのです!
また、DMM英会話の講師の多くの出身地となるセルビアとフィリピンは、それぞれ14位と18位にランクイン。これらの国の講師たちの英語力はなぜ高いのか、そんな疑問を解説している記事もあるのでぜひあわせて読んでみてくださいね!
そして最後に、気になっている人もいるかと思いますが、日本はなんと78位にランクインしています。Low proficiency(低い習熟度)のカテゴリーのなかでも後半の方で、少し残念な結果ですね。
意外と英語力が高い国
では、ランキングを参考に、「この国でも英語が普及しているの!?」と少し驚くような国々をピックアップしていきたいと思います。
Singapore|シンガポール
まずは上記のリストにも登場したシンガポールについて少しお話しします。
ご存知の方もいるかもしれませんが、シンガポールはさまざまな言葉を話す国で、そのなかでも英語が広く話されています。
4つの公用語はマレー語、英語、タミル語、そして中国語です。
また、Singlish(シングリッシュ)という言葉を聞いたことがある人はいませんか? これは、「シンガポール+イングリッシュ」を組み合わせた造語で、シンガポール人による訛りの強い英語のことを指します。
イギリスやアメリカなどでは通じないような英語フレーズが使われることも多く、なかには以下のような表現が存在します。
- Can or not? (意味:できる?できない?)
- Catch no ball(意味:意味がわからない)
「ボールをキャッチできなかった」。話の意味がつかめなかったというニュアンス。 - Die die must try(意味:絶対試した方がいい!)
「何が何でも、試して欲しい」。そんな強い信念を表すフレーズです。
シンガポールでは英語が広く話されているのがわかったところで、他にどのような国で英語が使われているのかを見ていきましょう!
Kenya|ケニア
東アフリカに位置するケニアでは、スワヒリ語の次に英語が多く話されています。イギリスの植民地であったことが高い英語力の理由です。
そんなケニアは、先ほどのランキングで21位にランクインしています。アフリカ大陸のなかでも、調査された21カ国中、2位という結果なんです!
66位であった2019年に比べると、年を重ねるごとに英語力が上達しているのがわかりますね。
Malaysia|マレーシア
続いてランキング28位のマレーシアは、シンガポールとフィリピンの次にアジアで英語が上手な国として認識されています。
なぜなら、マレーシアはイギリス連邦加盟国であり、多民族国家でもあるため、一般的に英語を話すことが多いのです。
シンガポールと似ていて、マレー語やタミル語、中国語を話す人も多いとのこと。
英語ができれば、マレーシア観光は問題なさそうですね!
Hong Kong|香港
続いて香港。香港の公用語は、英語と中国語です。
ランキングでは32位と、中程度の習熟度のカテゴリーを率いていますが、全体的に見るとまだ高い方ですね。
香港のスラングもまた特徴的で、香港メディアでは Kongish(コンギッシュ)と呼ばれることもあるそう。
例えば、You’re the best! の代わりに、You’re the goodest! と言うなど、英語圏では言わないような表現の仕方があります。文法も、イギリス・アメリカ英語とは異なり、言葉が抜けていたり複数形を単数形で表現したり、特徴的です。
香港では、中国語がわからなくても、都会や観光客に慣れている地域を訪れれば、英語で問題なく会話ができるはずなので、安心ですね!
Lebanon|レバノン
ランキングでは34位ですが、中東の国では1位を誇るレバノン共和国。
レバノンの公用語はアラビア語ですが、最近では英語とフランス語も広く使われているとのこと。家では、アラビア語ではなく、英語やフランス語を使って会話をする家族も増えてきているようですよ。
また、ある学校の授業では、生徒たちにアラビア語で質問をすると、英語やフランス語で返事が返ってくることも多いのだとか。
中東の国でも英語が広く使われているとは、びっくりですね!
Ghana|ガーナ
ガーナはランキング42位と、少し低めですが、そんなガーナの公用語はなんと英語なんです。
ガーナでは、すべての公的な目的では英語が使われていて、教育制度においても、4年生からすべての教科を英語で教えているとのこと。
また、多くのテレビコマーシャルやラジオは、ガーナのさまざまな言語で放送されていますが、娯楽番組やテレビのニュース、映画のほとんどは英語で放送されているようです。
日本では想像がつかないことですね。
Sierra Leone|シエラレオネ
ここからは、ランキングには入っていない国を2カ国紹介したいと思います。
まずは、西アフリカに位置するシエラレオネという国。
事実上、シエラレオネの公用語は英語だと言われています。しかし、もっとも広く話されているのはクリオ語。このクリオ語は、英語をベースにしたシエラレオネ人が話すクレオール言語*です。
そんなシエラレオネで英語は、学校、行政、そしてメディアなどで公用語として使われているそうですよ。
*クレオール言語とは、2つ以上の異なる言語が混ざってできあがった新しい言語のことを指します。
Belize|ベリーズ
最後に紹介する国は、中央アメリカで唯一英語が公用語である国です!
みなさんはベリーズという国を知っていますか?
ベリーズは中央アメリカに位置していて、北はメキシコ、南と西はグアテマラ、東はカリブ海に面しています。
「スペイン語ではないの?」と思うかもしれませんが、ベリーズはイギリスの植民地であったことで英語が普及しているのです。
そんなベリーズは、1973年に地域名を「British Honduras(イギリス領ホンジュラス)」から「ベリーズ」に変更し、1981年9月21日には独立を成し遂げました。
公用語は英語ですが、基本的に現地の人はクレオール言語を話します。
英語は世界中で使われている!
一般的に知られている英語圏のほかにも、さまざまな国で英語が公用的に使用されていることがわかりましたね。
英語ができれば、旅行や留学もなんだか安心して挑むことができます。
日本語だけでは海外でコミュニケーションを取るのは難しいかもしれませんが、英語がわかれば、だいたいの国では話が通じるのではないでしょうか。
そう考えると、やはり英語を学ぶに越したことはないですね!