知夏七未
(更新)
今日で英語文法講座も6回目。
英文法の基礎はだいぶカバーしてきました。
ややこしい英文法だって、ルールがわかるようになると頭の中も話す言葉もすっきり!
文法なんて嫌だ~!という方も、文法気になる!という方も、肩ひじ張らずに学んでいきましょう!
【登場人物】
ななみ:りっかさん、今日でもう6回目ですって。結構色々やってきましたね!
前回、“比較” を学んだときは形容詞と副詞についてもお伝えしましたが、覚えていますか?
りっか:へ?覚えていません!!
ななみ:即答!!もう~思い出す努力してくださいよ!!
これは、ところどころテストを突っ込んでいかないとだめだなぁ。。
りっか:まぁまぁそんなこと言わないで!しつこく付き合ってくれたら私も徐々に覚えていきますよ。
ななみ:くっ。。なんてマイペースマイワールド。そして相手を黙らせるその笑顔。
6回目になっても手ごわいですね。。
ななみ:形容詞は名詞を飾るもの、副詞は主に動詞を飾るものでしたね。
(詳しくは比較の回をご覧くださいね!)
そして、一番最初の回では名詞と動詞についても触れました。
りっか:物の名前と、動作ですよね。そっちは大丈夫です。
ななみ:そうです。
で、今日は「品詞」と呼ばれる言葉の種類の中で、絶対に理解したい、前置詞に注目したいと思います。
りっか:先生、私その品詞ってやつが嫌いと言うか、漢字で書いてある文法用語が嫌いなんだと思うんですけど…なんとかなりませんかね。
ななみ:でも、今日のルールはとっても簡単ですよ!
前置詞とは、名詞の前において、名詞との繋ぎ役をするもの。
たとえば、
などなど。
ちなみに、知らない言葉はありますか?
りっか:ありません!お、今日はなんだか簡単そう♪
ななみ:そう、前置詞は全部でも70個程度、その中でもよく使われるのは30個くらいです。
でも、だからこそちゃんと使い分けられるかがポイント!
今日は全編クイズ形式でいきますよ~!
ななみ:まずは、よく混同しやすい場所を表す前置詞を紹介します。
前置詞を日本語にいちいち置き換えるのもナンセンスですが、日本語にするとしたら「~にいる」の「に」にあたる言葉ですね。
りっか: "I’m in~" とかってことですか?
ななみ:そのとおり!
じゃあ、 "in" ってどういう状態でしょうか?
次の二つの違い、わかりますか?
I' m at Ebisu Station.
I’m in Ebisu Station.
りっか:ん~
"I’m at Ebisu Station." は「私は恵比寿駅にいます」で、
"I’m in Ebisu Station." は「私は恵比寿駅に…入っています」みたいな感じ?
ななみ:お!?いい感じですよ?!
じゃあ、待ち合わせ場所を伝える時に使うのはどちらでしょう?
りっか: "in" ですかね?
ななみ:ほう、なぜですか?
りっか:なんででしょう?わかりません!
ななみ: "in" と "at" のイメージの違いについて解説していきますね。
ちょっと、絵をかきます。
りっか:あのーこれだけで判断するのもなんですが、先生って絵ヘタですか?
ななみ:こ、こほん!まぁちょっとそれは置いておくとして、さっきりっかさんが「入っている」と言っていた通り、"in" には範囲、空間的な広がりのイメージがあります。
たとえば、[恵比寿]って検索してみてください。
いっぱいヒットして、恵比寿周辺に点がいっぱいになりませんか?
"In" はこういう範囲の中にいる状態です。
"I’m in Ebisu" , "I’m in Tokyo" , "I’m in Japan" など、広がりのある場所にいるときに使います。
りっか:ふむふむ。
ななみ:じゃあ今度は "at" です。[JR恵比寿駅]、と検索したら、ヒットマークは一つです。
ピンポイントでこの場所!というイメージが "at" です。
りっか:ということは、"I’m in Ebisu Station." も "I’m at Ebisu station." も正解なんですよね?
ななみ:そうです。さて、なにが違うでしょう?
実はこれ、その人が、その場所を空間としてとらえているか、点としてとらえているかの違いです。
例えば、待ち合わせをしているとき。
待ち合わせるには点で場所を決めないといけませんから、
"Meet me at Ebisu Station"
などと言います。
でも、実際は恵比寿駅って一つの点ではなく、結構広い空間ですよね。
「もういるよ、どこ?」なんて時は、駅を空間としてとらえているので、
"I’m already in the station, where are you?"
となるわけです。
りっか:なるほど!"in" を使うか "at" を使うかは本人の感覚次第なんですね!
ななみ:そういうことです。
さあ、"in" と "at" の違いがわかったようなので次に行きますよ!
ななみ:次の問題です。この空欄には何が入るでしょうか?
