DMM英会話 ブログ 英語を学ぼう 英語の使い方

“die” と “dead” はどう使い分ける? 動詞と形容詞がややこしい単語をマスターしよう

“die” と “dead” はどう使い分ける? 動詞と形容詞がややこしい単語をマスターしよう

少し縁起の悪い話ですが、「“die” の過去形は?」と聞かれたら “died” とすぐに答えられますか? “dead” という似た単語もありますが、“died” との違いは何でしょうか?

“died” は動詞で “dead” は形容詞、ということが分かっていても、使い方を理解していないと相手には違和感となって伝わるかもしれません。動詞の “close” と形容詞の “closed” なども同様です。

今回は、このような《動詞と形容詞が紛らわしい単語》の中から、特に日常会話でよく使うものを5つ集めました。「ちょっと曖昧だな……」と感じる方はこれを機に整理してみてくださいね。

 

die / dead

dieとdead

動詞:die(死ぬ) 形容詞:dead(死んでいる)

まずは、冒頭で登場した “die” と “dead” です。

動詞の “die” が「死ぬ」というピンポイントの出来事を指すのに対して、形容詞の “dead” は「死んでいる」という状態を表します。

“die” と “dead” のよくあるミスと、正しい使い方を例文で確認してみましょう。

例文:私の父は20年前に死にました

【よくある間違い】
・My father was died twenty years ago.
・My father was dead twenty years ago.
・My father dead twenty years ago.

“My father was dead twenty years ago.” は一見正しく見えなくもありませんが、「20年前は死んでいた」という不思議な意味になってしまうので自然ではないでしょう。

【自然な英語】
・My father died twenty years ago.
「私の父は20年前に死にました」

・It's(=It has) been twenty years since my father died.
「私の父が亡くなって20年になります」

“My father has been dead for twenty years.” という表現も文法的には間違いではありませんが、あまり耳にしません。

また、形容詞の “dead” は “be dead” という形だけではなく、動詞のうしろに使われることも多くあります。

・A young woman was found dead inside a car.
「若い女性が車の中で死んでいるのが発見された」

・The gunman was shot dead at the scene.
「銃撃犯はその場で射殺された」

 

close / closed, open / open

close,closedとopen,open

動詞: close(閉める) 形容詞:closed(閉まっている)
動詞:open(開ける) 形容詞:open(開いている)

次に “close” と “closed”、そして “open” を見てみましょう。

「◯時に閉まる」や「◯時まで開いている」のように、お店の営業時間を尋ねたり伝えたりする場合によく使われます。ただ、動詞と形容詞のスペルが似ている、もしくは全く同じのこともあり、とても混乱しやすい単語です。

さらに、動詞と形容詞のどちらを使うべきかは文脈によって変わるので、特に違いをしっかり理解しておきたいところ。

では、これも例文を元に見ていきましょう。

例文:そのお店は夜8時に閉店します

【よくある間違い】
・The shop is close at 8pm.

【自然な英語】
・The shop closes at 8pm.
・The shop is closed at 8pm.

“1日の営業を終える” という意味の「閉店する」は、ピンポイントの出来事を表すため動詞の “close” が使われます。

例文:お店に行ったら閉まっていた

【よくある間違い】
・The shop closed when I got there.

【自然な英語】
・The shop was closed when I got there.

この場合はピンポイントの出来事ではなく、お店が「閉まっていた」という継続した状態を表すので、形容詞の “closed” を使います。

また “open” も同じように、1日の「営業を開始する」という動作を表す場合には動詞を使い、「営業している」状態を表す場合には形容詞で表すのが一般的です。

“open” は動詞も形容詞もスペルは同じですが、動詞の場合は三単現の “s” をつける必要があったり、形容詞の場合にはbe動詞を忘れないようにしたりと、少し注意が必要です。

例文:そのお店は朝8時から夜8時まで営業しています

【よくある間違い】
・The shop is open at 8am to 8pm.
・The shop opens from 8am to 8pm.

【自然な英語】
・The shop opens at 8am and closes at 8pm.
・The shop is open from 8am to 8pm.

「◯時に営業を開始する」を伝える場合は “open at ◯” になり、「◯時から△時まで営業している」という継続した状態を表す場合には “be open from ◯ to △” となります。前置詞の使い方にも注意したいですね。

最後に “open” と “close” の両方が使われる例文を見てみましょう。

例文:「まだ営業していますか?」「すみません。もう閉まりました」

【よくある間違い】
A:Do you still open?
B:Sorry, we closed.

