Hiroe H
(更新)
日本人も大好きな「パン」。
これはカタカナで書くから英語だと思っている人はいませんか?
確かにカタカナで書かれる日本語の多くは外国から入ってきた言葉で、その中には英語をカタカナにしたものもたくさんあります。ですがパンを英語で pan だと思っている人がいたら、それは間違いです。
今日はパンの英語の言い方を始め、いろいろなパンの種類の英語表現、パンの数え方などを紹介したいと思います!
パンは英語で「bread」と言います。
パンのことを「pan」と言うと、相手は「??」と混乱してしまうことでしょう。なぜなら英語で pan は「平鍋」という意味だからです。
あなたは美味しいパンの話をしているのに、相手は「鍋のことを言っているの?」とこんがらがってしまいますね。
ちなみに「フライパン」のことも pan を使って「frying pan」と言うので、ここで一緒に覚えておきましょう。
英語でないなら、「パン」という言葉はどこから来たのでしょうか?
実は、ポルトガル語の pão が語源となっています。そして pão はラテン語の panis が語源なんだそう。
このラテン語の panis は、ヨーロッパ圏のパンの語源にもなっていて、イタリア語では pane(パーネ)、フランス語では pain(パン)、スペイン語では pan(パン)のように言います。
これに対し、英語の bread はゲルマン語の brauen(ブラウエン)が語源なので、pão という言葉にはまったく似ていませんね。
では「パン」はいつ日本に入ってきたのでしょう?
16世紀、ポルトガルからキリスト教が布教されたのと同時に、パンも日本に入ってきたと言われています。同じ頃、「キャラメル」「ビスケット」「テンプラ」などもポルトガルから入ってきたんだそうです。
日本料理で知られる天ぷらが、ポルトガルから伝来したものだったとは驚きですね。
「パン」は英語で bread と言うのがわかったところで、「パン」に関連する英語表現をいろいろ見ていきましょう。
パンと言ってもたくさんの種類があり、すべてを bread を使って言えるのか疑問に思っている方も多いと思います。
この項では、パン屋でよく見かける、人気または定番のパンの英語表現を紹介したいと思います。
日本語で食パンは「1斤」「2斤」と数えますが、英語ではどのように数えるのでしょうか。
bread は不可算名詞なので one bread、two breads のようには数えません。
食パンのようなパンの塊は loaf を使って a loaf、two loaves of bread のように数えます。
「店でライ麦パンを1斤買ってきてくれない?」
「私は1週間に2斤パンを焼きます。1斤は白い食パンで、もう1斤はレーズン食パンです」
すでにスライスしてあるパンは a slice、two slices、three slices of bread のように数えます。
「パンを2枚トーストしてくれない?」
「彼は毎朝1枚のパンと1切れのチーズを食べます」
ロールパンや丸パンのように1個、2個と数えられるものもありますので注意しましょう。
「駅の近くの新しいパン屋で、シナモンロールを2つとあんぱんを3つ買った」
「弟は朝食にクロワッサンを5つ食べた」
最後に bread を使った英語のフレーズを紹介したいと思います。機会があればぜひ使ってみてください。
直訳すると「パンとバター」ですが、「生計の手段・収入源」という意味があります。
「ウェイトレスが私の収入源なんだ。やめるわけにはいかないよ!」
daily bread は「日々の糧・生計」という意味です。
「今日も日々の糧を与えたまえ」
イエス・キリストが弟子たちに教えた有名な祈り(主の祈り)の中でも使われています。
break bread で「食事を共にする」という意味になります。
「仕事が忙しくて毎日一緒に食事をできない家族がたくさんいる」
今日はパンの英語表現について紹介しましたが、いかがでしたか?
「パン」はカタカナで表記されるので外来語だと想像はつきますが、英語ではなくポルトガル語が語源だったと初めて知った方も少なくないと思います。
英語で「パン」を表す単語は bread だけでなく、パンの形状によって bun や roll とも言え、パンの数え方も、塊なのかスライスしてあるのかによって数え方が異なりました。
bread を使ったフレーズは、「生きていくのに必要なもの・大切なもの」という意味で使われることが多いです。
普段の会話ではあまり使いませんが、このような英語表現をコツコツ覚えることで英語力に差がついていきますので、ぜひ覚えておいてください!