「facebookいる?」つまり、「facebookやってる?」と聞くときのフレーズです。
りっか:これ、ものすごい使いそうですね。そしてさっき習ったからわかっちゃいました。 "In" です!
ななみ:はい、違います!
りっか:えぇぇぇ!!!なんで???!
facebookにいるかどうかでしょ?!
ななみ:りっかさん、facebookって空間ですか?
りっか:空間…ではないですけど、世界中に広がっているじゃないですか。
間違いなく "at" はあり得ないと思ったんですけど。
ななみ:そうなんです。広がりはあるんですが、あくまでもインターネット上で広がっているので実際の空間ではないんですよね。三次元ではなく、二次元の世界なんです。
りっか:確かに。
ななみ:二次元の世界は、"on" を使って表します。
"on" は "in" と違い、中に入り込むのではなくその上に乗っかっているイメージです。
I’m on the first floor.
は、一階というフロアに乗っかっている感じですね。
りっか: "on ~ floor" はすごくしっくりくるんですけど。
facebookは "in" だと思いました。
ななみ:どんなに世界中に広がっても、あくまでもそれは二次元の媒体の世界ですよね。
媒体の上に、情報として人が乗っかっていると考えてください。
"I saw you on TV" , "on paper" , "on the website" … 媒体上で見かけたときはすべて "on" をつかうんです。
一方で、実際にその人を見た時は "I saw you at the party" となりますね。
りっか:なるほどね~。日本語だとSNSも「いる」を使うけど、英語だと "乗っかっている" 感じなんですね。
ななみ:なんだか改めて考えちゃいますよね。
"Are you on facebook?" は 海外の人と出会った時もよく繰り広げられる会話なので是非覚えてくださいね。
ななみ:空間を表す前置詞の違いをマスターしたところで、今度は時間に移りましょう。
次の文章、何がはいるでしょうか?
ちなみに、"eve" とは前夜のこと。 "New Year’s eve" は新年の前夜、つまり大晦日です。
りっか:ここはもう雰囲気で。。 "in" , "at" , "on" でいきます!
ななみ:残念!時間の前置詞もさっきの空間を表すときと基本イメージは同じなんです。
まず、広がりを意識する言葉には "in" がセットになります。
"in winter" , "in December" , "in 2016" などですね。
"at" はどんなイメージでしたっけ?
りっか:ピンポイント!!
ななみ:ピンポーン!
そして、これは時間を表すときにも当てはまるんです。
ちょうどピンポイントでこの瞬間、という時。
つまり、【チッ、チッ、チッ、チーン】秒針がその時間きっかりになったその一瞬が "at" です。
りっか:あ、今の秒針だったんですね。。。
ん~と、じゃあ最後のは "at 12o’clock" になるってこと?
ななみ:そうです!12時きっかりに、「あけましておめでとう」っていうんですね。
じゃあ "New Year’s eve" の前には・・・?
りっか:この流れだと "on" でしょ?でも、時間に二次元も何もないし納得できないんですけど。
ななみ:そう、日を表す言葉につく前置詞は "on" になり、ここは "On New Year’s eve" が正解でした。
他にも "On 20th", "On Friday" など日付や曜日で表しても日単位の時は "on" とセットなんです。
りっか:さっきの【 "on" =乗っかっている】っていうイメージはどこに?
ななみ:ちょっとカレンダーを見てみましょう。
時間は書いていないし、一番小さな単位は日付ですよね。
この、カレンダーの日にちの上に予定が乗っかっている、とイメージしてもらえればと思います。
月はこのページ全部なので、範囲がありますね。だから "in" を使うんです。
りっか:ほほう!なるほどね、納得!
ななみ:今日はサクサク進みますよ!
次は同じ時間を表す前置詞でも、「~から」「~まで」といったことを表す言葉。
この文章にはどんな前置詞が入るでしょうか?
りっか:え~っと、
"Keep the report until Friday."
と
"Send the report by Wednesday"
です。
ななみ:おお!大正解!!! DMM英会話の効果を体現してるじゃないですか~!
りっか:やったぁ~♪
ななみ:今、それぞれに違う前置詞をいれましたね。
じゃあ "until" と "by" の違いって何ですか?
りっか:…違いは、雰囲気です。
ななみ:(笑) もうちょっと具体的に雰囲気の違いを出してもらえると嬉しいな…
ちょっと具体的にするために聞きます。
動作が途中で終わってもいいのはどっちですか??
りっか:え~ "until" ?たぶん。。いや、"by" かな?
