Yoko
(更新)
日々英語を学習している方の中には、単語帳を使ってボキャブラリーを増やすことだけに一生懸命になっている方もいるかと思います。
私もそうでした。TOEICに出る単語のテキストを使うなどして、ボキャブラリーをどんどん増やそうと頑張っていました。無意識のうちに「難しい単語をたくさん知っている=英語力が高い」と思い込んでいたんです。
でも、私が海外で生活するようになって発見した事があります。それは、ネイティブは意外と簡単な単語を使ったフレーズで日常会話をしているということ。極端に言えば、中学校で習った単語さえしっかりと使いこなせれば、日常の会話くらいはできてしまうんです。
今回は、誰もが知っているベーシックな動詞にスポットを当てて、何気ない日常の場面における活用例を紹介したいと思います。あれもこれも、難しい単語を使わなくてもこんなに表現できるんです!
“do” という単語は、誰でも知っていますよね。普段の会話では、どんな時に “do” を使っているでしょうか? “Do you 〜” という文章は頻繁に使っても、動詞の “do” を使うことはそれほどないのではと思います。
例えば、 “I’ll do it(私がやります)” や、“I’ll do my best(最善を尽くします/頑張ります)” などがすぐに思い付くかと思いますが、他にもこんなに使える便利な動詞なのです。
日常会話では “wash” という単語をわざわざ使わずに、 “do” で表現することが多いです。
“do” には「間に合う・役に立つ」という意味もあります。
例えばペンを探していて「これでいい?」とシャーペンを渡されたような場合。「それでいいです(間に合います/結構です)」を表す時に頻繁に使われるフレーズです。
髪をとかしたりセットしたり、きれいにする時って日本語でも「髪の毛を(ちゃんと)する」といいますよね? それと同じで、英語でも “do one’s hair” と言います。
“do” は「〜を提供する」を表すこともできます。「ランチをやっていない」は “serve” を使わなくても “do” を使って表せます。
“make” =「作る」という意味は、わざわざ解説しなくても皆さんご存じだと思います。では「作る」以外では、どんな使い方ができるのでしょうか? “make” も日常会話では頻出の単語です。
“make it” で「都合がつく」という意味になるので、何かの予定やイベントに「来れますか?」とたずねる時にとてもよく使われるのが “Can you make it?” です。
上と同じ “make it” ですが「間に合う」という意味でも使われます。「〜に間に合う」は “make it to 〜” で簡単に表せます。
レストランで注文する際に、誰かが注文した物を「それ2つでお願いします(=同じものを私にも下さい)」と言いたい場合に使えるフレーズです。
「稼ぐ」= “earn” などという難しい単語を使わなくても、“make” でシンプルに表現できてしまいます。
“go” も、中学校でかなり最初の頃に習った単語ですよね。“go” は「人が(どこかに)行く」と覚えてしまっている人はいませんか?
実は、人間以外に物も “go” することができるんです。そして、物が主語になった “go” は、日常会話でとってもよく使います。
物が “go” するという典型的なパターンです。直訳すると「これはどこに go するの?」と物が勝手に動くような表現ですが、物をどこに置いて欲しいか尋ねる場合に英語ではよく使います。“Where do you want me to put this?” より短くてシンプルですよね。
料理や飲み物のことを表現する時に “go” はとても便利です。注文した料理に「合いますよ」とウェイトレスさんがワインをオススメしてくれる場合にも、必ず出てきます。
シンプルなフレーズですが、これは知っていると意外と便利です。面接や試験、会議などを終えた人に向かって言うと「物事がどう進んだ?=どうだった?」という意味になります。
「腐っている」は “rotten” という単語もありますが、日常会話では “go off” や “go bad” といった「腐る、悪くなる」というシンプルな表現が好んで使われます。
“see” は「見る」でしたよね。でも、実際に目で何かを「見る」場合以外にも使われます。それは「様子をみる」だったり、「考えてみる」だったり。「分かる」も “see” で表されることが多いんです。
“see” は「様子を見てみる」という意味でもよく使われます。例えば、上手くいくかどうかは分からないけど、何か新しい試みをとりあえずやってみて「あとは様子を見てみよう」という時に使います。
何かを依頼されて、できるかどうか答えに困る場合によく使われます。出来る/出来ないをはっきりと答えずに、「とりあえず何が出来るか考えます」や「出来ることはやってみます」というニュアンスを含んでいるので、曖昧に逃げながらもポジティブな返事です。
“see” は「分かる」という意味でもよく登場します。“I see.” だけでも「なるほど」とという意味になりますが、 “I see what you mean.” は相手に対して「言っている趣旨は理解しましたよ」とフィードバックする感じです。
“say” は「言う」以外で何か他の意味を思い付きますか?辞書を引いてみるとよく分かりますが、意味がたくさんある単語です。「言う」以外でよく耳にするものを集めてみました。
友達と待ち合わせの時間を決める時に「何時にする?」と聞いて「じゃ、3時はどう?」なんて言いますよね。その「3時でどう?」を表す場合に使えるのが “Let’s say ...” で、“Say, 3 o’clock?” などといった言い方もします。
会話に出てきた内容に対して “What do you say?” と言われたら「どう思う?」と意見を求められています。“What do you say we go out tonight?(今夜出かけない?)” のように提案する時にも使われます。
“say” も「(人が)言う」だけではなく「(物に)…と書いてある」という場合にも使います。「説明書には…って書いてある」も “The instructions say …” と表します。
いかがでしたか?自分では普段使わないような意味や使い方はありましたでしょうか?
一見「これって何て言うんだろう?」と悩みそうな表現も、中学校で習った簡単な単語を使ってシンプルに表現できるものがたくさんあります。簡単な単語ほど改めて勉強しないものですが、会話上達の近道は、その簡単な単語にあると言っても過言ではありません。
ネイティブスピーカーと話す機会がなくても、海外ドラマや映画にも、普段の生活でさらっと使えそうな表現がたくさん登場するので、そんなところから簡単な単語の上手な使い方を学ぶのもアリでしょう。
また、新しい単語を覚えたら、その意味を簡単な英語を使って自分で定義してみるというのも、会話力・表現力アップにつながると思います。シンプルな単語を上手に使って、「使える表現」をどんどん増やしていきましょう!!