齋藤 慎之介
(更新)
留学であれ旅行であれ、渡米前に入念に下調べしておきたいのがアメリカの携帯電話事情。
電話やインターネットが無いと、いざというときにやっぱり不安ですよね。
旅行中にさくっと美味しいレストランを調べたい! 留学先の友達と気軽に電話やチャットを楽しみたい! など、人それぞれ電話やネットの使い方や頻度は違います。
今回は、アメリカで携帯電話を利用し始める前に最低限押さえておきたいポイントについてまとめてみました。アメリカへ行ってみたい & 行く予定があるという方は、ぜひ入門書のような感覚でご覧ください!
回線を借りてサービスを提供している会社を含めると、アメリカには全部で180社もの携帯電話会社があるようです。中でも大手は、Verison、AT&T、T-Mobile、Sprintの4社。
当然のことながらそれぞれサービスや扱う商品が異なりますので、初めて利用を開始する方はまずこの4社を比較検討するところから始めれば間違いはないでしょう。
アメリカには、主にポストペイド契約とプリペイド契約の2種類の契約方法があります。
日本の主な携帯会社と同じように、毎月の基本使用料と、実際に利用した通話料やデータ利用料などを1ヶ月単位で払います。2年契約の場合が多く、契約期間内に解約すると解約金が発生するのが特徴です。
また、学生の場合、18歳以上でなければ契約できなかったり、アメリカでの与信履歴が無いと契約を結べずに断られてしまうこともあります。その分、契約をすると機種代金の割引などのサービスを受けることができます。
毎月事前に料金をチャージして、その分だけ使用できる方式です。だいたい30ドル弱/月で通話やテキストが十分にでき、40〜80ドルほど支払えばインターネットも使えます。
年単位での契約等は一切必要ないので、いつでも解約金なしで解約することができます。日本ではあまり目にしませんが、アメリカではプリペイド契約が一般的に普及しています。
2年以内に帰国する可能性があり解約金を支払うリスクを避けたい場合や、比較的使用量が少なく高速通信が必要ない場合におすすめです。ただし、プリペイド契約を結べる機種は限られています。
日本の携帯をそのまま使いたい場合は、主に以下の3通りが考えられます。
こちらは短期滞在者で緊急時しか使わないという場合に向いています。いわゆる国際ローミングです。
日本の電話番号をそのまま使うことができ、空港に着いてからもすぐに使えるなどのメリットがある反面、着信にも料金がかかってしまい使用料が非常に高くなるというデメリットがあります。また、周波数等の違いでアメリカでは使えない機種もあるので注意が必要です。
日本の携帯会社で自分の携帯電話やスマートフォンのSIMロックを解除してもらい(3,000円程度の別途料金が発生する)、アメリカの携帯電話会社で契約したSIMカードを挿して使用します。
メリットは、慣れた機種を日本語で使うことができ、かつアメリカの電話番号が手に入ること。デメリットとしては、日本の電話番号を保管するための手続きが必要になることや、周波数等の違いで高速通信が使えない場合があることなどが挙げられます。
また、残念ながらiPhoneの場合は、docomo、au、Softbank のいずれもSIMロック解除はしてもらえません。
多くの日本人留学生が、日本の代理店を通じてアメリカの携帯電話会社と契約をしているようです。最近では、JTBやHISなどの大手旅行会社が携帯電話契約の代理事業を行っているほか、本当に様々なレンタル会社があります。
メリットは、日本語の機種でアメリカの通信契約をできる点や、問題が起きた場合でも日本語で対応してもらえること。デメリットは、基本料金が1万円を超える場合がほとんどで、使用料が非常に高い点となっています。
1つ1つサービスや料金体系が異なるので、自分に合ったものを十分に調べてから契約することをおすすめします。
テクノロジーの進化は早く、新しい情報がどんどんと更新されていくので、どれが本当に自分に合った情報なのか見極めるのが大変ですよね。
最近は、日本でもオンラインのAppleストアでSIMフリーのiPhone 6/6 plusを購入することができるようになりましたが(※)、アメリカでiPhoneを購入した場合に、日本でも同じ端末を使えるのかは気になるところです。
簡潔に言うと、SIMフリーなので基本的には日本でも使うことはできます。ただし、アメリカのApple公式SIMフリーiPhone 6/6 plusと、Sprint版のSIMフリーiPhone 6/6 plusのみが日本のLTE(高速通信)で使うことが可能です。それ以外のものは現在LTEに接続できないようです。
※ 2015年4月現在は注文不可(参考:「SIMフリー版」iPhone 6「販売停止」続行中のナゾ 中国への転売を問題視しているからなのか|JCASTニュース)
最近はLINE電話や楽天電話など、インターネット回線を利用して電話ができるサービスがかなり充実してきました。これらは自分の電話番号からインターネット回線を利用してかけることができるので、アメリカで契約した携帯電話が国際電話に対応していない場合(プリペイドなど)には非常に便利です。
こちらにもチャージした分だけ通話ができるプリペイド方式の支払い方法があり、国際電話も非常に低価格なので、アメリカから日本の固定番号に電話をする場合は特におすすめ。ぜひ一度チェックしてみてください!
以上、アメリカの携帯電話事情をざっくりとご紹介しました。いかがでしたか?
いくらカフェやレストランでWi-Fi環境が整備されてきたとはいえ、なかなか生活から切り離すことはできない携帯電話。長期で契約するのであれば、毎月少しの基本料金の違いが、経済的に大きな負担になってくるものです。
今回の記事が、これからアメリカに渡って携帯電話を契約しようと考えている方には入門書として、また既にアメリカで所有している方にとっては今の使用料を見直すきっかけになればと思います。
アメリカに行く際は、ぜひ入念に下調べをして、何も不安の無い状態で行けるといいですね!
※ 本記事の内容は、2015年4月現在のものとなります。