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そんなにあるの?形容詞と副詞の両方になる英単語

そんなにあるの?形容詞と副詞の両方になる英単語

英語の形容詞と副詞の多くは見た目で判断可能です。

基本的には語尾が -ly で終わる単語は副詞と考えることができるのですが、なかには形容詞と副詞が同じ形という英単語もあります。

今回は、形が同じままで形容詞にも副詞にもなる単語を見てみましょう!

形容詞と副詞の形

名詞を修飾する単語が形容詞、名詞以外を修飾する単語が副詞です。副詞は多くの場合、見た目で判断できます。語尾が -ly で終わっている単語は典型的な副詞の形です。

  • politely(丁寧に)
  • badly(ひどく)
  • immediately(すぐに)
  • really(本当に)

上記例でもわかる通り、副詞の多くは形容詞の最後に -ly を追加した形になっています。このように、たいていは形容詞と副詞では形が異なります。

  • polite(丁寧な)
  • bad(悪い)
  • immediate(すぐの)
  • real(本当の)

形容詞と副詞の両方になる英単語

しかし中には例外もあり、形容詞と副詞が同じ形の単語があります。

その場合、形容詞なのか副詞なのか単体では判断できないので、文章の中でどのような使われ方をされているかを見て判断します。つまり、名詞を修飾していれば形容詞、それ以外を修飾していれば副詞だということです。

では、形容詞と副詞が同形のものにはどんな単語があるかを見てみましょう。

fast

「速い」という意味の単語です。同じ「はやい」でも時間的な「はやさ」を表す「早い(early)」ではなく、スピードや動きが「速い」方を指します。

【形容詞】

You've got a fast car.
「あなたは速い車を持っている」

【副詞】

You walk so fast.
「あなた歩くの速いね」

right

right は初級レベルの単語ですが、慣れないとややこしく感じるかもしれません。ご存じのように「右」を意味する名詞ですが、形容詞として使えば「正しい、適切な」、副詞として使えば「正しく、適切に」になります。rights と複数形の名詞として使えば「権利」の意味にもなりますよ。

【形容詞】

Do the right thing.
「正しいことをしなさい」

【副詞】

Do it right.
「正しくやりなさい」

hard

「ハード」は日本語でもよく使われますね。「ハードタイプ」「ハードなスケジュール」「ハードに働きたくない」などなど「かたい、厳しい、激しい」といったニュアンスの言葉です。

【形容詞】

This biscuit is so hard.
「このビスケットは、ずいぶんかたいね」

【副詞】

Don’t push yourself so hard.
「あまり頑張りすぎないようにね」

後ろに -ly がついた hardly という単語があります。形容詞 hard の副詞かと思ってしまいそうですが、hardly は「ほとんど~ない」という意味の単語です。「かたく、厳しく、激しく」とはまったく意味が異なるので注意が必要です。

late

形容詞「遅い」、副詞「遅く」です。

【形容詞】

Sorry for the late reply.
「遅い返信となり、すみません」

【副詞】

I’m going to sleep late tonight.
「今夜は遅く寝る」

late の後ろに -ly がついた lately という単語もありますが、形容詞 late に対する副詞ではありません。lately は recently の同義語で「最近」という意味なので、これも知っておきましょう。

Things are going well lately.
「最近、ものごとがうまくいく」

early

late の対義語で「早い、早く」を表す単語です。

【形容詞】

It might be an early sign of the changes to come.
「それは来るべき変化の予兆かもね」

【副詞】

The shop closed ten minutes early.
「店は10分早く閉まった」

loud

声や音が「大きい」を意味する単語です。

【形容詞】

Her voice is so loud.
「彼女の声は大きい」

【副詞】

She speaks loud.
「彼女は大声で話す」

loudly という副詞もあります。別の意味になった hardly や lately とは異なり、loudly は loud の副詞として同じように使うことができます。

She speaks loudly. 
「彼女は大声で話す」

こちらの方が文法的には正しいとされています。

free

カタカナ語でもフリーはよく使われています。「自由」のほか「無料」という意味もありますね。

【形容詞】

What do you like to do in your free time?
「時間が空いているとき何してるの?」

【副詞】

Buy 1, get 1 free
「1つ買うと、もう1つ無料でついてくる」

同形のまま「自由にする、放つ」といった意味の動詞にもなります。

Free the innocent people.
「無実の人たちを解放しなさい」

well

「よい、よく、かなり」など、肯定的な意味を与えるのに使う単語です。

【形容詞】

All is well.
「すべて順調です」

【副詞】

I know her very well.
「彼女のことはよく知っていますよ」

high

高さや価値が「高い」の意味です。 

【形容詞】

The room temperature is too high.
「この部屋の温度はとても高い」

【副詞】

Food prices are going so high.
「食料の値段がすごく上がっている」

highly という単語がありますが、これは高さを表す副詞「高く」ではありません。highly は very の同義語で「とても、非常に」という意味です。紛らわしいですが、これもよく出て来る単語なので注意しましょう。

low

high の対義語 low(低い)も形容詞と副詞が同形ですよ。

【形容詞】

This is an investment with high risk and low return.
「これはリスクが高いのに収益が低い投資だ」

【副詞】

The birds flew low over the surface of the lake.
「鳥たちは湖面を低く飛んだ」

まとめ

形容詞と副詞はたいていの場合、形が異なるのですが、今回は同じ単語が形容詞にも副詞にもなる例を見てきました。どれも初級レベルで出て来る単語が多かったですね。

あまりに馴染みがある単語ゆえに、そんな特徴についてことさら意識せずに使ってきたという人も多いのではないでしょうか。今さらと思えるような初級単語でもあらためて見てみると面白い発見があったりします。