Erik
(更新)
DMM英会話の大人気教材「デイリーニュース」の中から、前月に特に人気だったニュースをピックアップし、英語のポイント、文化や歴史、イマの社会情勢などを解説する人気企画「デイリーニュースで振り返る」。
今回は、「お金と幸せ」という多くの人が関心を寄せるトピックに関する興味深い研究結果についてです。
お金があればあるほど幸せになれるというのは本当なのでしょうか? 世界各国の平均年収や幸福度ランキングなども見ながら掘り下げていきたいと思います。
記事後半の「USER'S VOICE」では、デイリーニュース教材の醍醐味である「Discussion-議論」パートで実際のレッスンでどのような意見が出たのか、どのような議論が交わされたのかもご紹介します。
ほかの英語学習者がどのようなディスカッションをしているのか、ぜひ参考にしてみてくださいね。
今回選んだ記事はこちら。
Study: More Money Really Could Make You Happier
研究報告:お金が多いと確実にもっと満足できる可能性
▶︎デイリーニュース原文はこちら。
お金がたくさんあればあるほど、人は幸せを感じる可能性があるという研究結果でした。
下記は、そんな本研究の著者であるマシュー・キリングワース氏のTEDトークです。調査の概要や具体的にどのように行ったのかなどについても話しているので、今回のニュースをより深く理解する手助けになるかもしれません。
英語に加えて、日本語やほかの言語の字幕もあります。また、収入以外の「幸せの要素」についても、自身で得たデータに基づいて述べているので、気になる方はぜひ見てみてください!
それでは詳しく見ていきましょう!
下記は、今回のニュースを要約したものです。内容把握や復習も兼ねて読んでみましょう。
「新たな研究によると、お金で幸福が買えるだけでなく、より多く稼ぐほど、その人たちはもっと幸福になる可能性があることが判明した」
「新たな研究は収入が年間1万~62万5,000ドルの範囲にある、18~65歳の3万3,000人以上からデータを収集するスマートフォンのアプリを使って、参加者を7年間追った」
「ある人が自分の人生についてどう感じ、どれ程満足しているかは、年間数十万ドル稼いでいる人たちでさえ、収入が増加すると向上することを結果は示している」
「研究著者のマシュー・キリングワースは、その1つの理由は『より多くのお金があると、どのような人生を過ごすかについて多くの選択肢がある』からかもしれないと述べた」
▶︎デイリーニュース全文はこちら。
・income
こちらは「収入」という意味で使うことができる英語表現です。
たとえば annual income と言えば「年収」、monthly income なら「月収」、average income と言えば「平均所得」となります。
似た英語表現では wage「賃金」や salary「給料」などもぜひ覚えておきたいですね。
・make money
「お金を作る」と直訳してしまいそうになりますが、make money で「お金を稼ぐ」という意味の英語表現です。
make more money と言えば「もっとお金を稼ぐ」となります。
記事本文では the more money people make, the happier they feel「人は稼げば稼ぐほど幸せを感じる」というふうに比較級を用いて使われています。
・satisfaction/satisfied
satisfaction(満足)と satisfied(満足している)という単語は今回の記事で何度か登場しました。
動詞形は satisfy(満足させる)となります。
今回の調査はアメリカ在住者を対象に行われたものです。それでは、ほかの国や、世界全体で見るとどうなのか気になりませんか?
ここでは世界の幸福度ランキング(*1)と、OECD加盟国の平均年収ランキング(*2)を比べていきたいと思います。
もちろん、幸福度のランキングにはさまざまな要素が影響していると思われます。
年収の順位は中央値と平均値でも異なるでしょうし、データや調査もさまざまなものがありますが、今回は参考程度に下記で見ていきましょう。
幸福度順位 | 国名 | 平均年収順位 |
1位 | フィンランド | 17位 |
2位 | デンマーク | 5位 |
3位 | スイス | 3位 |
4位 | アイスランド | 2位 |
5位 | ノルウェー | 9位 |
6位 | オランダ | 6位 |
7位 | スウェーデン | 15位 |
8位 | ニュージーランド | 18位 |
9位 | オーストリア | 10位 |
10位 | ルクセンブルク | 1位 |
幸福度ランキングTOP10のほとんどの国が、平均年収ランキングでもTOP10に入っていました。
「幸せ」の基準はもちろんお金だけではありませんが、このように見てみると、今回のデイリーニュースの調査結果のように、やはりある程度は関係している可能性が見えてきますね。
ちなみに、気になる日本と、アメリカ、そしてお隣の韓国の順位は次の通り。
幸福度順位 | 国名 | 平均年収順位 |
18位 | アメリカ | 4位 |
61位 | 韓国 | 19位 |
62位 | 日本 | 24位 |
アメリカは平均年収はOECD加盟国の中で4位と、かなり上位ですが、幸福度ランキングでは順位を大きく下げて18位。極端な格差社会として知られていますので、平均年収だけではわからないことも多いと思います。
また、日本は幸福度ランキングの順位が低いということはよく知られていますが、平均年収の順位がここまで低いのは意外だった方もいるのではないでしょうか?
*1…参照:OECD『Average Annual Wages』
*2…参照:SDSN『2020 World Happiness Report』
ここからは、実際のオンライン英会話レッスンで、この記事に対してどのような意見が出たのか、どのような議論が交わされたのかを、講師へのヒアリングを元にいくつかピックアップしましたので、紹介していきます。
お金と幸せの関係について、ユーザーのみなさんはどう感じているのでしょうか?
「幸せでいるにはお金の使い方が大切だと思う」【40代女性】
「ある一定の年収まで行ったらそれ以上の幸せ度は変わらないって聞いたことがあったから意外だった」【40代男性】
「お金でなんでも買えたり全ての問題解決できるとは限らない。例えば健康や人間関係はお金で買えない」【30代男性】
「これは全世界共通なのかな?国によってお金にどれぐらいの価値を置くかは違うと思う」【20代女性】
「宝くじに当たった人の中には、結果的に人生が崩壊する人もいる。なのでどのようにお金を得るかが幸福度に影響すると思う」【60代女性】
「大学生のときは全然お金がなかったけどいつも幸せだった。でも今は安定した仕事があって貯金もたくさんあるけど、当時ほど幸せではない」【30代男性】
「より正確なデータを得るためには、『どうして幸せなのですか?』というような質問をもっとすべきだったと思う」【60代男性】
「もし私がもっとお金を持っていたら、より安心できるのでよりリスクを取れる。そうすることでもっと人生が面白くなるだろうな」【50代男性】
「お金があればよりやりたいことができるので、よりお金くのお金を持つことが人をより幸せにするのは当然でしょ」【30代女性】
「一度お金持ちにって贅沢な暮らしに慣れてしまったら、給料が減ったときに適応するのが難しいだろうね」【40代女性】
いかがでしたか? 筆者的には、とても考えさせられる内容だったかなと思いました。
各国の収入格差について調べてみたり、ランキングを平均値でなく中央値や最低賃金でも比べてみる、とさらに理解が深まるかもしれないと思いました。
また、実際のDMM英会話ユーザーさんの意見も、さまざまな声がありとても面白かったです。
ニュースを読むだけでなくその文化的な背景を知ること、より深く理解することで、英語学習もより楽しくなるのではないでしょうか。今後もデイリーニュースで楽しく英語を勉強していきましょう!
This blog features a Daily News article written by H.J. Meech.