「当時」は英語でどう表現する?4つのフレーズを解説
過去を振り返って話すときによく使われるのが「当時」という言葉です。
「その頃」「あの頃」「あの時」などと言うことも多いですし、「その節」といった少しかしこまった言い換え表現もありますね。
しかし英語で「当時」を表すには、どんな表現をすればよいのでしょうか?
今回は、英語で「当時」というときに使う表現を見ていきます!
「当時」の意味は?
まずは「当時」という日本語の意味を改めて確認してみましょう。辞書(コトバンク 精選版 日本国語大辞典)には次のように書かれています。
1. ただいま。現在。現今。今日(こんにち)。
2. 過去のある時点を、あとからふり返っていう。その時。その頃。その当時。往時。そのかみ。その昔。
日本語の「当時」は、過去を振り返って使うだけでなく、「現在」の言い換え表現ともなることがわかります。この記事では、過去に対して使う②の意味にフォーカスして見ていくことにします。
英語で表す「当時」
「その頃」「あの頃」「あの時」など、日本語には「当時」の言い換え表現がさまざまにありますが英語にもいろいろな表現があり、どれも同じようによく使われます。
ただ、「当時」を意味する言葉のなかには「その頃」のように比較的長い期間を指すものと、「その時」のような一時点を指すものがありますね。そんなところが使い分けのポイントになります。さっそく見ていきましょう!
at that time, at the time
過去を振り返って「当時」を意味するのによく使われる表現で、「その頃、その時、その時点」など状況に合わせてさまざまな和訳も可能です。At that time と at the time はどちらも同じように使えます。
過去のある出来事や一時点を強調して振り返るときは at that point とすることもできます。
ちなみに、time を moment に入れ替えると両フレーズの意味は打って変わり、at that moment(その時点)と at the moment(今現在)になることもついでに覚えてしまうとよいでしょう。
in those days
同じ「当時」でも、これは「その頃」のような長めの期間を指して使います。Those days(それらの日々)と複数になっていることからも納得できますね。
back を付けて back in those days とすると少し強調した響きになります。
なお、those(それら) と these(これら)を間違うと意味がまったく違ってしまいます。In those days(当時、その頃)に対し、these days は「近頃、最近」の意味になります。
back then
この表現は、学校英語ではあまり聞き覚えがないかもしれませんが、映画や日常会話ではよく耳にする言い方です。その頃(then)に戻る(back)という作りの表現なので、感覚的にもしっくりくるのではないでしょうか。
then
Then 自体も「当時」の表現になります。Then という英語は「そのとき」「それなら」「それから」などいくつもの意味を持っているため、慣れないと使い方が難しいと感じる単語かもしれません。どの意味になるのかは、前後の文章の流れから判断されます。
Then に名詞を組み合わせて「当時の〇〇」という表現を作ることもできます。この使い方は、日常会話ではあまり出てこないかもしれないですが、たまに見聞きすることはあるので覚えておくと良いでしょう!
これらの例文では名詞の前にハイフンを入れて繋いでいますが、場合によってはハイフンがないこともあります。著者によってどう表記されるかは変わってきますが、意味は同じです!
まとめ
英語で「当時」を意味する表現は、いろいろありましたね。
しかし、どれも日本語の表現に通じるところがある言い方なので感覚的な理解もしやすくなっています。
日本語の「その頃」と「その時」ではニュアンスの違いがあるように、英語でも振り返ったときの期間の長さで使い分けが必要なものがある点だけ覚えておきましょう!