DMM英会話 ブログ 英語を学ぼう 英語の使い方

【3分解説】「few/a few」と「little/a little」の使い分けガイド

【3分解説】「few/a few」と「little/a little」の使い分けガイド

「少ない」を表すときによく使われる単語に「few」「little」がありますが、この使い分けが意外とよく分からないという方は多いのではないでしょうか。

また、冠詞の「a」が付く場合があれば付かない場合もあり、一体何が違うのかややこしいですよね。

そこで今回は「few/a few」「little/a little」の使い分けについて分かりやすく解説します。

ぜひこの機会に攻略してしっかりマスターしていただければ嬉しいです。
 

可算名詞と不可算名詞

可算名詞と不可算名詞

「few/a few」と「little/a little」の使い分けをマスターするためには、その前に英語の名詞について少し知っておく必要がありますので、まずはそこから始めましょう。

英語の名詞は大きく可算名詞不可算名詞の2種類に分けられます。
 

可算名詞

ある決まった形を持ち、「1つ、2つ、3つ…」と数えることができる名詞のことです。

「決まった形」というのは、言い換えれば「具体的に思い描くことのできる形」です。

たとえば「スマートフォン」を思い描いてみてください。

おおむね四角い形状で片手で持てるサイズ感。スクリーンがほぼ全面にあり、電源やボリューム調節ボタンが側面についていたりする「アレ」、を頭の中で描くことができるのではないでしょうか。

では「自動車」はどうでしょう。

これを読んでいる人のほとんどが、四輪で中に人が座り、運転席にハンドルがあってドアや窓が開閉する「あの乗り物」、を思い描いたのではないでしょうか。

セダンやミニバンといった車種による違いはあっても、自動車というのはだいたいこんな形をしている、という万人に共通の認識はあるもので、自動車という乗り物自体を全く想像もできないという人はいないでしょう。

このように、「〇〇といえばこんな形をしている」とその形を描くことができ、個別に「1つ、2つ、3つ…」と数えることができるものを可算名詞と呼びます。

可算名詞は1つの場合には「a」「an」をつけたり、2つ以上の場合には複数形にしたりします。

【例】

  • a smartphone/smartphones 
  • a car/cars
  • a book/books 
  • an apple/apples 
  • a child/children
  •  

 

不可算名詞

決まった形を持たず、「1つ、2つ、3つ…」と数えることができない名詞のことです。

決まった形を持たないため、可算名詞のようにその形を思い描くことができません

たとえば「水」を思い描いてみてください。

液体であることは分かりますが、コップに入っていることもあれば水たまりのように不規則に散らばっていることもあります。

「水と言えばこんな形だ」と言うことができません。

「空気」はどうでしょう。

描こうにもそもそも見ることすらできません。

同様に、「情報」のような抽象的な概念も具体的な形が分かりません。

このような名詞を不可算名詞と呼び、可算名詞とは対照的に数えることができないために、「a/an」を付けたり複数形にしたりすることができません。

【例】

  • water
  • air
  • information
  • happiness
  • money

 

「few/a few」と「little/a little」はセットになる名詞が違う

「few/a few」と「little/a little」はセットになる名詞が違う

では「few/a few」と「little/a little」の使い分けについて見ていきましょう。

ポイントは、先ほど確認した可算名詞と不可算名詞との組み合わせです。
 

「few/a few」は可算名詞の複数形と一緒に使う

few も a few も「数の少なさ」を表しますが、2つ以上のものについて言及するため、数えられる名詞の複数形と必ずセットになります。

【例】

  • few students/a few students

 

「little/a little」は不可算名詞と一緒に使う

一方、little と a little は不可算名詞とセットになります。

これは数ではなく「量の少なさ」を表し、可算名詞との相性が悪いためです。

【例】

  • little coffee/a little coffee
  • little snow/a little snow

日本語では、数でも量でも「少ない」でいいのですが、英語では可算か不可算かによってセットにすべき単語が異なるという特徴があります。

ここでつまずいてしまわないように、名詞については日ごろから数量を意識するようにしてください。
 

「a」が付くか付かないかの意味

「a」が付くか付かないかの意味

ではここから意味を確認していきましょう。

「few/a few」にせよ「little/a little」にせよ、いずれの場合も「数量の少なさ」を表していることに違いはありませんが、「a」が付くか付かないかでそのニュアンスは変わります。
 

肯定的か否定的か

a few、a little のように「a」が付いた場合には「少しはある」というふうに肯定的な捉え方になります。

逆に「a」が付かない場合には、「ほとんどない」という具合に否定的な印象になります。

I have a few friends.

「数人の友達がいます(肯定的)」

I have few friends.

「ほとんど友達がいません(否定的)」

 

We have a little time before the departure.

「出発までに少しは時間があるよ(肯定的)」

We have little time before the departure.

「出発までほとんど時間がないよ(否定的)」

「少ない」という客観的な事実は同じでも、その少なさを話者がどのように解釈しているかの違いを「a」の有無が表現しているわけですね。

【まとめ】

可算名詞とセット不可算名詞とセット
少しはあるa fewa little
ほとんどないfewlittle
 

【発展】いろいろな表現や注意点

【発展】いろいろな表現や注意点

「few/a few」と「little/a little」は、別の単語と組み合わせることで、少し違ったニュアンスや意味を表すことがあります。ここではその他の注意点とも合わせてご紹介します。
 

「only a few/little」は少なさの強調

「a」が付いていても、「only」とセットになる場合には少ないことを強調したニュアンスになります。

Only a few people attended the meeting.

「その会議に参加した人はほとんどいなかった」

I have only a little money left.

「もうほとんどお金が残っていないんだ

 

「very few/little」も少なさの強調

「very」を使って少なさを強調することもできます。

ただしこの場合には「a」はありませんので注意が必要です。

He made very few mistakes on the exam.

「彼は試験でほとんどミスをしなかった」

Very little air comes out of this machine.

「この機械からはほとんど空気が出てこない」

ちなみに日常会話では、先にご紹介した only を使う表現の方がよく使われます。
 

「quite a few/little」で多さの強調

ややこしいのですが、「a few/little」に「quite」という単語を付けると、逆に「かなり多くの」という具合に、多さを強調した意味になります。

Quite a few people visited the town.

「かなり多くの人がその町を訪れた」

There is quite a little information available on the Internet.

「ネットで手に入る情報はたくさんありますよ」

 

「小さい・かわいい」の little に注意

ところで、little は「少ない」の他に「小さい・かわいい」といった意味で使われることもあるので注意してください。

Look at the little dog.

「そのかわいらしい犬を見てよ」

She is only a little girl.

「彼女はまだ少女だよ」

この場合には可算名詞が後ろに来ます。
 

「few/a few」と「little/a little」を正しく使い分けよう

いかがだったでしょうか。

few も little も「少ない」を表すならどちらを使ってもいいじゃないか、と思いたくなるかもしれません。

でも名詞との組み合わせや「a」の有無を間違えるととても不自然な英語になってしまったり、伝えたいニュアンスが伝わらなくなってしまったりすることもあります。

さらに、「quite a few」のようにたった1単語加わるだけで意味が逆転してしまうこともあるなど、意外と正確な理解が要求されるのが「few/a few」と「little/a little」なのです。

意味が似ているから適当に使っても気にしない、ではすまされないことがあり得るわけですね。

間違いを恐れずにどんどん英語を使いましょう、とは言うものの、やはり一定の正確さが求めることも忘れてはならないことを教えてくれているのではないかと個人的には思います。

ぜひこの機会に、正しい理解と使い方を身に付けていただければ嬉しいです。