臼井 良介
(更新)
こんにちは。
臼井良介です。
私は普段、自身が運営するプレゼン教室で、「どうすれば素晴らしい英語プレゼンができるのか」を教えています。
今回は、ビジネスで使う英語を指導してきた経験から、「ビジネスシーンで好印象を与える3つのコツ」をお伝えしたいと思います。
ビジネスシーンでは会議が多いですよね。
社内会議であったりとか、取引先との打ち合わせ、または、クライアントへ商品やサービスを説明したり。
そういった場面、または、純粋なプレゼンの場面で、海外の人、特に欧米の人は、「プレゼンのトークで自然に笑いを取る」能力が高い人が多いです。
日本人と違って、そういうことに慣れているんですね。
では、英語力に自信が無い日本人はどうすれば良いのか?
大丈夫です。
シャイな人でも英語プレゼンで笑いを取れる方法があります。
それは、「スライドを使って笑いを取る」ということです。
例えば、せっかく「日本人である」という個性を持っているのですから、それを生かして、以下のような自己紹介をプレゼンの冒頭でします。
I’m from Japan. Have you ever been to Japan? This is Tokyo, the capital of Japan.
There are a lot of samurais there. They’re fighting all the time.「私は日本から来ました。日本に行ったことはありますか?これが日本の首都、東京です。
そこには大勢の侍がいて、彼らはいつも戦っています」
そう言って下のような、侍2人がにらみ合っている、「どう考えても東京のイメージとは違う写真」をスライドに写すのです(笑)。
そして、聴き手の反応を確認した後は、
I’m just joking. Anyway, I’m from Japan, and…
「冗談です。とにかく、私は日本出身でして…」
と、話を本筋に戻します。
ここでは、「明らかにその都市のイメージとは違う」スライドを使用するのがポイントです。
合成写真のクオリティは素人っぽくて大丈夫。
「ジョーク」用のスライドですからね(笑)。
他にも、「侍がオフィスの中で、電話応対している」写真や、「忍者が、オフィスの中で、名刺交換している」写真も良いでしょうね。
私のクライアントさんの中にも、実際に「日本」をネタにして英語プレゼンを成功させた方がいます。
また、私の知り合いの税理士さん(仮に山田さんとします)は、日本人向けですが、以前に「確定申告の仕方セミナー」を行った際、「確定申告の書類の画像」をスライドに映しながら、以下のように言いました。
「ここ、重要ですからね、よ~く見てください!
もっと、もっと、じっと見てください!
何かが見えて来ませんか?ほら、少しずつ、何かが・・・?」
と言うと、少しずつ小さな文字が見え始めて、それがどんどん大きくなり、気付くと、以下の文字が画面いっぱいに広がっていました。
「確定申告は、山田税理士事務所まで」
営業だったんですね(笑)
でも、予想外の展開に、真面目に画面を見ていたお客さんは爆笑でした(笑)。
このテクニック、実は私もその後、時々自分のプレゼンで使わせて貰っているのですが、「単なる話術だと無理だけど、スライドを使って、という形式なら出来るかも!」という方にはオススメです。
ちなみに下のスライド画像は、私がプレゼンの最中、
「あるキーワードでネット検索した際に、これだけのヒット数でした。何のキーワードでしょうか?」
と尋ねた際に使ったものです。
「じっと見て下さい。何か見えて来ませんか?」と言って、一瞬だけ「英会話」の文字を表示して、また消す、ということを繰り返すと、皆さん笑ってくれます(笑)
そして、「では、何のキーワードでしょうか?」と言って当てれば、笑いながら答えてくれますよ。
これは、アメリカ限定で、且つ、英語プレゼンや営業トークなどの仕事中にはちょっと相応しくないので使えないのですが、仕事後の懇親会や食事などで使えるアイクブレイクがあります。
それは、「ノックノック・ジョーク」です。
ノックノック・ジョーク(The knock-knock joke)は、ジョークの一種で、非常によく知られたQ&A型のフォーマットをもつもの。日本語における駄洒落やなぞなぞの一種(中略)。
このジョークのパターンは定型化しており、駄洒落好きの訪問者とドアの内側にいる人物との会話で成り立っている。
(中略)
進行は、
1. Knock, knock
2. Who's there? (相手の名前を尋ねる)
3. ○○ (名前を答える)
4. ○○ who? (重ねて姓を尋ねる)
5. ○○●● (名前にかけた駄洒落を答える)というものである。
<例>“Knock knock.”(トントン) “Who's there?” (どなた?) “Barbie.” (バービーよ) “Barbie who?” (バービー誰?) “Bar-B-Q.” (バービーキュー(バーベキュー)!)
