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初対面の挨拶を英語でするときに、日本人がやりがちな失礼な質問とは?

初対面の挨拶を英語でするときに、日本人がやりがちな失礼な質問とは?

春は新しい人と知り合う機会が増える季節ですね。学校や仕事などで生活環境が変わったりする人もいれば、自分から海外に出て行く人もいるかもしれません。

新しく知り合った人と会話をする際に、何か気をつけていることはありますか? 相手が日本人でも、それほど親しくない人の場合には無難な話題を選ぶことが多いかと思いますが、相手が海外出身の人で英語で話すとなると、どうでしょうか?

特に初対面の相手の場合、その人のことを知りたいという気持ちから、様々な質問をすると思いますが、実は初対面では聞かない方がいい質問もあるんです。また、全く悪気がなくても言い方によって不躾で失礼に聞こえてしまうこともあります

そこで今回は、初対面の挨拶を英語でするときに気をつけたいことをご紹介したいと思います。

 

初対面の挨拶を英語でするときに避けた方がいい質問

まずは、初対面で「しないほうがいい質問」をいくつか挙げてみましょう。

基本的に初対面ではプライベートな質問は避けるのがベターです。プライベートとひとくちに言ってもいろいろありますが、主に避けられるのは、以下のような話題です。

政治・宗教のこと

これは一般的によく知られたことなので、気をつけている人も多いと思いますが、初対面ではよっぽどのことがない限り話題にはのぼりません

ただし、クリスマスやイースターなどのキリスト教関連の行事の話題になると「日本ではお祝いする?」といった質問をされて、話題にのぼることはあります。

そんな場合は「日本ではクリスマスは恋人と過ごす人が多いよ」や、自分の話をしてみるといいと思いますが、相手の宗教への意見などは避けた方が無難です。

収入のこと

これは日本でも初対面の相手に聞く質問ではないですね。相手が海外の人でも同じです。

収入に関することは、初対面だけではなく、ある程度親しくなってからでも避けた方が無難なテーマです。どの会社に勤めているのかも、相手が自分から言ってこない限り、こちらから質問するのは控えましょう。

年齢のこと

日本人が悪気なく聞いてしまうことが多い "How old are you?" という質問。

日本では女性に年齢を聞くのは憚られますが、それほどタブーとは見なされていないことも多く、年齢が話のネタになることもあります。しかし、海外ではよほどのことがない限り "How old are you?" という質問はされません

私の住むニュージーランドでは履歴書に生年月日を記入する欄すらなく、病院などの年齢を知る必要がある場合を除き、普段の生活の中で年齢を聞かれたことはありません。相手の年齢が気になっても、ぐっとこらえて "How old are you?" とは聞かないようにしましょう。

結婚しているかどうか

これもプライベートな部分なので、好まれない質問の一つです。結婚しているかどうか、彼氏・彼女がいるのかどうかも積極的には質問しない方が無難です。

相手が「娘がね……」といったような自分の家族の話をしてきた場合にも、前の奥さんとの子どもだったり、離婚していたりと、個人的な事情があるかもしれないので "Are you married?" と聞くのは避けた方がいいかもしれません。

体型に関すること

「背が高いね。身長いくつ?」といった質問は、日本では褒め言葉として受け取られることもありますが、欧米では身体的特徴に関する質問は差し控えるのがベターです。

また、体格がいい女性を見かけても迂闊に "Are you pregnant?" なんていう質問はしてはいけません。身体の特徴を見ただけで質問するのはやめておきましょう。
 

初対面の挨拶を英語でするときに失礼にならない言い回し

よっぽどペラペラではない限り、こちらがネイティブスピーカーでないのは相手も分かるはずなので、英語表現が多少ストレートすぎても「失礼な!」と怒られることはないと思います。なので「失礼だと思われたらどうしよう……」と悩んで、何も質問できないでいるよりは質問した方が、その人のことを知りたいという気持ちが伝わります。

でも、さらにもう一歩進んで、失礼にならないような言い回しを覚えておくと、ビクビクせずに質問することができますよね。日本人がついつい聞いてしまいがちな、少し失礼に聞こえてしまう質問を失礼にならない言い回しに変えてみましょう。

