西東 たまき
(更新)
みなさんは、何か「環境のために良いこと」をしていますか?
近年、環境問題やSDGsに関わる話題を耳にしない日はありません。具体的なアクションを求める政策や運動が世界中で始まっています。
世界のどこにいても気候変動の影響に行きあたる現在、「環境問題」について英語でも理解して、話し合えるのが理想ではないでしょうか。
そこで今回は、「英語で理解する環境問題のキーワード」を特集します!
まずは、「環境問題」は英語で何というのか、から始めましょう。
環境問題 | environmental problems, environmental issues |
「環境」は environment、その形容詞形「環境の、環境に関する」は environmental です。
地球温暖化 | global warming |
気候変動 | climate change |
「地球温暖化」や「気候変動」という言葉も知っておく必要があります。
二酸化炭素(CO2)の排出が増えることで起きる global warming「地球温暖化」、その結果が climate change「気候変動」です。
「みんなで地球温暖化/気候変動を止めるためのアクションを起こすべきだ」
次は、環境問題に関するトピックに欠かせないキーワードを見ていきましょう。
環境問題の話になると carbon という言葉がたくさん出てきます。
carbon は「炭素」という意味ですが、環境問題の文脈では carbon dioxide「二酸化炭素」として使われます。
同時に使われることが多い単語 emission は「排出」の意味です。
「CO2排出削減のために、何ができるかな?」
「温室効果ガス」は英語で greenhouse gas です。
「日本は2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにすることを目指しているね」
直訳で「炭素の足跡」の意味になるこの言葉は、あらゆるものが「どのくらいのCO2を排出しているかを数値化したもの」です。
「ちょっとしたことでCO2の排出量を減らせるよ」
日本語では「インパクト」は「衝撃」という意味で使われていますね。英語では「影響」という意味があります。
「これは気候変動の影響だろうね」
「フードロス」を英語で言うと food waste になります。
「フードロスは地球温暖化に大きな影響があるよ」
いわゆる「レジ袋」は、英語では plastic bag と呼ばれます。
ちなみに、「マイバッグ・エコバッグ」は単に (shopping) bag でOKですよ。
「アフリカの多くの国では、レジ袋の使用が禁止されているよ」
「1回切りの使用=使い捨て」を表す英語です。
「プラスチックの使い捨てをしないように、マイバッグとマイボトルを持ち歩いてるよ」
日本語としてもすっかり定着した「サステナブル」は、「維持する(sustain)ことが可能(-able)=持続可能な」という意味です。
「それってサステナブルかな?」
「ユーザーが使いやすい=ユーザーにやさしい」を「ユーザーフレンドリー」と言うように、environmentally friendly で「環境にやさしい」という意味の英語になります。
「どちらの製品の方が環境にやさしいだろう?」
「緑」は豊かな自然の色。その連想から、green という単語もまた「環境にやさしい」という意味で使われます。
「環境にやさしい暮らしへの転換期だ!」
安くてサッと食べられる「ファストフード」、短いサイクルで使い捨て前提のような「ファストファッション」……。
こういった「ファスト」と反対の価値観が「スロー」です。
つまり、「環境に配慮した上で丁寧に生産し、文化や歴史を大事にする姿勢」を表現するのに使います。
「スローな暮らしに興味が湧いているんだ」
近ごろは環境問題を軽減するためのさまざまなアクションが生まれています。自分にも出来ることを探してみましょう。
「畑から食卓へ」という直訳で、すでにピンと来たかもしれませんね。生産者と消費者の距離が近ければ、輸送にかかるCO2排出量が最小限で済みます。
「地産地消」を意味する英語表現として使えますよ。
「最近、うちの近所に地産地消のレストランがオープンしたよ」
ベジタリアンやヴィーガンになるには、動物性の食品を摂らずに健康を保つための知識が必要です。
従来の食習慣を大きく変えるのは難しいと思うなら、flexible「柔軟な」と vegetarian「ベジタリアン」を掛け合わせた「フレキシタリアン」なら始めやすそう。
「肉や魚を食べることもあるけれど、野菜中心の食生活をする人」です。
「フレキシタリアンになることから始めよう」
特定の食材を避けるのではなく、「気候(climate)への影響が少ないものを選んで食べよう」という「クライマタリアン」という新語も生まれています。
たとえば、地元で生産された食品を食べれば輸送時のCO2排出量が少なくて済みますし、季節のものを選べばハウス栽培にかかるエネルギーを減らすことができます。
「私はベジタリアンというより、クライマタリアンだな」
海洋汚染の原因として問題視されているプラスチック。
使用を減らそうというアクション「脱プラ」は、英語では plastic-free という言葉で表現できます。
「この会社は脱プラに積極的だね」
日本語では「飛び恥」と直訳されているこのアクションは、「CO2排出量の多い飛行機を避け、鉄道で移動することを呼び掛ける」運動です。
これを反映して、ヨーロッパでは鉄道サービスが充実してきています。たまには鉄道を使ったスローな旅はいかがですか?
「『飛び恥』について知ってから、私の旅の仕方が大きく変わったよ」
「リサイクルにクリエイティブな付加価値を加え、別のモノに生まれ変わらせる行為」は upcycle と呼ばれます。
「廃棄物を便利な雑貨にアップサイクルして楽しんでいるよ」
環境問題の話になると、よく聞こえてくるのが「私1人が実行しても何も変わらない」という声。
でも、自分のスタイル・生き方として実行するのに、数字や効果の程度を気にする必要はありませんよね。
環境問題は、今まさに世界中の人々と共有している事柄です。ぜひとも英語でも話題にできるようでありたいトピックですし、自分の取り組みについても語れるようでありたいですね。
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