ななみ:おぉ、混乱していますね。解説しましょう。
その時点までずっと動きが継続しているのが "until" です。
それ以前に終わってはダメ。
この問題でいうと、レポートは、金曜日までつけ続けなくてはいけないんですね。
りっか:ほほぅ。
ななみ:一方、"by" 表すのは最終期限です。
「~まで」、というより、日本語だと「~までに」となりやすい場合ですね。
期限なので、それ以前に動作が完了することは一向に問題ありません。
レポートを送るのは水曜日でもいいですが、火曜日でも月曜日でもいいんです。
りっか:むむむ、言われたらわかるのに。
ななみ:でも、使い分けができるようになってきているじゃないですか!
むしろ解説までばっちりだったら私の出番がなかったですよ。
りっか:そっか。じゃ、いっか。
ななみ:そ、そんなあっさり諦められても戸惑うけど…
でもこの違いはしっかりとマスターしてくださいね!
ななみ:今度は「~から」という前置詞。「~まで」ももう一つ入っています。
さあ、いかがでしょうか?
りっか:
The office is open from Monday to Friday!
もう一個はえ~っとね、え~っとなんだっけ
I’ve been on diet since Tuesday!
ななみ:素晴らしい!今日絶好調じゃないですか!
なぜそう思いましたか?
りっか:"have" には "since" みたいなことを前に先生に言われました。
ななみ:ごもっとも。覚えていましたね!
"Have been" などの完了形には "since" を使うと文法講座#03でやりました。
イメージはどんな感じだったか覚えていますか?
りっか:なんか…やたらと先生が線、線と言って手を伸ばしていた気がします。
ななみ:感動!!
"since" は、ある点から始まった動作がずっと線のように続いているイメージを表します。
「火曜日からダイエット中!」と、火曜日の点から今までの線を表したいから "since" を使うんですね。
「明日からダイエット始めるよ」、なんて時は、まだ今の時点では始まっていないので、線が描けず、"since" を使うことができません。
この場合は
I’ll start my diet from tomorrow.
と言います。
りっか: "from" は未来の「~から」ってことですか?
ななみ:未来ってわけじゃないですよ。
"The office is open from Monday to Friday. " の "from" は未来じゃないですよね。
りっか:あれ、そっか。
ななみ: "from" は始まる点と、そこから出る矢印の方向だけを指します。
線のイメージと言うのは持たないんですね。
同じように "to" はゴールの点と、そこに到達する矢印の方向だけを指します。
その点までその矢印がずっと続いているということは表さないんです。
さて、ある時点まで矢印がずっと続いていることを表したければ・・?
りっか:ば?なんでしたっけ?
ななみ:さっきやった "until" ですね。
"since" と "until" は対になっていて、スタート・ゴールの点だけではなくそこに繋がる矢印の長さも示しています。
りっか:ふむふむ。。"from" と "to" 、"since" と "until" がセットね。すっきりしました。
りっか:ところで先生、前回のゲストだった“かな”は"I’ll start my diet from tomorrow." と言い続けて数か月です。
ななみ:なんですって?今日隠れているのはそういう理由だったんですね。。次は呼び出しましょう!
ななみ:いよいよラストです!
さっき、"to" はゴールの時点と、そこに到達する矢印の方向を指すと言いましたね。
実はゴールの点は時じゃなくて、人のような対象物でもいいんです。
例えば
This is to you
なんて文章。
りっか:なるほど、ゴールがあなたってことですね。
"This is to you" って「あなたのために」みたいな意味でしょ?
ななみ:そう…なんですけど、じゃあ
"This is for you"
ってなんですか?
りっか:「あなたのために」ですね。
ななみ:違いは?
りっか:ふ…
ななみ:雰囲気ってのは無しですよ!
りっか:ちっ…先生もだんだん先を読むようになってきたわね。
ん~ "for you" の方が「ために」感が強いような気がします。
ななみ:その感覚、いいですよ!
プレゼントなどには "to you" よりも "for you" ってメッセージが添えられていますよね。
りっか:たしかに。ポストカードとかも "for you" って書いてあるのがよく売られてますね。
ななみ:さっき時間の話をしたときに言ったように、"to" は「ゴールの点+そこに到達する矢印の方向」を表します。
これは何かに対して、つまりゴールが時間ではなく人やものなどの対象物である場合も同じです。到着地がなにかを述べているんですね。
メールや手紙は 【To:~さん】で始まりますね?
また、"I send it to you" , "I give it to him" のように相手がいて成り立つ動詞には "to" がセットで用いられます。
りっか:確かに!【for: ~さん】ってメール、書かないですね。
ななみ:メールや手紙はその【~さん】に確実に届く、到達するもの。
到達を前提とした場合には、"to" が使われるんです。
一方、"for" だと到達しない可能性が出てきます。
"for" はゴールの点と、そこに向かう矢印の方向を表します。
ここで注意したいのが、toと違ってforの矢印はゴールに到達しなくてもいいということ。
りっか:ん?到達しないってどういうことですか?