職業を尋ねる

初対面でも「どちらにお勤めですか?」ではなく「仕事は何をしてるの?」と聞くこと自体は失礼にはあたりません。

私はニュージーランドで暮らし始めるまで、職業をたずねるのは失礼だと思い込んでいたのですが、初対面でも話をしていく中で「仕事は何をしてるの?」と聞かれるのは普通だということに気付きました。でも、だからと言って "What's your job?" といった直球で質問されることはありませんし、 "What's your occupation?" と聞かれたこともありません

一般的に最もよく使われるフレーズは "What do you do?" です。"do" には「(職業として)…をする」という意味があるので、"What do you do?" で「お仕事は何をされているんですか?」と、失礼なく尋ねることができます。

日本語が話せるかどうか尋ねる

海外からの人と知り合いになると、相手が日本語を話せるのかどうか気になる人も多いと思います。そこで「日本語を話せますか?」をそのまま英語にして "Can you speak Japanese?" と聞いてしまっていませんか?

日本語では「話せる」と表現するので "can" で質問してしまいがちですが、これでは「できるの?」と相手の能力を尋ねる質問に聞こえてしまいます

英語で「◯◯語を話します」を表す場合には "can" は使わずに "I speak ◯◯." と言うのが一般的なので「日本語を話せますか?」と尋ねたい場合には "Do you speak Japanese?" と聞いてみましょう。

 

日本に来た理由を尋ねる

日本で海外出身の人に出会って、その人に興味を持つと「そもそも日本に来たきっかけや理由は何だろう?」と気になりますよね。私もこれまで、ニュージーランドで知り合った色んなニュージーランド人から「なぜニュージーランドに来たの?」と聞かれました。

でも、これは特に表現に気をつけたい質問で "Why are you here?" や "Why did you come here?" と聞いてしまうと「なんでここにいるの?」「なんで来たの?」というかなり不躾な質問になってしまいます

そこで、一般的によく使われる "What brings you here?" や "What brought you here?" という表現をおススメします。これで「何があなたをここへ運んできたのですか?=ここにきたきっかけは?」と失礼なく尋ねることができます。

 

初対面の挨拶を英語でするときに口に出す前にもう一度考えたい質問

最後に、一般的に避けられる話題や失礼な言い回しではないけれど、私が個人的におススメしない質問を紹介したいと思います。

それは、多くの人が悪気なく聞いてしまいがちな「お箸使える?」「寿司食べれる?」「納豆食べれる?」などといった質問です。これらは絶対に聞いてはいけない、というものではないので受け取る人によってどう感じるかは様々です。でも、これらの質問には「自分は日本人、相手は外国人」と区別する意識がどこかに隠されているような気がします。

ニュージーランドは様々な人種が暮らしているので、日本と単純に比較することはできませんが、私が日本人だと知った相手のニュージーランド人が「フォークとナイフ使える?」と聞いてきたことは一度もありませんし「ラム肉(羊肉)食べれる?」なんて聞かれたこともありません。また、アジア人の外見をしているからといって「英語話せる?」と聞いてくる人もいません。

それよりも「日本に行ったことあるよ」や「日本のどこの出身なの?」「東京って大きい街だよね」といった、相手の出身国のことに話を発展させる人が多いと感じます。

まとめ

最初に挙げたいくつかの「避けた方がいい質問」を除いて、基本的には絶対にNGという質問はほとんどありません。

聞くタイミングや言い回し次第で失礼になってしまう可能性はあるので、そこは注意したいところですが、相手のことを知るために質問して話をすすめていくのが会話です。以下のようなフレーズを使って、無難でも一般的なところから質問を始めてみるといいかもしれませんね。

"Where are you from?(出身はどちらですか?)"
"Where are you originally from?(もともとのご出身は?)"
"What do you like to do in your spare time?(時間があるときは何するのが好き?)"
"What do you do on your days off?(休みの日は何してるの?)"

自分が何かを質問されて答えた後には "How about you?" と相手に聞き返すのも、スムーズに会話を進めるポイントです。

あとは会話のキャッチボールを楽しみましょう!