SHIORI
(更新)
みなさんは、「in terms of」という英語表現を聞いたことがありますか?
この英語表現はビジネスの場に限らず、日常会話でも多く使われる便利な表現です。また、同じ意味を持つ日本語を、私たちは日々多用しています。
今回は、そんな「in terms of」の意味と使い方、類似表現を紹介していきたいと思います。
in terms of は、「〜に関して」「〜の観点から」「〜の面では」という意味で使われることがほとんどです。
その意味の通り、トピックを絞った上で「そのものの観点で言うと〜は〜である」というように、大まかなことではなく特定された範囲で物事を見る際に使われます。
ビジネスの場だけでなく、日常会話のさまざまな場面で使うことのできる便利な英語表現で、使われる頻度も高いです。ちなみに、ビジネスシーンでも使われるため、比較的フォーマルなニュアンスを持ちます。
in terms of が文の途中、または文頭にある場合、コンマ(,)を付けて文を区切る必要があります。
次の例文のように文頭で使う場合は、「In terms of〜,」のように後ろにコンマを置きましょう。
「新しい製品に関して、私たちは改善点を掘り下げる必要がある」
文中の場合は「〜, in terms of 〜,」のように、in terms of を挟むようにしてコンマをつけることが多いです。
「私たちがプロジェクトに関して必要なものは、情熱と創造性です」
次の英文のように、in terms of が文の最後にくる場合は、コンマは必要ありません。
「演技の面ではあの映画好きだったな。ストーリーがあんまり好きじゃなかったけどね」
in terms of は「〜を単位として」と訳されることもあります。
もともと数学の単位を示すのに使われていたものですが、次第に日常的にも使われるようになりました。
「私たちは発送品を個々を単位としてではなく、重さを単位にして追跡します」
「〜に関しては」を表す英語表現は意外とたくさんあります。
使い方としてはどれも同じで、意味も同じになります。しかし、状況や話す相手により、カジュアルな英語表現とフォーマルな英語表現を使い分けるのがベター。
ここでは、カジュアルな英語表現とフォーマルな英語表現に分けて「〜に関しては」を意味する英語表現を紹介していきたいと思います。
about は「〜について、〜に関して」という意味の単語です。
基礎の単語ということもあり、誰もが早い段階で習います。一般的に最もよく使われており、とても身近でカジュアルな英語表現です。
カジュアルではありますが、ビジネスの場面で使用したからといって失礼に当たることはありません。
「この会議では、来月発売する我が社の新商品について(に関して)話したいと思います」
「この映画は一夜にしてお金持ちになった子供についての話だ」
形容詞の wise には「賢い」という意味がありますが、名詞の末尾に「-wise」という接尾辞をつけ加えることにより、「〜の観点から」という意味として使うこともできます。
「一番強いコーヒーください」
「味に関して(強い)という意味ですか、それともカフェインに関してですか?」
「これは楽しい仕事だけど、キャリアの観点からいうとまともではない」
「見た目的にはこのドレス好き。色は好きじゃないけど」
regarding、in regard to、with regard to、as regards はどれも「〜に関しては」という意味を持っており、同じように言い換えて使うことできますが、as regards はかなりフォーマルな表現で、現在ではほとんど使われません。
どれも似たような英語表現なので間違えやすいですが、to がつく表現とつかない表現をしっかり分けて覚えておく必要があります。
たとえば、regarding to という使い方をしている人をよく見かけますが、これは間違った英語表現です。
「(あなたからいただいた)お問い合せについて連絡しています」
「来週の予約について連絡しています」
「教授は生徒たちに彼の研究について話した」
「あなたのプレゼンの最初に関していくつか質問があります」
ちなみに、ネイティブでも in regards to や with regards to など「s」をつける人が多くいます。しかし厳密には、「s」をつけてしまうと文法的に間違いなのでご注意を。
concern には「関心」「心配」「配慮」といった意味があります。
動詞として使う場合は「〜に関係する」や「重要である」という意味を持ち、そこから派生して concerning で「〜の観点から」「〜に関して」という意味として使われるようになりました。
「先生は娘さんについて(彼女の)親と話がしたかった」
「彼の身元について、私は何も知らない」
as for は「〜に関してですが」と話を切り出す際にとても便利な英語表現で、前に一度出た話題を改めて切り出すようなニュアンスを強く持っています。
また、前に述べたものと関連した内容について述べる際にも使われます。まったく新しい内容について話す際に as for を使用してしまうと、少し変に聞こえてしまうので注意しましょう。
「お問合せについてですが、明日折り返し連絡してもいいですか?」
「明日の会議についてですが、スナックを持ってくるのを忘れないようにしてください。お昼休憩が取れないかもしれません」
「洗い物はしておくね。ゴミについては捨てといてくれる?」
「言及、参照、参考」などの意味を持つ reference を用いて「〜に関しては」を表現することもできます。
形としては in regard to や with regard to とまったく同じで、使用単語は少し違うものの、どちらも同じ意味になります。
「あなたが探していた仕事について連絡しています」
「あなたが管理した企画について話したかった」
「関係」という意味を持つ relation を使った in relation to には、「〜に関連して」「〜との関連で」という意味があります。
「〜に対して」と大きさや配置、物事などを比べる際にも使われますが、about や in terms of と同じように使うこともできます。
「手元にある題材についていくつかコメントしたいことがあります」
「彼女はあの事件に関してたくさん言いたいことがあった」
どうでしたか?
「〜に関して」という英語表現は、皆さんが思っていたよりもたくさんあったのではないでしょうか?
「〜に関しては、〜の観点から」という表現は、日常会話の中でどうしても使う機会が多くなりますよね。
しかしネイティブは、同じ単語を何度も何度も繰り返し使うことを好みません。
about などの簡単な単語ばかりを繰り返し使うのではなく、今回紹介したような英語表現を使ってとっさに言い換えられるようにしておきましょう。
そうすることで、英語のレベルもぐんと上がるでしょう!