旅行、学校、仕事、そして何気ない生活などいかなる場面においても時間がなくて急がなければならないときは誰にでもあると思います。
急いでいるのに急いでることが伝わらないときのもどかしさは、普段英語が伝わらないとき以上のもの。スムーズに急いでいること、そしてなぜ急いでいるのかを伝えられるよう、いろいろなフレーズを勉強しておくととっさの時に役に立ちます。
友達や家族に使えるカジュアルな表現はもちろん、日本語の敬語にあたる丁寧な表現、ビジネスシーンで使える表現を覚え、相手との関係性に合わせて表現できるようにしておきましょう。
急いでいるときの基本的な英語フレーズ
I'm in a hurry.
「今急いでいます」
急いでいるときに汎用的に使えるフレーズです。学校でもまずこれを習いますよね!
「朝ごはん食べていかないの?」
「今急いでるの。学校に遅刻しちゃう」
I don’t have time.
「時間がないんです」
時間がないということは、急いでいるということになります。このフレーズも使いやすい表現ですね。
「カーテンを直してくれる?」
「ごめん、今時間がないんだ、明日直すね」
I can't talk right now.
「今話せません」
これは相手が会話をすることを望んでいるけれど、自分に時間がないときに使うフレーズです。
例えば、さきほどのカーテンを直す例では会話をすることを望んでいませんので、この表現は不適切になります。
「グループ課題について話し合えないかな?」
「今話せないんだ。次の時限授業とってるんだ」
I need to get going.
「行かなければいけません」
他に "I’ve got to go."「行かなければいけません」、"I’ve got to run."「走らなければなりません」などとも言えます。
今の場所から急いでどこかに行かなければならないときに使うフレーズです。"I’ve got to run" は走らなければいけないほど急いでいるという意味ですので実際に走り去らなくても使えますよ!
「デザート食べてかない?」
「ごめん、もう行かなきゃ。明日早起きなの」
早くしてほしい時にかける言葉
カジュアル編
Hurry up!
「急いで!」
まず、基本中の基本です。あくまでカジュアルな表現ですので目上の人には使わない方がいいでしょう。
「急いで。遅刻したくないの」
Come on!
「急いで!」
状況によって訳が変わるフレーズですが、相手を急かす意味を持っています。
「急いで!なにに手間取っているの?」
Make it snappy!
「てきぱきして!」
“Snappy” は「てきぱき」とという意味です。"it" は動作を示すので、「てきぱきとそれをやってよ」=「急いで!」という表現になります。
「あと少しで終わります」
「てきぱきやってよ!」
Chop-Chop!
「早く早く!」
"Chop-chop" は語源が中国語の速速(Chok chok)にあるといわれています。"Chopstick(お箸)" の "chop" も同じ語源ともいわれています。
「早く!もう行かなきゃ!」
丁寧編
これまで紹介してきたフレーズは、家族や友達などカジュアルな場面で使えるフレーズでしたが、ここからはお店の店員さんなど日本語だったら敬語を使う人に使う「急いでくれますか?」のフレーズをご紹介します。
Could you hurry up, please? /
Could you rush it, please?
「急いでいただけますか?」
"Could you" と "please" をつけることで丁寧な表現にしています。
「急いでいただけますか? 30分後のフライトに乗らないといけないんです」
「急いでいただけますか? あと5分ほどでこの店を出なければいけません」
レストラン編
レストランで食べ物をオーダーしたのになかなか出てこない・・・「早く料理を出してください」と催促しなければならないことってたまにありますよね。
そんなときはこのフレーズです。
Could you please bring it out quickly?
「急いで持ってきていただけますか?」
ここでは ”hurry” や ”rush” を使わず ”quickly” =「早く、素早く」を使っています。また、料理をテーブルに出してほしいので ”Bring it out” となります。
どうしても料理なので ”cook” を使うことを考えてしまいがちですが、日本語でも「早く持ってきてください」というように、テーブルに持ってくることに対して急いでくださいとお願いするのが自然です。
「食べ物がまだでていません。もうオフィスに戻らなければなりません。急いで持ってきていただけますか?」
タクシー編
Can you take the quickest route please?
「一番早い道で行ってください」
急いでるときの強い味方といえばタクシー。
スピードを出す以外に急いでもらうためには最短距離を言ってもらうほかありません。どんな悪路でも、多少大回りでもいいから一番早いルートで行ってほしい!
そんなときはこちらのフレーズを使いましょう。
「12時の電車に乗らなければいけないんです。一番早い道で行ってください」
ビジネスシーンで急いでほしいとき
日本語でもビジネスシーンで取引先の人や上司に「急いでください!」とはなかなか言わないのと同じように、英語でも ”Please hurry.” など、いくら "Please" をつけて丁寧にしたつもりでも単刀直入に急ぐようには言いません。
より丁寧な「急いでください」の表現を見てみましょう。
at your earliest convenience.
「ご都合がつき次第早めに」
「ご都合がつき次第早めにご連絡いただけますと幸いです」
as soon as you can
「あなたができるだけ早く」
「可能な限り早く教えていただけますでしょうか?」
as soon as possible
「可能な限り早く」
「できるだけ早く折り返しのお電話をいただけますか?」
いずれも急いでほしいことは伝えつつも「あなたのできる限り早く」と相手の都合を考慮しているニュアンスが入るため、丁寧さや相手を敬う気持ちが伝わります。
それぞれの表現に ”Would/ Could you please xx” =「XXしていただけますか」を合わせることで、急いでほしいことが丁寧に伝えられます。
まとめ
今回は急いでいるときに使うフレーズをたくさん見てきましたが、最後にその中で頻出していた単語を二つ比べてみましょう
"Rush" は急ぐ時だけでなく、押し寄せる水を表現するときに ”rushing water” と表現したり、通勤ラッシュやラッシュアワーなどといった言葉にも使われています。
また、「せかさないで」というときも ”Don’t rush me!”、といいますので、大きな力で押し流される急ぎ方にラッシュを使うといえます。
では、次の文章は何と訳しますか?
正解は「(時間がなくて)急いでたから、おおざっぱにやった/雑にやった(早い動作でなにかをする、時間をかけて丁寧にやっていない)」です。
どっちがどっちかわからなくなったときはこの文章を思い出して、どのように急いでいるかを伝えてくださいね!
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