Mei
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「イースター」と聞いて、みなさんはなにを思い浮かべますか?
カラフルな卵や、可愛らしいうさぎといったところでしょうか。某夢の国でもイースターは毎年のように季節的なイベントとして取り扱われていますよね。
今回はそんなイースターの由来と、各国での祝い方をご紹介したいと思います。
日本で認識されているキリスト教のイベントといったら、クリスマスと答える方が多いのではないでしょうか。しかし、キリスト教を信仰している諸外国では、クリスマスよりもイースターの方が大イベントと言われているそうですよ。
イースターとは、イエス・キリストが死から復活をした出来事を指します。「復活祭」という言葉を耳にしたことが一度はあると思いますが、これはまさにイースターのこと。
死から復活するということ自体が最大の奇跡なので、キリストの誕生日とされているクリスマスよりもイースターは重大なイベントなのです。
イースターといえば、カラフルな色が施されているイースターエッグや、イースターバニーと呼ばれている可愛らしいうさぎがたくさん見られますよね。
実はそれぞれに込められた意味があり、イースターエッグは、卵から孵化してひよこが生まれることから「復活の象徴」とされ、一度にたくさんの子供を産むと言われているうさぎは「繁栄の象徴」とされています。
イースター当日のある週は「ホーリーウィーク(聖週間)」と呼ばれていて、それぞれ月曜日から日曜日まで特別な呼び方があります。
また、イースターサンデーの翌日の Easter Monday(イースターマンデー)は国によっては祝日になります。
イースターの由来や聖週間について少しわかったところで、次は国ごとでのイースターの祝い方をご紹介します。
イースターといえば、エッグハントや卵に色を塗るイースターエッグ作りをイメージする方は少なくないと思います。
しかし、同じキリスト教の国でも特殊な祝い方をする国々もあるそうですよ。では早速見ていきましょう!
フランスでは、聖週間のうちイースターマンデーに街中で巨大なオムレツが振る舞われるとのことです。規模はとても大きく、15,000個もの卵を使うのだとか。
この習わしの起源として語られているのは、ナポレオンと彼の軍隊が南フランスを通過していたときの出来事だと言われています。
ナポレオンは、南フランスのオムレツをとても気に入り、町民たちにありったけの卵を集めさせて巨大なオムレツを作らたとのことです。
では、そんなフランスのイースターについて、英語で説明してみましょう!
「フランスでは毎年、イースターのお祝いのためだけに15,000個もの卵を使ってオムレツを作ります」
ポーランドでは、イースターマンデーになると人々がお互いに水を掛け合うŚmigus-Dyngus(シュミングス・ディングス)という行事があります。
別名はWet Monday。
主に使われるのは水鉄砲、水風船、そしてバケツですが、ときには消防車も参加するそうですよ! ぜひ見てみたい光景ですね。
ちなみに水をかけられた未婚の女性は、1年以内に結婚ができるという言い伝えがあるとのこと。
ここで、ポーランドのイースターの様子を英語で説明してみましょう。
「ポーランドでは、イースターマンデーになると互いに水を掛け合うシュミングス・ディングスと呼ばれるイベントがあります」
イタリアでは、イースターの時期になると、家族や親戚で集まって長時間にわたる食事会を開催することが多いそうです。
しかし、少し特殊な祝い方をされるのはウンブリア州のパニカーレという小さな町。ここでは毎年、Ruzzolone(ルッツォローネ)と呼ばれるチーズ転がしのイベントが行われます。
大きな丸いチーズを、決められたコースのなかで転がして、先にゴールに着くのを競うイベントです。なお、このチーズ転がしは3,000年以上前から行われてきたそう。
「イタリアの受難の月曜日には、Ruzzoloneというチーズ転がしのイベントがあります。ゴールして勝利した人は、その転がしたチーズを持ち帰れます」
聖週間の木曜日の夜中に、スペインの中世都市ヴェルジュでは「死のダンス」が披露されるそうです。身をガイコツのコスチュームに包み、ダンスをするというイベント。
これは、イエス・キリストの受難場面を再現するためのダンスとのことですが、真夜中に始まり、3時間も続くそうです。
「スペインでは、洗足の木曜日の日に人々はガイコツのコスチュームに身を包み、真夜中から3時間も踊ります」
東南アジアで唯一キリスト教信者数が90%を超えているフィリピン。
フィリピンのクトゥド村では、少し過激なイベントが行われます。聖週間の聖金曜日に、選ばれた信者数人が、実際に十字架に手足を釘打ちされ磔(はりつけ)にされるというイベントです。
国の大半を占めるカトリック信者は、これを黙認していますが、この流血を伴うイベントに対して「誤った信仰の仕方」とし、支持はしていないとのことです。
「フィリピンの聖金曜日では、とあるイベントの参加者何人かが、イエス・キリストの磔(はりつけ)を模倣するために、十字架に釘付けにされます」
最後にご紹介するのは、キリスト教で重要な場所とされるエルサレム。イースターになると、エルサレムに世界中からクリスチャンが足を運びます。
この場所でイエス・キリストが十字架にかけられたとのことで、聖週間の聖金曜日には、キリストが十字架に釘打ちされたときと同じ道を歩きます。ちなみに、この道は Via Dolorosa(ヴィア・ドロローサ)と呼ばれ、ラテン語で「苦難の道」を意味するそう。
なかには、実際に十字架を持って歩く人々もいるようですよ。
「エルサレムでは、聖週間の聖金曜日に、人々は十字架に釘打ちされたイエス・キリスト歩いたと言われる道を歩きます」
いかがでしたか?
もしも海外に行く機会があり、イースターと時期が被った場合は、それぞれの国の祝い方をぜひ楽しんでくださいね!