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【図解】「英語が話せる」状態にするために実践すべき3つのこと

【図解】「英語が話せる」状態にするために実践すべき3つのこと

英語キュレーターのセレンさんに、英語に関する悩みを解決してもらう企画、第3回目です!

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Q:セレンさんの中での「英語が話せる」という定義はどのようなものですか?
また、自身が「自分は話せる」と思えるようになったのはどのときからですか?
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英語を話す、という事は僕たち日本人にとって「大きな壁」であるように思います。本当は大した壁ではないんだけど、現状としては「大きな壁」のように見えているのは間違いないと思います。英語のやりとりで「英語できますか?」にあたる表現はDo you speak English?なんです。

つまり「(日常的に)英語を話しますか?」と聞くんですね。決して、あなたの英語の試験の点数は何点ですか?とか読む速度は何wpmですか?というような聞き方は当然ですが、しません。Can you speak English?という能力を問うような言い方も一般的にはしません。

英語を話す、ということは僕らが日本の教育の下で英語をやってきて、最も「してこなかった」事の一つだと思います。だから英語を話す、ということがとんでもなく高いハードルに見えたり、英語をペラペラ話す、ということに憧れたりするんだと思います。英語が話せる、の僕の中の定義の前にはっきりさせておかないといけないことがあります。

言葉の4つの技能のなかで一番簡単なのがスピーキング

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言葉には大まかに4技能ある、というお話は聞いた事があると思います。リスニング、スピーキング、リーディング、そしてライティング。聞き、話し、読み、聞く、4つの技能ですね。この中で言語習得の分野で「最も簡単なこと」、つまり最低次機能、とされているのはなんだかわかりますか?それは実は「スピーキング」なんです。

英語が単純に話せないもんだから、てっきり話す事が一番難しいと思ってしまいがちなんです。僕も英語を始めた時はそう思っていました。でも実は最も簡単な機能が話す、という事なんですね。文法に従って、自分の言いたい事を言う、という行為そのものは難しい事では決してないんです。いやいや、難しいよ。と言いたくなる気持ちもわかります。その辺は、「定義」の後にお話します。

英語が話せる定義は、ずばり「話し込める」かどうか

質問の僕の中の「英語が話せる」、の定義は明確です。それは「話し込める」ことです。会話には深度、というものがあります。僕も経験上あるのですが、英語で話す場面になっても会話が上滑りして全然深くならないんですね。

例えば、こんな感じ。

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のような会話。

会話そのものが深い話にならず、「話し込めない」んですよね。簡単なやりとりならできる、という状態だと思います。誰にでも必ずそういう時期があるので、その状態がいけない、ということでは勿論ありません。僕もしばらくそういう状態は続いたように思います。ただ、この状態を僕は「英語が話せる」とは定義していません。

ここからグンと深度を増し、より深く話が掘り下がっていくところまでいけることを僕は「英語が話せる」と自分の中で定義しています。

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こうやって話が色々展開し、よりお互いのことを知れるようになり「話し込む」という状態になるのだと思います。それが「簡単なやりとり」が「話」に変わる瞬間なのだと思います。

時を忘れて英語で「話し込んでいた」

自分が「話せる」と思えるようになったエピソードがあります。とある外国人と話していて、ふと家族の話になったとき、そこから話題が宗教観、そして死生観へと広がり、友情の話、将来の話と展開し、お互い色々と思う所があったんだと思いますがいつの間にか涙を流しながら、お互いの事を話していたことがあります。

その帰り道に、ふと思った事が、
「ああ、今日の話は全部英語でやってたんだなあ。」
ということでした。

その時は話に夢中で特に何も考えていなかったのですが、思い返せば全て英語でやり取りをし、時を忘れて「話し込んで」いました。逆に言うと、そういうことがあるまで、自分は自信を持って「英語が話せる」と思ったことはありませんでした。

むしろ、こんなこと言えなかったらどうしよう、また単語忘れてたらどうしよう、と不安なことばかりで、ずっと自信が持てなかったのを今でも覚えています。会話が浅いところで止まってしまわず、互いの興味や関心を分かち合えて、疑問などが解消され、気づき、知り、そして学べるようになった時、「話し込める」状態になっていて、それを僕は、「英語が話せる状態」なんだと思っています。

英語が話せる状態にするための3つのこと

ただ、自信を持ってほしいのは目的を持って話をしていれば必ずその状態はやってくるということです。英語を話すこと、というのは言いたい事が言えるようになる、という事に他なりません。

その過程は驚くほどにシンプルで、

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これだけなんですね。

そして最も大事なことが、1の「伝えたい事がある」状態にいつもいることなんだと思います。その為に、日頃から、これなんて言うの?というクエスチョンマークを沢山持っている人というのは話せるようになる速度が飛躍的に早いのだと思います。

そしてさらにさかのぼれば、日常的に英語を使う場や環境があればなおさらそういう状態に自分を持っていきやすい、ということなんだと思います。その為に、忙しい僕らにもオンラインレッスンというものがあったり、英語を使う場を提供してくれている様々な場所が日本にもあります。

僕自身、留学経験も海外滞在経験もない中で、日本にいて仕事をしながら、どうすれば英語を使う環境を作れるか、沢山工夫しながらやってきました。また細かい方法などは機会があればお話ししますが、そうやって英語を使う、ことそのものに慣れていく事がまずは大事なのだと思います。

英語を話している自分に慣れよう

「英語を話している自分」そのものにまずは自分が慣れないといけません。自分が英語を話している事に自分で違和感がなくなってきた時、英語との距離感は一気に縮まります。そうやって小さなギャップを埋めながら「英語を話せる」と自分で胸を張れる日が来るのだと思います。

英語を話す、というのは他人との競争でもなければ試験でもありません。沢山間違え、沢山反省しながらじわじわと上達していくものです。渓流に飲まれた石の角が取れて丸くなり河原へたどりつくように、いびつなものから滑らかなものへとぶつかりながら変化していく、それが英語が上達する、ということなのだと思います。

失敗は未来の自分への勲章

これまでの試験で間違えるたびに減点をされ続けてきた僕たちは、過度に間違いを恐れてしまいます。でも、もう今日をもってその考えの角度を少し変えてみませんか?試験は間違いを探し減点する場、それは揺るぎない事実です。

でも会話はその逆で間違いを認め合う場。そしてお互いの理解を深める場、です。間違えても誰も責めないし、何も恥じる事のない場です。僕も沢山恥ずかしい思いをし、何度も笑われ、何度も惨めな思いをしてきましたが、それは自分がそう思っているだけで、相手は別になんとも思っていやしません。

そして、そういう経験があったからこそ、失敗は未来の自分への勲章だと思えるようになったのだと思います。どうぞ、沢山話して、沢山間違えて、まっすぐ空に向って伸びる木の芽のように、グングン成長していってもらえたら、と思います。僕もまだまだ道半ばです。一緒に楽しんで成長していきましょう。

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