まいるす・ゑびす
(更新)
突然、上司の口から「明日から会社の公用語は英語になります。」と言われたらどうしますか? そこまで急展開ではないにしても、会社に外国人が入社したり、接待で外国人と話したり、突然英語での会話が求められることはあるかと思います。
いざという時のために、常日頃から英語学習をしようと意識はしているものの、なかなか勉強の方も手につかず…。何も策を打てないまま、本番を迎えると、英語で何を話したらいいのかもさっぱりわからない!英語で会話が盛り上がらない!と頭の中で思い描く理想の自分とはほど遠い現実が待ち受けていることでしょう。
そんな最悪な事態を回避すべく、今回は誰でも会話が始められるネタをご紹介いたします。
天気の話や、最寄り駅にできたコンビニの話、昨日のテレビの話など、何気ないちょっとした会話のことを英語で"small talk"と言います。
金婚式を迎えた夫婦も、いつのまにかベストフレンドになった友達関係も、きっとたわいもない会話から関係が始まったことでしょう。
スモールトークは、軽く"Hi"と挨拶を交わし、"What’s your name? My name is …. Nice to meet you."とまずは挨拶をするところから始まります。
これだけ押さえておけば気軽に英語での会話が楽しめるスモールトークをいくつかご紹介いたします。
最も一般的なスモールトークは世界共通である「天気」の話です。
とても天気の良い日であれば、
「今日はいいお天気ですねぇ!」
と会話を始めるのが王道。
寒い冬が迫りつつある日でしたら、
「最近、寒くなり始めましたね。私は冬が苦手なんですよ」
と会話を続けることもできます。ただ、天気の話は長く引き延ばすことができないので、続いてご紹介するスモールトークも押さえていきましょう。
相手が素敵な腕時計や帽子、靴などを身に付けているのであれば、スモールトークの大チャンス! すかざず、褒めてみましょう。
例えば、
「その腕時計、とても素敵ですね。どこで買ったんですか?」
「いい靴ですね!日本で買ったんですか?」
「帽子がとってもお似合いですよ!」
など褒めちぎってみましょう。身に付けているものを誉められてイヤな気分になる人はまずいません。
会話の広がりも期待できるので、スモールトークとしてはかなり効果的です。
このように人を賛美することは英語で"compliment"と呼ばれ、代表的なスモールトーク戦略の一つになります。
相手と出会う場所によっては、共通の話題がスモールトークになる場合もあります。例えば同じジムで同じレッスンを受けている人であれば、ジムでの話ができますし、同じバーでよく呑んでいる人であればその近所のことや共通の知人のことを話してみることができます。もし相手の出身国を訪れたことがある場合は、その旅行の話をしてみるのもよいでしょう。
同じジムに通っている場合は、
「私たちが受けているボクシングレッスンは本当にキツいですよね。そう思いませんか?」
「新しいトレッドミルのマシンはとてもいい感じですよね」
「時々ジムでサウナを使うのですが、とても気持ちがよいです」
相手の国を訪れたことがあったと分かったら、
「あなたの国を訪れたことがあります。食べ物がとてもおいしくて感激しました」
もちろん共通の話題になるかどうかは相手次第。出会ったいきさつから考えて絶対知っているであろうことから話してみるのがベターです。
また、イベントやパーティーなどで会話を始めるには、
「どうしてここへやってきたのですか?」
という質問がオールマイティーに使えて便利です。
トレンドのネタを会話に活用するのも、スモールトークスキルの一つです。Yahoo!ヘッドラインニュースに出ているような話題について話してみましょう。
例えば、
「ディスカバリーチャンネルの"THE NAKED"という新しい番組を知っていますか?」
「香港のデモについてどう思いますか?」
などです。相手の興味があるトピックであれば、相手が会話を勝手に広げてくれることでしょう。
ただし、相手が時事ネタに通じているのかどうかは聞いてみないと分からないので、若干リスクもあります。その分、ヒットした際には盛り上がりやすいスモールトークなのでどんどん活用していきましょう。
何と言っても、食べ物の話はスモールトークとして便利なトピックです。
日本で会う外国の方に対しては、
「日本食が好きですか?」
「地元にいる時は普段どんなものを食べているのですか?」
「納豆を食べたことがありますか?」
このあたりの質問をしてみると、日本人の皆さんであればネタに尽きることのなく、会話を繰り広げられるに違いありません。
スモールトークはあくまでも会話への導入部分なので、スモールトークで少し会話を続けることができたなら、さらに深みのある会話を進めていきましょう。
こちらが、質問ばかりしていても相手に飽きられてしまいます。
といった手順を繰り返しましょう。
短い話でも会話を続けることができます。そしてこれが、スモールトークのたしなみ方であり、醍醐味なのです。
また初対面の人とのスモールトークの際には、ネガティブなコメントは極力避けるのが鉄則です。"I don’t like …."ではなく、"I really like …."と、ポジティブな話の方向へ持っていくといいでしょう。
また、話題を切り替える場合は
「ところで」
「ちょっと聞きたいのだけれど」
などのフレーズを挟むと、とてもスマートに聞こえるのでオススメです。
さて、一通り話した段階でスモールトークを終えてみましょう。
会話が盛り上がり続けているのであれば、そのまま話していても構いませんが、ネタが一通り尽きてしまい、会話の終わりをどちらかが切り出すのを待っている空気感になったのであれば、すかさず手を伸ばし、
「お会いできて嬉しかったです。お話してくれてありがとう」
と握手を交わし、スマートにスモールトークを終了させましょう。
世の中の多くのことはスモールトークをきっかけに始まるものです。
人との出会いの数だけスモールトークのバリエーションは豊かになっていき、今まで自分がふれていなかった英語とふれる機会が増えていきます。もっと言えば、世渡りに重要なスキルにもなるのではないでしょうか。
とにかく、当たり障りのない質問をいくつも用意しておくことで、誰とでもスマートにスモールトークが盛り上がります。これをきっかけに多くの英語フレーズを覚えてみるのもいいでしょう。
スモールトークも会話も数をこなさないと上達しないので、より多くの人とガンガン話してみてください!気づいたら自分の英語のボキャブラリが増えているなんてことがあるかもしれませんね。