ななみ:~さんを対象にしています、ということはできます。
でも、そこに到着できるかどうかはわからないんですね。
"I cook it for you" のように誰か対象がいなくても成り立つ動詞には "for" が使われ、「届くかわからないけど届くといいな」というような思いが隠れています。
"for" のほうが「~のために」という印象が強いのはそのためでしょう。
りっか:"This is to you" が「これはあなたに」、で "This is for you" が「これはあなたのために」、みたいな違いってことですかね?
ななみ:そう思っていただいて大丈夫ですが、ここはあえて 「~に」ではなく時間の "to" と同様「~まで」と訳させてください。
"This is to you" は「あなたまで届くもの。」 "あなた" は受け取る必要があります。
その人宛に届いたものを渡すときなどはまさに "to" の状況ですね。
"This is for you" は、あなたへ向けたものですが、あなたまで届くかは未確定。
プレゼントを渡すときは、「受け取りを強要はしないけれど受け取ってくれたらいいな」、と思っていますよね。
そういう時は "this is to you" ではなく"this is for you" がふさわしいんです。
りっか:"This is to you" だと断れない感じになっちゃうんですね。
でも、あえてそう言うのもいいかなぁ。。
ななみ:りっかさん、なにを企んでるんですか(笑)
まぁ、違いをきちんと理解して上手に使い分けてください。
ななみ:最後はちょっとおまけに一問。
"He is a man of action!"
どういう意味でしょうか?
りっか:「彼はアクションの人だ!」
ななみ:・・・ってことはつまり?
りっか:「彼はジャッキー・チェンだ!」
ななみ:飛躍しましたね~。
りっか:アクションスターってやっぱりかっこいいですよね♪
ななみ:え~と、これアクションスターの話じゃないんですけど…。
りっか:なんですって!?
え~とじゃあ、「アクション!」ってよく言ってる映画監督…?
ななみ:「~の」と訳されがちですが、"of" は大きな括りから派生した一部を意味します。
"Name of the book" は、その本が持つ色々な側面、要素の中から「名前」という部分を取り上げているんですね。
りっか:ふ~ん。え、でも "man of action" は?アクションからの男?
それって結局アクションスターじゃないの?
ななみ:アクションからの男と言うイメージは間違ってないんですが。。。
アクション、つまり活動・行動という概念から人が派生したら、その人どんな人になりそうですか?アクションスターじゃなくて、です。
りっか:活動という概念から人が生まれたらを想像するんですか?
ギリシャ神話みたいですね!なんかとりあえず動きまわってそうな人?
ななみ:おぉ、ギリシャ神話形式に例えたら、なんだか本質をつきました。
活動から生まれた人は動き回る人、つまり「活動的な人」。
きっと、情熱から生まれた人は「情熱的な人」ですね。
実は、「 "of" + 概念的な名詞=形容詞 」というルールがあるんです。
"Man of action" とは "active man" のこと。
"Girl of passion" は "passionate girl" という意味になります。
りっか:えぇ!「彼はアクションスターだ」、じゃなくて「彼は活動的な人だ」ってことですか?
"of" にそんな裏技があったなんて…
ななみ:これはちょっと小技を聞かせた使い方ですが、 "of" のイメージがあれば理解できますね。
りっか:これからはお洒落に "I'm a lady of passion" と自己紹介します!情熱から生まれた女、りっかです♪
ななみ:ちょっと突っ込みたいことはたくさんですが、劇団員かと思うようなりっかさんのおかげでDMM英会話ブログが成り立っているのでそのまま見守ります。。
りっか:先生、前置詞ってこれまでなんとなく適当に使っていたけれど、それぞれに意味があるんですね!
ななみ:そうなんです。掘り下げていくと、結構深いんですよ。
とにかくイメージを持つということが前置詞を使うこなすうえでは大事。
正しいイメージを持っていれば、回数を重ねていく中でスムーズに使い分けられるようになります。
りっか:適当に使ってると、いつまでも適当ってことか~。
間違ってても、通じちゃったりしますもんね。
「私を名前がりっかです」みたいな。
ななみ:そうなんです。そこが前置詞の怖いところ。
間違ってるとすごいおかしいんだけど、言いたいことはわかるという場合があるので
間違っているよといわれることもなく、間違いに気づかないことがあるんです。
りっか:それやだな~。
ななみ:「間違っていたら直してね」、と相手に伝えて直してもらうといいと思いますよ!
りっか:なるほど!
DMM英会話の授業でそれをすればいいんですね!
ななみ:その通り!図ったようにスムーズなDMM英会話のアピールと決め顔ですね!
りっか:任せて!いやいや、ほんとに頑張りますよ。
ななみ:おっ雰囲気で過ごしてきたりっかさんから脱・適当宣言!
前置詞をマスターすると英語できる感がぐっと上がります。是非意識してくださいね!
では次の文法講座もお楽しみに!See you〜