西東 たまき
(更新)
誰かのすごい点を見つけたときや、過去の素晴らしい偉業を知ったときなどに「尊敬する」という気持ちを伝えたいときがあります。
今回は、英語で「尊敬する」という気持ちを伝えるにはどんな表現を使えばよいかを見ていきましょう!
respect は「尊敬する」という意味の英語です。日本語の会話でも「〇〇をリスペクトする」のように使われることがありますね。
respect は動詞(尊敬する)であり、名詞(尊敬)でもあります。
そして、英語の respect にはもう一つ異なる意味があることも知っておきましょう。「尊敬する」と同時に「尊重する」という意味があります。尊敬と尊重は似たように見えますが、意味は結構違います。
「尊敬」とは他人の人格や行為を素晴らしいものと称え、敬う気持ちのことですね。一方、「あなたの意見を尊重します」「相手を尊重しましょう」「すべて国民は、個人として尊重される(日本国憲法第十三条)」などのように、敬いの気持ちがあろうがなかろうが、それ自体に価値があるものとして敬意を表するのが「尊重」です。
「尊敬」の対義語は「軽蔑、侮辱」、「尊重」の対義語は「無視、侵害」などであることを考えるとニュアンスの違いが分かりやすくなると思います。
日本語では異なる二つの単語である尊敬と尊重が、英語では respect の一つで表されます。respect という単語を「尊敬する~大事にする」という幅を持ったニュアンスで理解すると掴みやすいでしょう。
respectful(尊重する、敬意を持った、重んじる) や respectable(きちんとした、立派な)などの単語もあります。respect が入っていますが、それぞれ少しニュアンスが異なるので言葉を選ぶときは注意が必要です。
これも「尊重する」を意味する表現です。look up(上を見る、仰ぎ見る)から広がるニュアンスで「憧れる~尊敬する」といった意味になるのは感覚的に理解できますね。
respect で挙げた文例と言い換えることも可能です。look up to は「尊重する」ではなく「尊敬する」方の respect と同義です。
ちなみに、 look down on という表現は「見下す、軽蔑する」という意味で look up to の対義語になります。これも look down(下を見る、見下ろす)に繋がりますね。
「すごいなあ!」と称える気持ちは admire がぴったりです。この単語も「尊敬する」という意味になりますが、賞賛する・称えるというニュアンスを強く感じさせます。
名詞形は admiration(称賛)です。deep / profound / full of などを使うと「深い、心底から」のような修飾ができます。
「評価する、認めて称える、感謝する」のニュアンスで褒めたたえるのに使うのが appreciate です。
「評価する、認めて称える、感謝する」のニュアンスから、appreciate は thank you の同義語としてもよく使われます。
「尊敬、尊重、尊ぶ」を表します。
self-esteem で「自尊心」という意味になります。
「優れた、別格の、有名な」という意味の形容詞です。 動詞 distinguish は「区別する、識別する」といった意味があることから、「区別がつくほど顕著に優れている」というニュアンスで覚えると分かりやすくなります。
今回は「尊敬する」気持ちを伝える英語表現を集めました。
どれもそれぞれに少しずつ異なるニュアンスが含まれていましたね。どの表現を使っても「すごい!」と思っていることは伝わりますが、使い分けることでより具体的な意図や感覚を伝えることができます。
人を褒めたり認めたりする表現を知っておくことは良いコミュニケーションを築くのに重要です。
特に、英語でのコミュニケーションでは褒めたり感謝したりする機会が日本語のコミュニケーションよりもだいぶ多いので、そういった表現使い慣れておくとよいでしょう!