SHIORI
(更新)
近年、健康志向や節約、宗教、環境保護などのために、代替食品が使われることが多くなってきたのをご存知ですか?
世界ではさまざまな代替食品が、個人のニーズのもとに消費されています。
そこで今回は、そんな代替食品の種類やニーズについて、いくつか紹介したいと思います。
代替食品が選ばれる大きな理由の1つとして、人々の健康志向があります。
アメリカはサプリメントの国と呼ばれるくらい、さまざまな種類のサプリメントがあったり、ジムに通う人が多かったり、ベジタリアンやヴィーガンなどの健康的な食事を選択する人が多くいます。
この背景には、保険制度が日本に比べてあまり良くなく、医療費が高額であることがあげられます。いつまでも健康で長生きをしたいという理由ももちろんですが、自分で健康に気をつかい、健康維持をすることにより、医療費を抑えるということも目的とされているのです。
そんなアメリカでは、食べ物をより健康的に摂り入れるために、代替食品で食品を代用する人も多数。たとえば、健康のためにベジタリアンやヴィーガンなどという食事の選択をしている人々に嬉しいソイミート(大豆で作られたお肉)や、植物由来のチーズなどもあるんですよ!
そのほか、健康維持のために選ばれる代替食品は、以下のようなものがあります。
ヨーロッパで流通している肉の代替食品。肉、卵、魚、乳製品を一切使わないタンパク質豊富な食材を提供した商品のブランド。
「Quornはヨーロッパでよく見られる代替肉のブランドです」
大豆を使った soy meat (ソイミート)のように、植物が原料のお肉代替食品。plant-base は「植物由来」のことを指します。アメリカでは「Beyond Meat」というブランドが有名で、このブランドの食品は植物由来のお肉を売りにしています。
「Plant based meatは動物の肉の代替品で、大豆など植物によって作られています」
お米やパスタなどの炭水化物の代替食品。カリフラワーで作られているため、低カロリー。
「Cauliflower riceはお米の代替で食べられ、低カロリーです」
ココナッツミルクなどの牛乳以外のミルクが原料で、乳製品を使わないヨーグルト。
「乳製品を使わないヨーグルトは、ココナッツなどの植物からできています」
カシューナッツなどのナッツ類から作られるチーズ。
「乳製品が苦手な人でも、チーズを諦める必要はありません。いまは植物性のチーズが市場に出回っています」
乳製品が使われていないミルク。カシューナッツミルク、オートミルク、ソイミルク、ヘーゼルナッツミルク、アーモンドミルク、ココナッツミルク、ライスミルク、ヘンプミルク、ウォールナッツミルクなど。主に植物をもとに作られる。
「乳製品不使用のミルクはとても人気で、大手コーヒーチェーン店でも複数のミルクの選択肢があります」
このような代替食品は、元の商品よりも高額なのが少し難点ですが、将来性を考えた健康のための投資だと思えば、気になることもないでしょう。
アメリカは「人種のるつぼ」といわれるように、多国籍社会です。その分たくさんの宗教も存在します。宗教によっては食べられるものと食べられないものが異なるので、それぞれの宗教を背景に持っている人たちからも代替食品が選ばれます。
たとえば、イスラム教を信仰している人たちは、豚肉を食べることが許されません。
そのため、ベーコンの代わりに「turky bacon(七面鳥で作られたベーコン)」を選んだり、普段豚肉から作られるソーセージの代わりに「chicken sausage(鶏肉のソーセージ)」を選んだりと、豚肉を使わずに似たような味を再現したものを選ぶのです。
また、ヒンドゥー教を信仰している人は牛肉が食べられません。牛肉の代わりにソイミートや、ほかの植物由来のお肉が選ばれます。鶏肉は食べることができるので、肉料理は鶏肉でも代用することがあるようです。
代替食品を選ぶ理由は、健康維持のための食事の選択や宗教だけではありません。動物や環境保護のことを考えてヴィーガンという選択肢をとる人も多くいます。
もちろん動物たちが可哀想であるということには代わりないのですが、プラントベースの食事の方が動物由来のものと比べて、環境保護に繋がります。
また、同じような栄養価のある野菜や油、ナッツでも、水を多く使わなくても調理できるものなどが好まれる場合があります。
それは、地下水や川の水は環境の資源であり、限りあるもの、つまり守られるべきものであると考えられるため。
たとえば、この考え方にならえば、水を多く使うブロッコリーと、水の量を減らして調理することのできるアスパラガスでは、アスパラガスの方が環境にやさしいですよね? そのため、アスパラガスをブロッコリーの代わりに使うなどして代用されることがあります。
ちょっとしたことですが、こうやって少しずつ環境保護に繋げていけたら……、と考えている人も少なくないんですね!
多くの健康的な代替食品は、オリジナルのものと比べてかなり割高になってしまいます。しかし節約のために代替食品が使われることもあるのです。
レシピの一部を、何か似たようなもの、そしてより安いものに入れ替えるだけで、同じものを割安で作ることができます。
たとえば、以下のように代替することができます。
トウモロコシから作られるシロップのこと。
→ グラニュー糖+水
→ 亜麻仁(あまに)+水
→ 潰した白豆+アップルソース+ココナッツオイル+半分の量のバター
クリームを使ってバターを作った際に残る液体のこと。
→ レモン+牛乳
→ 生姜/シナモン+ナツメグ
→ 水+レモン+砂糖/クランベリージュース
→ アップルジュース
→ パインナッツの代わりにひまわりの種/カボチャの種
→ バターの代わりにカノーラオイル
少し工夫するだけでかなりの節約になるので、皆さんも試してみてくださいね!
いかがでしたか?
近年、アメリカ、ヨーロッパを中心に、代替食品というものが増えてきました。その背景には、健康維持、宗教、環境保護、節約などの目的があることがこの記事を読んでわかったと思います。
最近では、人々の健康志向、宗教、環境保護などのニーズに少しでも多くの場所で応えられるよう、マクドナルドなどの有名なファストフード店でも、プラントベースのお肉を使ったハンバーガーなどの商品開発が進んでいるそうですよ。
植物から作られているのにちゃんとお肉の味がして、なおかつ美味しく食べられるのは凄いですよね。
お肉の代替品を使ったファストフードメニューについては、DMM英会話のオリジナル教材、デイリーニュースでも記事になっているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
みなさんも、自分のニーズに合わせて今回紹介されていた代替食品を試してみてはいかがでしょうか?