(Wikipediaより)
「バービー誰?」というのは、相手に対してさらに詳細な情報を求めている感じですね。それに対して、最後、駄洒落でボケる(オチをつける)感じです。
さすがに仕事中にこれをやるのはまずいので(笑)、仕事が終わった後の懇親会や食事の場などで使うと良いでしょう。
私の知り合いは、これを上手く使って営業先のアメリカ人の人たちと仲良くなっています。
他には、こんなものもあります。
“Knock,knock!”(トントン)
“Who's there?” (誰なの)
“May.”(メイです)
“May who?”(メイ誰?)
“May I kiss you?”(キスしても良いですか?)※名前のMayと助動詞のMayの駄洒落ですね
(goo辞書より)
ちなみに、このノックノック・ジョークは、日本人でも、アメリカで幼少期を過ごした人なら、“Knock,knock!”と振れば自然にやってくれるくらい、アメリカではみんな知っているものです。
先述の私の知り合いは、日本生まれ日本育ちにも関わらずこれが大得意で、渡米した際には、仕事で英語プレゼンをした後の懇親会などでこれをやって、周りのアメリカ人を巻き込み、いつも人気者です。
もちろん、英語プレゼンなどがきちんとしていることが前提ですが、彼が多くの仕事を受注できているのは、この「英語プレゼンや営業の場面以外でのコミュニケーション力」も少なからず寄与しているでしょう。
また、「取引先の相手のアメリカ人から振られる可能性」もありますから、知っておくだけでも、万が一振られたときに、「え!?何それ!?」とならずに済みますよ。
たった一言で相手との心の距離を近くする魔法の言葉。
ずばりそれは
・
・
「挨拶」です。
なぁ~んだ、と思われましたか?
でも、考えてみてください。
あなたは、英語でちゃんと挨拶が出来ているでしょうか?
ただ、“Hi.”で終わってはいないでしょうか?
挨拶のポイントは、まず「笑顔」。
これ、日本人は結構苦手で、表情がついていないことが多いんですよね。
アメリカに行くと、見知らぬ人とすれ違ったりする際に、相手が笑顔だったりすることがあります。
アメリカ留学中、私は最初それが国民性だとは気付かず、見知らぬアメリカ人女性が私に微笑んで来るのを見て、危うく「あれ?僕のこと好きなのかな?」と、恋に落ちるところでした(笑)。
笑顔は、練習しないと出来ません。
表情筋も筋肉ですから、身体と同じく、筋トレが必要なのです。
と言っても、鏡の前で1日1回、数秒で良いので、笑顔になるだけでOK!
ただ、そのときにポイントとなるのが、「笑顔で喋ってみること」です。
「笑顔の練習」は、結構色んな人が提唱していますが、「笑顔で喋ること」まで突っ込んで提唱している人はほとんどいません。
さらに私の場合は、もう一歩進んで、「笑顔を作りつつ、声を出して笑う」ことをオススメしています。
「笑顔だけ作る」と、不自然な笑顔になりがちですが、「声を出して笑う」ことで、「自然な笑顔」にすることが出来ます。
「声を出して笑う」ことで、「自然な笑顔」が出来たら、その上で、喋ってみて下さい。
Good morning.
(相手の反応を想定して一瞬待ってから)
How are you doing?
という感じです。
これを1日1回、数秒やり続けるだけで、以前は仏頂面の代表と言われていた私が、「笑顔が素敵!」と言われるようになりましたらから、効果は保証します!
さらに、そこに一工夫することで、さらに相手の距離が縮まるのですが、それが「相手の名前を呼ぶ」ということです。
日本でも、心理学で「認める」ことを表す、「承認」という言葉がありますが、人間は「承認欲求が満たされること」で相手に心を開きます。
「褒める」などの、分かりやすい「承認」もありますが、まずはその前に「挨拶」と「相手の名前を呼ぶ」ことです。
その際に、きちんと「相手の目を見る」ことも忘れずに!
それが「あなたのことをちゃんと見ていますよ」というメッセージになります。
Good morning, Mr.[Ms.]○○.
How are you doing?”
ビジネスシーンで、もし相手が、「□□と呼んで」というように、「ニックネーム」を教えてくれたなら、遠慮なく、ニックネームで呼びましょう。
※それ以外は、Mr.[Ms.]○○.と呼んだほうが無難です。
今回は「ビジネスシーンで好印象を与える3つのコツ」として、
「スライドを使って笑いを取る」
「ノックノック・ジョーク」
「笑顔で目を見て名前を呼んで挨拶」
をお伝えしました。
この記事が少しでもヒントになって、ビジネスが上手くいくことを祈っています。