【自然な英語】
A:Are you still open?
B:Sorry, we're closed

「閉店しました」は直訳すると “We closed.” でも良さそうに思えますが、これでは「閉店した」という過去の瞬間の出来事しか表しません。閉まっている状態が “今も続いていること”  を伝えるためには、“We are closed.” で表すのが適切です。

 

wake / awake

wakeとawake

動詞:wake(目を覚ます) 形容詞:awake(目を覚ましている)

動詞の最初に “a” が付くと形容詞になるパターンです。動詞の “sleep” と形容詞の “asleep” もこれに当てはまります。

辞書には動詞としての “awake” である「目が覚める、目覚めさせる」という意味が載っていますが、日常会話では形容詞としての使われることが圧倒的に多いです。動詞 “wake” と形容詞 “awake” をしっかり使い分けられるようにしておきましょう。

例文:私は今朝9時に目を覚ましました

【よくある間違い】
・I awake at 9 this morning.
・I was awake at 9 this morning.

【自然な英語】
・I woke up at 9 this morning.

“I was awake at 9.” も文法的には間違いではありませんが、これは9時に「眠りから目を覚ました」という動作ではなく、9時に「目を覚ましていた」という状態を表す文章になってしまいます。

例文:私は昨晩は11時まで起きていました

【よくある間違い】
・I woke up until 11 last night.
・I was woke up until 11 last night.

【自然な英語】
・I was awake until 11 last night.

“I was up until 11 last night.” もよく使われますが、こちらは「物理的にベッドに入らずに起きている」というニュアンスになります。“I was awake” は単純に「目を覚ましている」という状態を表すため、ベッドの中で寝ずに目を覚ましている場合にも使えます。

そして “awake” や “asleep” も、“dead” と同じように動詞のうしろに使われることがあります。

・I stayed awake until 11 last night.
「昨晩は11時までずっと起きていました」

・I was so exhausted that I fell asleep in no time.
「私は疲れ切っていたので、すぐに眠りに落ちました」

 

marry / married

marryとmarried

動詞:marry(結婚する) 形容詞:married(結婚している)

「結婚した」と英語で言うとき、どちらを使えばいいのか悩んだことはありませんか?

動詞 “marry” の過去形(完了形)は “married” で、形容詞の “married” と同じスペルになるため、非常にややこしいんです。

例文:太郎は花子と結婚した

【よくある間違い】
・Taro was married Hanako.
・Taro was married to Hanako.
・Taro was married with Hanako.

【自然な英語】
・Taro married Hanako.
・Taro and Hanako got married.
「太郎と花子は結婚した」

「◯◯と結婚する」は動詞の “marry” を使って “marry ◯◯” と表します。

“Taro was married to Hanako.” は文法的には間違いではありませんが、「太郎は花子と結婚していた」という過去のある時点での状態を表す意味になってしまいます。

例文:太郎は花子と結婚して3年になります

【よくある間違い】
・Taro has married Hanako for three years.
・Taro and Hanako married for three years.

【自然な英語】
・Taro has been married to Hanako for three years.
・Taro and Hanako have been married for three years.
・It's(=It has) been three years since Taro and Hanako got married.

“married (to 〜)” で「(〜と)結婚している状態」を表します。
「結婚して3年になる」は継続している状態を意味するので、be動詞 + 形容詞の “married” で表すか、“It's been three years since...” のように現在完了形で「〜してから3年になる」という表現にする方が自然です。

独身ではなく「私は既婚者です」と表現する場合にも、 “I'm married.” と形容詞の “married” が使われます。

 

さいごに

今回は動詞と形容詞の形が似ていて間違いやすいものをご紹介しました。いかがでしたか?

基本となる下記のルールをまずはしっかり頭に入れておきましょう。

・動詞:何か起こったことや動作・動きを表す
・形容詞:継続している状態を表す

これを常に意識していると、頭の中で「これは状態だから……」などと考えなくても次第に使い分けられるようになるものです。たくさんの文章に出会い、実際に口に出して言ってみることが大切です。

まずは今回ご紹介した、日常でよく使う英単語から実践してみてくださいね。